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Harmonia

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【鎌倉】【三十三観音巡り】第五番札所 来迎寺 ~ 如意輪観音の艶なる笑み

2016-02-13 22:00:00 | 鎌倉・相模
■山号 : 満光山
■宗旨 : 時宗
■如意輪観音

 

鶴岡八幡宮を東に抜け、横国大付属小・中の外壁に沿って北に抜ける。
住宅街を道なりに進み、右手に「来迎寺」と彫られた小さな石柱が見つかったところで
右折。
わりと最近整備されたと思われる長い石段の先に、第五番札所 来迎寺がある。

ここは藤沢の遊行寺を本山とする時宗の寺で、
1293年に一向上人の名によって開かれたという。
材木座にも同じ名前の寺(第十四番札所にて紹介)があるが、
そちらの由来を考えるに、関係はないと思われる。

さて、西御門 来迎寺の本堂は、普段は閉め切られている。
拝観したい場合は、本堂脇のインターフォンで申し出ると
石段途中の住職宅からどなたかが上がってきて、本堂を開けてくれる。
拝観料は200円。

堂内正面には本尊の阿弥陀如来像。
その向かって右手に、三十三観音の一、如意輪観音像が微笑んでいる。

この如意輪観音像が美しい。
決して大きくはなく、間近で見られるわけでもない。
細かな細工はむしろいただいた略縁起の写真の方が分かるかもしれない。
しかし実際に拝顔したそのお姿の優美な佇まい、
艶やかな美しさははっきりと伝わってきた。
仏像の知識がない私でもこれほど感銘を受けるのだから、
仏像好きな人はたまらないだろう。

御本尊の左手には地蔵菩薩像、その隣には抜陀婆羅尊者像が安置されている。
抜陀婆羅尊者像に祈ると、足腰の痛み、頭痛、目の病が去ると
信じられている。
像の足元には、手作りと思われる草履型の足腰のお守りが並べられている。
可愛らしいので、お土産にいいかもしれない。(1体400円)

御朱印は、石段途中の住職宅のインターフォンにてお願いする。
すぐしたためていただけるので、参拝後に立ち寄ればよいだろう。



【鎌倉】【三十三観音巡り】第四番札所 長谷寺 ~

2016-02-07 22:00:00 | 鎌倉・相模
■山号 : 海光山
■宗旨 : 浄土宗系単立
■十一面観音

  

ここで巡礼は一旦長谷へ移る。

天平八年(736年)建立、日本最大級の木造仏像・十一面観音像を本尊とする
長谷寺が、三十三観音巡り第四番札所である。
見どころはあまりにも多いのだが、ここでは巡礼らしいスポットを紹介する。

御朱印帳を入口左手の受付に預けたら、右手の道を行く。
途中、大黒堂でさわり大黒天を撫でてもよし、和み地蔵と記念撮影もよし。


弁天窟の手前にある書院。
ここで写経・写仏ができる。


本来御朱印は、自ら写したお経を寺院に納めた証としていただくもの。
長谷寺では写経用紙から筆・墨・硯道具一式揃っているので、是非体験したい。

書院受付で、写経用紙もしくは写仏用紙を購入する。
いずれも一部1,000円。
写経は般若心経と延命十句観音経の2種類から選べる。
延命十句観音経の方が短いが、やはりここは般若心経で。

購入後、会場内の作法の説明を受け、お香で手を清める。
なのでもし写経前にお手洗いに行きたかったら、
受付前に行っておいたほうがよい。

会場内は椅子席が中心。
中高年が6~7割方占めるが、小学生とおぼしき子供を連れた家族もいる。
しかし静かである。
聞こえるのは筆が紙の上を走る音。
親と一緒に写経している子供は、書道を習っているなど、
日ごろからこういう環境に馴染んでいるのだろう。

会場前の仏様にお参りした後、写経を始める。
筆ペンか毛筆か選べるのだが、見栄を張って、
筆ペンなんて無粋な・・・と毛筆を選んだら、散々だった。

まず墨を磨るのだが、書道なんて中1以来だったため、
墨の磨り加減がまったくもってわからない。
濃すぎるより薄いほうがいいと言われたので薄めを心がけたが、
薄めどころか全然墨が足りず、水っぽいのである。

途中何度か墨を磨りなおしたが(この行為自体間違っているのだが)、
だんだん筆が水を含んでしまい、最後のほうは書きづらかった。

墨がきちんと磨れず書きづらいと、集中力が殺がれる。
習字なんて○年ぶりという方は、無理せず筆ペンを選ぶのも手だ。

所要時間は、初心者1~2時間のはずが1時間足らずで終わってしまった。
周囲の方を見ると、一筆一筆ゆっくり丁寧に写している。
決して適当に書いたわけではなく、心の中でゆっくり般若心経を唱えながら
そのペースになるべく合わせただけなのだが・・・。

しかも納めた写経は、毎年11月の写経清浄会で供養される。
自分の納めた写経を省みるに、供養していただくのが申し訳ない。
学校の宿題よろしくやり直して再提出・差し替えをお願いしたいところだ。

なんだかいろいろ間違っていた気がしてならないので、
次回訪れたらもう一度やってみようと思う。
ちなみに写経用紙を購入すると、長谷寺の入山招待券をいただける。
ただリピーターの方は、前回の写経が何ヶ月前か尋ねられていたので、
そこは何らかのルールがあるのかもしれない。

