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Harmonia

こころとからだのバランスを・・・yoga&color&more・・・

【鎌倉】東からの道

2016-08-12 12:33:33 | 鎌倉・相模
鎌倉へはこういう入り方もあります。
本数が少ないので、時間は要確認ですが。



京浜急行の金沢八景から、環状4号線を経て金沢街道に入り、鎌倉へ至る道。
その昔、六浦港に荷揚げされた物資は、この道を通って鎌倉へ運ばれていたという。

金沢街道の始まりは、ここ瀬戸神社。
本殿の揮毫はかの小泉純一郎氏。
  

環状4号線から金沢街道に入ると山道。
バスは峠道を登っていく。
窓の外に見える濃い緑の風景はやみつきになりそう

峠道のてっぺんが「鎌倉霊園正門前太刀洗」。


下り道もこんな感じ。



山を下ったふもとは十二所神社。
この先は明王院~浄明寺・報国寺~杉本寺、岐れ道を経て八幡宮、
そして鎌倉駅に至るおなじみの道。

現代は自動車で山道も苦なく登れるけど、往時は難所。
そこで造られたのが「朝夷奈切通」、鎌倉七口のひとつ。
七口の中でもっとも往時の姿を留めていると言われ、現在も通行可能。
一度歩いてみたいけど、いつになるかなあ。。。

【鎌倉】秋立つ前の日

2016-08-06 22:00:00 | 鎌倉・相模
立秋を明日に控え、鶴岡八幡宮では祭礼の準備。
本日15時より名越祭。



ぼんぼりも設置済。



こちらは本覚寺のサルスベリ。
見頃かと思いきや、まだ3割くらいはつぼみなので盛りはもう少し先。
  

一方で大巧寺ではすでに秋の気配。
シュウメイギクとおみなえし。


多様な花が楽しめる鎌倉の夏、好きです。


【鎌倉】明王院 護摩法要

2016-05-29 22:00:00 | 鎌倉・相模
鎌倉で唯一五大明王を祀る明王院では、毎月28日、不動明王の縁日に護摩法要を行っている。

護摩法要とは、専用炉で火を焚き、その炎に供物を捧げて祈願する法要である。
明王院は元々鎌倉幕府の祈願所であったため、創建当初から数多の法会を行ってきたという。

現在本堂で行われている護摩法会は、事前申し込みの必要なく、一般人も参加できる。
どんなものか、是非一度参列してみようと、行ってきた。

  

ちなみに境内での写真撮影は禁止である。
残念。

護摩法会は午後1時から。
10分少し前に到着したのだが、すでに本堂は40人前後の人が座っていた。
土曜だから平日開催よりは参列者は多いだろうと思っていたが、予想を上回る人数だ。
年齢層は50代以上が主流だが、30歳前後と見られる若者もいる。
地元民が8割くらい占めていそうだ。
市外からの参加者ももちろんいるだろうが、ガイドブック片手のあからさまな観光客はいない。

そうだろう。
金沢街道を下る観光客は、竹林の報国寺・鎌倉五山第5位の浄妙寺に集中する。
おかけで十二所周辺の静謐が保たれている。

本堂は普段閉じているが、護摩法要の日は公開されている。
中央に護摩炉含む祭壇が設置され、その両脇から壁に沿って椅子席が20弱ずつ、
本堂入口前にも椅子席が用意され、間は座布団が5枚×6列敷かれている。
本堂の奥には木造の五大明王像がそびえ立つ。
遠目にも歴史を経てきたのが良く分かる。

さて、護摩法要では観音経を読経する。
前方に積んである山の中から一冊拝借。
また塗香(ずこう)という複数の香木を粉末にして混ぜたものを住職から少しずついただき、
両手を擦り合わせて清める。

いよいよ護摩法会が開始。
住職の先導に合わせて、読経が進められていく。

始まって分かったのだが、常連の参列者が少なくない。
常連でなくとも、観音経を読み慣れていると分かる声があちこちから聞こえる。
どの声に合わせればいいのか、始まって少しの間戸惑った。

実は今回が生まれて初めての読経である。
大祓詞を何度か唱えた経験があったから、読経のリズムにはすぐに馴染めた。
そうでなくとも、仏式葬儀などで僧侶があげるお経を聞いたことがあれば、
節回しにはすぐに馴染めるだろう。

むしろ久方ぶりの正座でしびれる足をどうするかの方が問題だった。
足腰の悪い高齢者が椅子席に座っているのを見ると、
好む好まないに関わらず、座布団を選ばざるを得ない。
どうせならヨガのアーサナの練習をしようと、
途中で瞑想用のアーサナのひとつヴィラーサナに変えた。
最後は正座に戻したが、法要が終わった後、一気に血流がよくなって足が楽になった(笑)

もちろん正座で通せるのが望ましいが、足を崩している人は何人かおり、
それを咎める人も特になく、つまりは辛くないのが大事ということか。

そんなこんなもありながら、読経を進めていくのだが、
次第に読経の声の響きに包まれ、心地好さを感じるようになる。
時々響く祭具の音、燃えさかる炎の音も、お経の響きと一体となって体に染みわたる。
本来僧侶のお勤めのはずなのだが、浄化作用があるのだろうか。

拝借した観音経に載っているのは般若心経まで。
三遍般若心経を繰り返した後に唱えたのは、「ナウマクサンマンダ」で始まる真言。
本尊である不動明王の真言か。
何を見ずとも唱えられる人が10人以上いたのでまたもや驚かされた。
大した予習もせずに参列したのを、申し訳なく思った。

