独立の住民投票で盛り上がった去年のスコットランドだが、一時の1バレル110ドルから46ドルにまで暴落した原油価格によるスコットランド地域経済への悪影響は、スコットランドが英国内にとどまったことで原油価格下落でメリットを受けているイギリス経済全体によってその大部分が相殺されている、と英国の中央銀行総裁が語っている。スコットランド独立運動の背景には石油資源がイングランドなどに収奪されているという意識があり、北海油田からの収入をもってすればスコットランドは豊かな独立国になれるという皮算用も働いていた。それがこの原油価格暴落により、完全に当てが外れたことになったわけだ。。今頃スコットランドの住民は住民投票で否決したことを内心喜んでいるかもしれない。住民投票が行われた9月18日、原油価格はちょうど100ドル程度だったからである。
ロシア経済は原油価格下落の直撃を受けて沈んでしまったが、もしスコットランドが独立していたらロシアのようなことになっていたかもしれないという見方はあながち外れていないだろう。スコットランドも、そしてイギリスも強運だった?