もやもやした気持ちを抱えたまま書院を出て、
ぐるりと境内を一周。

観音様のご尊顔を拝顔した後は、
見晴台もいいけど
 


紫陽花の時期でなくてもぜひ眺望散策路へどうぞ。
 

お帰りの際は、預けたご朱印帳の引取りをお忘れなく。

【鎌倉】【三十三観音巡り】第三番札所 安養院 ~ 北条政子開基の躑躅寺

2016-02-05 22:00:00 | 鎌倉・相模
■山号 : 祇園山
■宗旨 : 浄土宗
■千手観音



若宮大路を下って下馬で左折、もしくは小町大路を下って大町四つ角で左折し、
逗子へ続く道を東へ。
左手に石垣が見えたら、そこはもう安養院。
石垣の切れたところに入口はある。

山門をくぐってまず目につくのは、左手にそびえる槙の巨木。
樹齢700年ともいわれる大木は、鎌倉市の天然記念物に指定されている。

 

この木の奥に建つ本堂に、本尊の阿弥陀如来と千手観音、そして北条政子像が祀られている。



安養院の前身は、政子が夫・源頼朝の菩提を弔うために建てた長楽寺。
政子の死後、寺名を政子の法名である安養院に改め、現在の地へ移転。
さらに江戸時代に、比企ヶ谷にあった田代寺を移築統合し、この地に千手観音を迎えたという。

本堂の左脇を通って裏へ回ると、切り立った崖を背に、二体の宝篋印塔が建つ。
右手の大きい方は鎌倉に現存する最古の塔、左手の小さい方は政子の墓と伝えられている。


決して広すぎることのない境内。
常緑樹の槙の緑に覆われ、裏手に石塔が静かにたたずむこの寺は、まさしく巡礼のための寺。
心を静かに落ちつけて訪れたい。

が。

そんな巡礼者をもてなすために植えられた躑躅の見事さに、花期には多くの観光客が訪れる。
複雑な気持ちはあるが、しかし一度だけ訪れるのであれば、やはり躑躅の花期を勧めたい。

 



【鎌倉】【三十三観音巡り】第二番札所 宝戒寺 ~ 北条一族の屋形跡に建つ萩の寺

2016-02-03 22:00:00 | 鎌倉・相模
■山号 : 金龍山
■宗旨 : 天台宗
■准胝(じゅんてい)観音

 

鶴岡八幡宮三の鳥居をくぐらず、右折して横大路を直進した突当たりに建つ。
鎌倉三十三観音第二番札所にして、鎌倉二十四地蔵尊第一番札所、
また鎌倉江の島七福神毘沙門天を奉じる寺閣は、比較的観光客が訪れるものの、
誰もいないこともある。

上がることのできる本堂は比較的広く、ゆったりと座って、
本尊の子育経読地蔵大菩薩、准胝観音菩薩、毘沙門天などの御尊顔を拝顔できる。
静かな時に来るととても落ち着く場所なので、割と気に入っている。

この地には、かつて北条屋形があった。
鎌倉幕府二代執権 北条義時がこの地に屋形を構え、
以来百年余り、北条氏の居住するこの地が事実上幕政の中心であった。

鎌倉幕府滅亡後、北条一族の霊を慰めるべく、
後醍醐天皇が足利尊氏に命じて建立したのがこの宝戒寺という。
本堂の右脇には、最後の得宗・北条隆時を祀る得宗大権現堂が佇んでいる。

宝戒寺はまた、萩の寺として有名である。
花期には参道に紅白が咲き誇り、境内の西は白萩で埋もれる。
 

萩だけではなく梅、蝋梅、桜、百日紅、椿なども見どころに挙げられる、花の寺である。
 

【鎌倉】【三十三観音巡り】第一番札所 杉本寺 ~ 鎌倉最古の寺

2016-02-01 22:00:00 | 鎌倉・相模
■山号 : 大蔵山
■宗旨 : 天台宗
■十一面観音

   


鶴岡八幡宮の東、金沢街道の中ほどに位置する杉本寺は鎌倉最古の寺である。

734年(天平六年)、大仏建立のため行基が諸国を勧進して周った際に、
この地に自ら刻んだ十一面観音像を安置し創建されたと伝えられる。

ちなみに東大寺盧舎那仏(いわゆる奈良の大仏)造立開始は745年、
開眼供養は752年である。なお行基自身は開眼供養を見ることなく、749年に没した。

金沢街道に面した山門から参道、本堂周囲まで奉納旗が立ち並ぶ。
それだけ多くの人の信仰を集めているということか。

本堂は茅葺屋根。
苔むした石段と合わせ、「鎌倉最古」の古めかしさを演出している。



ここは堂内で三体の十一面観音像を拝顔できる。
外観から感じられる歴史の重みと、内部の荘厳な雰囲気から、
札所巡りを始めるにあたって敬虔な気持ちになる。

御朱印は本堂入り口でいただける。
第一番札所なので発願印を押していただける・・・には、
三十三札所巡りの一番最初に来ること、だけではなく、
まっさらな御朱印帳の第一頁目であることが条件だ。
一頁目に鶴岡八幡宮の御朱印をいただいてしまった私は、
交渉したがアウトだった。残念。
御朱印ビギナーであるがゆえの失敗である。