読経に要した時間は40分ほど。
最後に住職のお話と、読経終盤に回された添護摩をひとり一本ずつ炉にくべ、
五大明王像にお参りして終了となる。

五大明王像のうち、不動明王像は国の重要文化財に指定されている。
東日本大震災後の混乱した世にみ仏が進んで出ていくことで人々の心の安寧につながるのではと
某所の依頼に応じて展示品として出したところ、
たまたま来場した文化庁関係者が目を止め、調査した結果、
鎌倉時代に造られた木造の不動明王に間違いないと鑑定され、
2012年9月6日に国の重要文化財に指定されたという。

重文指定に当たっては、これまでどおり仏像の前で護摩法要を公開してもよいか、
それが出来ないなら指定を返上するつもりでいたそうだが、
あっさり文化庁の許可が下りたので、変わることなく一般公開を続けていると
住職がお話してくださった。

そんな重要な仏像を間近で拝顔させていただけるありがたみも然ることながら、
いかにこの護摩法会を明王院が重視してきたかがわかるエピソードだ。

この日の参列者は80人近くだったろうか。

毎年5月の護摩法会では、お供え物のスイカを初物としていただける。
こじんまりした境内で、住職のご家族が切ってくださったスイカを
参列者がいただいている穏やかな風景。
壊してはいけない、大切なものだと感じた。

【鎌倉】白旗神社例祭

2016-05-28 22:00:00 | 鎌倉・相模
鶴岡八幡宮本宮東の階段を下り、柳原神池をぐるっと回ったその先に、
ひっそり、だが力強く存在するのが白旗神社だ。



祭神は源頼朝・源義経。
兄弟とはいえ確執のあった二人が何故?と思ったが、
どうやら元は別々に祀られていたのが明治に合祀され、現在地に遷されたらしい。

「白旗」は源氏の白旗に由来する。
このため、頼朝もしくは義経が祭神として祀られていることが多い。
西御門の頼朝の墓の側にも白旗神社があり、これは頼朝単独で祭神となっている。
一方藤沢にある白旗神社は、寒川比古命と共に義経が祭神となっている。

さて、鶴岡八幡宮の白旗神社、参拝のしおりには
「御祭神のご威徳にあやかり必勝や学業成就の信仰の篤い神社」とある。
治承寿永の内乱、いわゆる源平の戦いの勝者を祀っているわけだから、
勝負事に関しては縁起が良さそうとは誰もが思うだろう。
かく言う私も、毎年必勝祈願は必ずここで行う。

その白旗神社の例祭は、毎年5月28日に行われる。
毎年願いを聞き届けていただいているわけだし、せっかくなのでと行ってみた。

例祭は10時開始。
神職が出てくる参道の社務所前は、10分以上前からスタンバイ。


白旗神社の方はというと、賽銭箱は避けられて門扉が開かれ、
手前のテントには15人程度の氏子が座って祭事の開始を待つ。
テントの後ろに観光客が10名ほど立ち並んでいる。


神職は、少し遠回りになるが、流鏑馬馬場を通り、白旗神社の参道を通ってやってくる。


いよいよ例祭開始。
本殿の扉が閉められたまま祝詞が奏上される。


続いてお祓い。神職を終えたら、向き直って氏子へ。
この後神職が本殿の扉を開く。

お供え物が供えられた後、再度の祝詞奏上。
ちなみに祝詞を奏上している間、氏子は起立・低頭しなければならない。
観光客はしたりしなかったりまちまち。
直接参加しているわけではないから、しなくても咎められることはないが、
せっかく居合わせたのなら頭を下げたい。
ただしこの祝詞は結構長い。

祝詞が終わると神楽奉納。


続いて玉串奉納。
これも神職の後、氏子一人ひとりが行う。

ここで儀式はほぼ終了。
奉納された玉串、次いでお供え物が下げられ、神職が本殿の扉が閉じて例祭終了。
所要時間は50分弱。

神職が退場したあと、直会が行われるがこれは氏子限定。


直会を終え、ようやく本殿の後片付けとなる。



意外なことに、例祭中、本殿からの喧騒は伝わってこなかった。
もっとがやがやした雰囲気が伝わってくるかと思ったが、
聞こえてきたのは祝詞の声、雅楽の音、風の音や鳥の声。
隔離された空間といってよい。
これが祭祀の持つ力なのかもしれない。

開始時点で15名ほどだった観光客は、祭祀の途中から増えていき、終了時点で30名ほど。
途中で場を離れた人も少なくないだろうから、延べ人数ではこの倍くらいにはなるだろう。
年齢層は主に中高年。20代はほとんどいない。

神事の最中の写真撮影を咎められることはない。
が、参道(石畳)に立ち入ると、警備員や男性職員に注意される。
また氏子のテントより前に行くのも注意対象。
祭祀の意味を考えれば守って然るべきことなのだが、意外と思い至らない人が多い。

寺社の祭祀は公開されているものであっても、決して観光客への見世物ではない。
その辺は観光時のマナーとしてわきまえたい。

最初から最後まで例祭の場にいたからといって特にご利益に与れるわけでもないだろうが、
まあ、こういうのは気分の問題である。
ただ、50分立ちっぱなしは結構つらい。
機会があれば他の例祭にも立ち会ってみたいが、当分はいいや。