あきたこまちの田中ファーム 農家な掲示板!

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お米はなぜ “とぐ(研ぐ)”って言うの.....?

2006年03月08日 | お米の豆知識
お米はふつう炊く前にまず、計量して、研いで、浸水して、それから炊飯器に入ります。

ところで、計量の次にお米を洗うことを「研ぐ」(とぐ)というのはどうしてだろう。
お米を研ぐのは、精米表面の遊離糠やヨゴレを取るためで、「洗米」と呼ぶ人もいる。 なかには、洗米とはお米を洗うことだからと、洗剤を入れて洗ったという過保護のお嬢さんがいた、 という笑うに笑えない話もある。
お湯を使って洗う人も結構いるようだが、これもいただけませんお米のうまみが半減してしまいます。

確かに、糠やヨゴレを取るための作業だから洗米にはちがいないが、美味しい ご飯に仕上げるには、手早く、そしてキュッキュッと「研ぐ」がごとく洗米するのが コツなのである。それはまさに、「洗う」というより「研ぐ」がごとしなのだ!

ただし、最近は「無洗米」という「研ぐこと知らず」の商品も出来てきたので、 いつかは消えてしまう言葉なのかもしれない。我家では無洗米を作る機械がとてつもなく高いので、無洗米は製造できません。
面倒でもおかあさん(おとうさん?)の一手間かけた洗米がお米をいっそう美味しくするのです。

こめ(米) の語源ってなに?

2006年02月28日 | お米の豆知識
 こめ(米)の語源については、コミ(小実)、コメ(小目)という説もあるらしい。
さらに詳しく調べれば、上代特殊仮名遣いからすると、 「米」のコと「小」のコとでは仮名遣いが異なるので、動詞コメル(籠める)の連用形が名詞化したもの という説が、仮名遣いの点でも問題がなく、語源としての可能性が高いということです。

 古代語におけるコメの使用例はなく、ヨネの方が多用され、イネの実としてはヨネが一般的である。 そして、古語書類でも「米」の訓としてはヨネをあげるものが多く、「殻」の訓としてコメが見られる ことから、コメは「篭めるもの」、すなわち「殻」と考えられている。
 また、コメという語は、改まった儀式の場で用いられることから、何か神聖なもの、あるいは生命力の ようなものが「篭められたもの」といった意味もあったと考えられる。
             
参考 いね(稲) の語源
* イツクシイ(愛)ナエ(苗)、つまり大切な植物としてそだてたところからという説
* イヒネ(飯寝)からという説
* イノチノネ(命根)の略という説
* イツクシナへ(美苗)という意味という説
以上のような説がある模様です。

日本の水田の保水力は、全ダムの3.4倍

2006年02月21日 | お米の豆知識
水田(田んぼ)は、高さ30センチ位の畦(あぜ)に囲まれた浅くて広い池のようなもの なので、大雨のとき、この田んぼに雨水が溜まることで国土の洪水を防いでいる。

日本全国の水田が蓄える水の総量は、およそ81億トンらしい。日本各地に作られている治水ダムの貯水量の、実に3.4倍もあるらしい。ビックリ!
日本は国土の70パーセントが山地で急傾斜が多く、川も短くて急なので洪水が起こりやすい地形を している。だから、雨水を上手に溜め、ゆっくりと放水する治水ダムに似た働きのある 水田の存在はとても重要なのであ。
水田は雨が降っても表面 の土を全く流さないので、土砂の流出を防ぎ、肥沃な土地を守っている。最近、 世界中で森林伐採による表土の流出が問題になっているが、こうした面でも水田は 自然環境を守っているといえる。
他にも、水田に溜まった雨水は、濾過され、地下に浸透し、きれいな水となって 豊かな川を作る。しかしながら一方では田植前の作業で発生した濁り水が環境に悪影響をおよぼしているとの意見もある。
また、水田に溜まった水が太陽に照らされ蒸発することで、気温の 上昇を抑えるなどの温度調節の働きもしていのだ。

水田による治水効果は侮れないものがあります。水が豊富な我が国だから実感がわかないと思いますが田んぼは日本全国どこにでもありますが、外国では水が豊富に使える地区はかなり限定されていますので田んぼを増やしたくても限界があるのです。
田んぼは、日本の農地の浸食・砂漠化を防いでくれているのです。

お米の単位について

2006年02月13日 | お米の豆知識
お米を炊くときに白米...○合とかっていうけどなぜでしょう?

昔、お米は確かにマス目(容量)で取り引きされ、売られていました。 そのなごりで、今でもお米を1合とか1升とか、容量で話されることがあります。しかしお米は 粒物ですから、枡に入れてトントンと叩けばたくさん入るし、フワッと盛れば少なく計ることも できます。
それで現在では、計量は公正にするため重量でなければならないことになっています。
では、1キログラムの容量は、ということになるのですが、お米は種類(品種)に よっても、またその年の天候によっても粒の大きさは千差万別なので、1合のお米は何グラム と確定することはできません。そこで一般的には1合は 140~160グラム というのが目安です。 料理の本などで1カップというときには、大体150グラムを指しているようです。

ですから逆算すれば分かるように、1キログラムのお米(精白米)は、約7合ということになります。
蛇足ですが、液体の商品でも酒や醤油は1リットルとか1.8リットル(約1升)とか容量で 売られていますが、食用油の計量は重さで、約1升は 1.65キログラム として売られています。それは 油は温度などで容量が変化するからだそうです。知っていました?


