晴れた日にバイクみたいな乗り物でどこかに行こう

京都から日帰りの近畿圏を社内ツーリングクラブで走っています。足跡残しにブログを開設しています。

PCXにNAG内圧コントロールバルブ移植

2018-03-03 | PCX

2018.03.03

今日は全国的にひな祭り
我が子達は男子三兄弟なのでその関連行事はございません。
例外唯一の飾り付けは出窓。
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通りすがりの皆さんに楽しんでもらえるよう出窓飾り付けはMAの季節仕事です。

 

屋外作業には最適な小春日和なので先月引退したフリーウェイ号より
取り外したNAG内圧コントロールバルブ(以下NAGバルブ)をPCXに移植しましょう。

フリーウェイで使ってたNAGバルブ
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接続部を除くと直径25mm×幅13mmの小さい部品ですが当時の定価は1.8諭吉と結構高いです。
7年前のメンテナンス時に取付けてからの走行距離は約2.5万㎞
クランク1回転で1回作動するので、いったい何回動いたことでしょう。


取り外した部品にヘタリがないか確認。
外周にこすれて削れた跡はありますが内部に貫通してないので大丈夫でしょう。
長らく洗浄してなかったので念入りにパーツクリーナで洗浄。
内部に汚れはほとんどありませんでした。
そのあと密閉テストしてみるとピッタリ空気を遮断したので継続使用は問題なし。

 

【NAGバルブの効果】
ピストンが抵抗少なく動くようにクランクケース内の空気容量変化を抑えるための小さな開閉弁です。
ピストン下降によって押し出されたクランクケース内の空気が弁を解放して放出されます。
ピストン上昇して空気が吸い込まれる時は弁が閉じて、クランクケース内への空気流入を防止します。

 

一旦作動してしまえばクランクケース内圧力は一定になると思うでしょ?
ピストンリングスキマから漏れ出た燃焼ガスがクランクケース内に溜まっていくので常時作動している必要があります。
若干の負圧傾向になるのでピストン上昇時に悪い影響があると思われがちですが、
空気は圧縮するより膨張させる方が抵抗も少ないのでそれほど心配いりません。
排気量とクランクケース空間の容積比が小さいほど効果あるので単気筒125ccでも効果は見込めます。

 

取付はクランクケースとエアクリーナをつないでいるブリーザホースの間に割り込ませます。
PCXでは設計関係上、ブリーザホースはシリンダヘッド-エアクリーナ間となってますが
シリンダのチェーンライン部でクランクケースと空間が繋がっているので効果は同じです。

今回移植するNAGバルブのチューブ接続口径は12mm
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それがそのままPCXに使えればブリーザホースを13mm切断して間に入れれば済むので10分仕事です。
でも、PCXの取付部分に手を入れようとするとシートやカウルを外すやっかいな仕事があります。
これには脱着で約60分。
外してから『ホース径が違った!』となると二度手間になるので、予め新品ブリーザホースを注文して
事前に確認することにしました。

 

PCX純正部品
 ・ブリーザーホース 
  品番:17218-KWN-710(1本-0.06諭吉)
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PCXのブリーザホース内径は8mm
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ホースを暖めて柔らかくしてもNAGバルブの直径12mmには付きません。
取付には異径のホースをつなぐジョイントが必要になることが判りました。
これが判っただけでも時間短縮になり知恵も出せます。

 

フリーウェイに付いていた12mmのブリーザパイプをそのまま分断して異径ジョイントでPCXのブリーザパイプに接続すれば簡単に出来上がりますが、そのホースは間違いなく27年モノで、ひび割れ等無かったのですがさすがに使う気にならず…。


ホームセンタで12mm内径ホースを物色すると十川ゴム製のMEGAサンブレーホースがピッタリ。
SB-12(内径12mm×外径18mm)で使用温度範囲-5℃~+60℃
100mm単位で切り売りしていたので余裕見て300mmを0.04諭吉で購入。
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一方、探していた8mm×12mm異径ホースジョイントがそのホームセンターにありません。
数件ハシゴしても売ってない。
WEBで検索するとあれこれ出てきますが、100円程度の商品に数倍以上の送料払うのはもったいない。

 

妙案はないかとトイレで座って考えてるときに

『PCXのブリーザホース外径は測ってへんなぁ~。買ったホースに直接挿入出来ひんかなぁ~』

とスッキリした身体でトイレ出て早速外径測ってみると12.3mm
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やった!これで解決や!

