八幡平の自然 ~アスピーテ日誌~

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8/26「八幡平三大展望地コンプリートトレッキング」下見に行きました。

2019-08-27 16:16:11 | イベント

 8月26日、下見で出かけた見返り峠は曇り、三大展望地の眺望は期待できないかなと思いました。

下見はともかく、本番が良ければいいんだと思いつつ、途中のアスピーテラインは濃霧。

予報では午後からは良いのだとか・・・

それでも、「畚岳」の登り口はいくらか雲が流れ、青空も見えてきました。

期待はしない!と強気を装いながらも、内心は晴天の眺望を期待してるのですが・・・

 真っ先に飛び込んできた紫。言わずと知れた八幡平の花々のトリを担当するエゾオヤマリンドウです。

登山道の脇には実を付けたコケモモやアカモノ。花を見せ、今度は実を見せてくれています。

緑色の中にデーンと「畚岳」。

振り返るとモクモクのカッコいい雲が八幡平山頂付近を覆っていますが、上空には青空が広がっているじゃないですか。

参加者の方がいれば歓声が、私たちも一気にテンションが上がります。

「畚岳:1577m」山頂に到着。

雲は流れたりかかったりですが、期待できそうです。

そんな思いに応えてくれたのか、ついに期待の眺望を得る事が出来ました。

ただし、岩手山も秋田駒ケ岳もその姿を見ることは出来ませんでした。

全てを求めず、”足るを知る”という事でしょう。

オオカメノキの赤い実を眺めるゆとりが出ました。

我々下見のスタッフは、「暑くもなく、寒くもなくいい下見日和だ!」などと年齢なりの感想を述べていますが、もう少し達観した感性を持ち合わせたいものだと本当は思っています。

二つ目の展望地は「茶臼岳」この登り口付近の視界はまだ開けていませんが悲観も楽観もしていません。なぜなら、ここからの登りが本日のコースの中で一番きついことを知っているからです。

な~に、ほんの一頑張りサ。

フーフー言いながらも進むほどに「茶臼岳」がそびえてきます。

先ほどから私たちの先導をしてくれているかのようなクジャクチョウが、撮ってもいいよ!とばかりに、羽を広げてきれいな模様を見せてくれました。

黙々と登り続けるのは誰しもきついだけですが、ふと眺めた景色に元気をもらうという事もあると思います。白く見えるダケカンバの木肌に日が当たるのを待っていました。

雲が流れ、チラッと日が当たりました!

コメツガの松ぼっくりは可愛い!小さいのが一杯ついているのがいい。

この可愛いヤツにも元気をもらっています。

そして茶臼の避難小屋に到着。

「茶臼岳」の山頂はコメツガ林の奥にあります。

まるで日本庭園のようなというたとえが適当かどうかはわかりませんが、ひんやりとした苔の景色は気持ちを落ち着かせ、ついつい自然の造形の不思議についても思いを巡らせてしまいます。

などと言いながらも、「茶臼岳:標高1578m」山頂に到着、本日二つ目の展望地です。

「畚岳」と熊沼。なぜ熊沼?と考えています。

さっきまでいたモッコって、個性的な形をしているなと思います。離れたところでこの山が見えたら、あのなだらかなところが八幡平と確信できるのですから。

茶臼の次は「源太森」へ。デッキが新しくなった黒谷地湿原で一休み。

湿原に色がつく様子は”じんわりと”でいいのでしょうか。動物の毛色に例えたりもしますが、静かに”じんわりと”黒谷地湿原は草紅葉が始まりつつあります。

タケシマランの実は赤く色づき、ここにも小さな秋があります。

笹の海の景色の向こうに紅葉はありませんが、遠くの蒼い山並みが秋を感じさせます。

と、「源太森:1595m」に到着。正面、八幡沼の向こうにお皿をひっくり返したような、のっぺりと、真っ平らな八幡平が広がっています。

三大展望地からの眺望は当然、それぞれ違うのですが、この源太森からは八幡平の核心部分を眺める事が出来ると改めて気付かされます。

オオシラビソの球果が重さで傾いています。

昨年、この球果がこれでもか、これでもかと言わんばかりにオオシラビソは山盛りの球果を付けていたので今年は見ないのではないかなと思っていました。

皆が一斉に実を付ける中、”俺はいい”とそっぽを向いていたのでしょうか。

一人(1本)注目を浴びているようです。

暑かった夏もどこへやら。八幡平の高原に秋の風が吹きます。

賑やかに咲き誇っていた花々もその姿を潜め、湿原がじんわりと色づき始めています。

八幡沼の周りにはトウゲブキもいなくなり、アオモリアザミとウメバチソウが最後の姿を見せていました。

じんわりと色づいてきた湿原に囲まれ、ひっそりとした八幡沼に空が映っています。

そして八幡平山頂。

山頂の展望台から見る景色は、いつもオオシラビソ越し。ただし、樹氷の頃はほぼフラットな雪面になるのですから、いったい、どれくらいの雪が積もるのでしょう。

暑くもなく、寒くもなく。ゴールのパークサービスセンターが見えてきました。

秋の気配を感じながら、贅沢にも三大展望地を様々な気づきと共に廻ることが出来ました。

私たちはどんな天気でもいいのですから、当日参加の皆さんに晴天を!

ちょっと疲れました。

   あべ

 

 

 

 

 

 

 


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