ごはん茶碗一膳のお米って何粒?

2006年02月09日 | お米の豆知識
大人の普通のご飯茶碗で2.300~2.500粒位になるのではないでしょうか。

平均でご飯茶碗八分目のご飯の量は110g、我が家のあきたこまち玄米での1.000粒の重量は平均20.7グラム、白米にする際、ヌカや微量の水分が蒸散されロスとなる歩留(ぶどまり)を90パーセント、炊いた場合のふえ方は2.3~2.5倍としますと、
110グラム÷2.4倍=45.8グラム(精白米の重量)
45.8グラム÷(20.7グラム×0.90パーセント)×1.000粒=2.458粒ですから、
我が家のお米の場合おおよそ2.450粒になります。

コシヒカリだと粒が大きいので2,350粒程になるのではないでしょうか。
細かいところで数値データーの誤差があるので、アバウトな数字としてお考え下さい。

精米改良材って何?

2006年02月08日 | お米の豆知識
以前、精米機を購入する際にカタログを調べていたら精米機の横に白いポリタンクがついている製品を見たことがある。
問い合わせたら、古い米を使用している業者が使う機械だと説明を受けた。
その時は、あまり気にせず添加される成分についても知識がなかった。

最近、農家のメーリングリストで精米改良材について詳しく調べた方の投稿内容を見てびっくり!
石油から精製されたプロピレンに高圧をかけて液体プラスチック状のプロピレングリコールなるものも使用されているらしい。

精米改良材は、古くなったお米を精米する場合にもろくなった古米が割れてロスになるのを防ぎ、古米特有の脂肪酸が酸化したにおいを防ぎ甘みを付け、新米のような白い光沢を得るために開発されたらしい。
一部の業者には大変うれしい添加剤なのかもしれない。

使用される成分としては、植物油脂、合成甘味料(D-ソルビット)、リン酸塩、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、グルタミン酸ナトリウムなどであるが、まだあるのかもしれない。
添加物として認められてはいるものの、精米の袋にこれらの表示が明記されているのを見たことありますか?

精米改良材は、食品衛生法上では加工助剤(加工の際に添加され、成分の効果が加工後の食品に及ばないもの)に位置し
メーカーはこの加工助剤は食品添加物としての表示義務はないとしている

外食産業の人でもこのことを知らされないで改良材使用業者からお米を買っている可能性はないのだろうか?
しっかりと食品添加物を表示してもらいたいものである。
隠せば隠すほど知りたくなり、その後の影響力が大となるのではないでしょうか。

田中ファーム

お米1キロでごはん何キロ?

2006年02月05日 | お米の豆知識
昔、小学生からの問い合わせで多かったのでいろいろ調べましたが、厳密ではないのでご容赦を

炊飯器で水加減の基準を示す線は、水分14パーセント代のお米を基準にしているみたいです、米と水の比率を 容積比率 1:1.2に設定しているとのことです。これを 重量比率 に換算すると 1:1.3~1.38 くらいになるそうです。
従って、水を加えたお米の重さはお米の約2.3倍ということになりますが、炊飯器での水分蒸発量が、電気炊飯器で6~10%、ガス炊飯器で13~15パーセント位とのことですから、ご飯の重さは大雑把に言ってお米の2.2倍位 !。これだけの水分をご飯は内部に蓄えているんです(たぶん)。
では、タイトルの答え 白米1升は 1.4~1.5キログラム ですから、答は約3キログラム 強ということになります。

では一回に食べるご飯の量を考えてみると、お茶碗の大きさやよそい方にもよりますが、まあ一般的にはお茶碗一杯のご飯は約150グラム程度。だからそのお米の量は 約60グラム。 一回にニ杯食べるなら、お米の量は約120~140グラムと考えていいでしょう。

お米を食べ過ぎて太るとかってよく言うけど、おかずの質・量の方が影響力大です。
ごはんと豆類の組み合わせは、栄養バランス最高!積極的に取り入れてもらいたいものです。

田中ファーム

精米ってどういう意味?

2006年02月02日 | お米の豆知識
精米には、二つの意味があります。
一つは「精白米」そのものを指していうとき、もう一つは「精米工程」を指す場合です。

稲からお米をコンバインなどで刈り込み粒として取り込んだとき、お米はまだ「モミ(籾)」で 被われています。このモミを脱穀したものが玄米になります。
「玄米」の表層はヌカ層に被われ、また胚の部分には胚芽が付いています。この「玄米」からヌカ層と胚芽を取り去ったものが「精白米」です。食用にする「精白米」は、玄米から糠層と胚芽で 9~10%取り除きます。この工程は、以前は「とう(搗)精」と呼んでいましたが、 最近では「精米」と言うことが一般的になっているのです。
玄米を白米に精製する工程をまた、「米をつく(搗く)」とも言いますが、昔はお米は 臼や水車を使って杵で搗いて白米にしたことから「搗く」というようになったのではないかと思います。

なお、栄養学の観点から胚芽は残して糠層だけを完全に取り除いたお米を「胚芽精米」といい、 精白米を10として7分程度の搗精度合いにしたお米を「7分づき米」、同様に5分・3分等々 玄米と精白米の中間のお米を総称して「分づき米」とも言います。我家では分づき米はやっておりません。ごめんなさい!。
また、日本酒にするお米は、食用にするお米と違って玄米の表層をもっともっと削り取ったもの を使います。

田中ファーム