 

買ったホースを挿入するとしっくり気味でピッタンコ。
異径ホースジョイント探してましたが買ったホースをジョイントとして使うことで問題解決。

 

ジョイント兼用として使うホースが、振動などで抜けないようにするには、
クリップやインシュロックで止めておけば大丈夫でしょう。
インシュロックではホース同士を止めるには加減が判りづらいのでホームセンターでエアホースバンド(15~23用-2個入)を0.03諭吉で購入
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NAG本体部は手持ちのインシュロックで済ませます。

これで段取りは万全。
実機への取付行程に進めます。

 

エンジン丸見えのバイクなら作業は簡単なのですがスクータは面倒な作業があります。
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リアBOX→BOX台座→シート→リアキャリア→リアカウル→リアステー→ラギッジボックスと順序よく外してやっとエンジン部分とご対面。
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NAGが他部品と干渉しない部分を目視で位置決めしてブリーザホースにマーキング
(ホース切断長はNAGバルブ全長と同じ39mm)
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古いホースを外して目論見通りの構成で取付したNAGバルブ付き新品ホースを組み付けます。
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取付時の注意点。
・本体を軽く振ってカタカタ音がすること(音がしない場合は洗浄しましょう)
・出来るだけ垂直取付(水平までは大丈夫です)
・エアクリーナ側が黒色(逆にすると効果ありません)
・接続ホースに亀裂なきこと(破れ目から息してしまいます)

 

折角ここまでカウルをバラしたので手元にあったスパークプラグも交換。
前回交換から5千㎞は使ってるかな?
よく見ると角が丸くなってました。
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それ以外のメンテはエアクリーナの確認。
ちょっと汚れがあったので今回はエアブローだけで済ませます。
冷却液も補充して一連の作業が終わりエンジン始動。
マフラー交換したとき以上に回転が軽くなりました。

 

シートやカウル類を戻して近所を試走と思ってたのが、急遽オイルを買いに行くことになり山科まで往復約40分の試走をしてきました。
確実にフケ上がりが良くなってます。
信号ダッシュからの加速が抜群に良い。
併せてスロットル戻してもエンブレ効果が少なくなりギクシャクしずらくなりました。

 

移植は大成功!
フリーウェイに取り付けた時と同じように爽快に走れます。
長男はこんな部品がついていたとも知らずに乗ってたんですよ。
そのうち『LEADになってからエンジンがかったるい』と言いだしたらNAGつけてみましょう。
(LEADの分解手順をどこかで調べておかなくっちゃ)

 

取付を検討されている方へ…
エンジンオイルを交換する際に驚きの体験ができます。
ドレンプラグを外してオイルを排出しますが、注入口を開栓していないと少ししかオイルは出てきません。
オイルを排出することでクランクケースが負圧になりNAGバルブが作動して密閉状態になるからです。
その後ゆっくり注入口を開栓するとオイルは何事もなかったように排出されます。
もし、オイル交換時に注入口を開栓していないのにドバッとオイルが出たなら、
 ・NAGバルブが汚れてゴミを噛んで正常に作動していない
 ・別の所で大気開放状態になっているおそれがある
ので点検して下さい。

 

内圧コントロールバルブバルブでどれにしようか迷ってられる方には是非このNAGバルブをお勧めします。
(注:あくまで個人的体感ですよ。馬力が上がることはありませんからね)



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