
車道の脇から登り始めます。除雪の雪は高さが10mほどもあります。
最初の急坂を登りきったところで一休み。
ブナの小枝にぶら下がっているヤママユを見つけました。中身はカラのようですが、風でグルングルンと動いいました。鮮やかな黄緑が退色しています。
ベコ谷地に到着。正面やや左が「国見台(標高:1322m)」右に「もうせん峠」、「栂森(標高:1359m)」。栂森の第2ピークから延びている尾根から「栂森」を目指します。
ブナに太いツルアジサイがついていて、その境目から生えているシダの緑が鮮やかで新鮮でした。
ダケカンバに寄り添ったオオシラビソの姿に見入っています。よく見ると、ダケカンバの幹からキタゴヨウマツが生えています。
やがて、ブナはなくなり、まばらなオオシラビソ地帯に。「国見台」越しに「八幡平」がみえてきました。
「栂森」の第2ピークから「栂森」を目指します。標高差10mの鞍部を進んでいます。風はなく絶好のコンデションです。広い尾根なので、自由に歩いて進んでいます。
八幡平の樹氷は落ちたらしい、という情報がありましたが、栂森の樹氷はまだ・・・。樹氷の核になるものが少ないのですが、風が強烈なところなのでエビのシッポも長さが15㎝はあろうか、というほどのビックサイズです。
ダケカンバについたエビのシッポ。
暖かさで緩み、風で落ちたエビのシッポ。ウッドチップみたいです。耳を澄ますとカサカサと音をたてて落ちる様子が想像できます。
「栂森」鞍部から見た「焼山(標高:1366m)」です。巨大な雪庇がついています。今日はここから眺めるだけ、イワカガミが咲くころに行くからねー。
横に広がって好きなところを歩いて「栂森」を目指しています。立ち止っては景色を眺め、・・・の繰り返し。
「栂森」の山頂は吹きさらしで、あまり雪の積もらない所なのですが、晴天の今日だけは、ガンコウランやイソツツジ、ハクサンシャクナゲも気持ちよく日光浴をしているように見えます。
雪の中から顔をのぞかせたガンコウラン。花をつけるころにまた来ます。
「もうせん峠」から「国見台」の鞍部に降りています。正面の「国見台」中腹にたくさん見える立ち枯れの樹木は、平成3年の台風19号の被害によるものだそうで、右側から左に抜けた強風が、オオシラビソを幹半ばから倒したものだそうです。
昼食後、国見台に登りました。なにも説明はいらないようで、しばし「八幡平」に見入っています。ここも登山道はなく、夏は背丈よりも高いササに覆われているのです。
手ごろな斜面を見つけ、「国見台」の尻すべりに興じるみなさん。子供のころの記憶がよみがえり、とても良い顔をしています。
行儀よく一列に並んで、再びオオシラビソの森へ。
私たちに驚いたのか、新しいニホンカモシカの足跡です。その辺でこちらをうかがっているかもしれません。
ブナから伸びたデベソのような・・・。ヤドリギの幼木です。
こちらは、奇木とでもいうのでしょうか。ここらで一服、座ってもいいよー、と言ってくれているようです。
ブナの花芽です。花芽と葉芽の区別が難しかったのですが、ここの芽は大きく膨らんでいます。雪があるので近く見えますが、きっと花の咲くころは見上げる場所になると思います。
里にはサクラの情報も聞かれだしましたが、栂森の近くにはまだ樹氷があります。
それでも、気を付けてみていると、少しづつ春の訪れが感じられます。
初めて開催の「栂森」は晴天に後押しされ、喜んでいただくことができました。
あべ