18世紀に建設されたフランス・ボルドー地区のシャトーがポーランドの土建業者のミスでブルドーザーにより解体され更地になった(本来解体すべき付属建物ではなく、シャトー本体を解体してしまった)。このシャトー、Chateau de Bellevueはロシア人富豪が内部を修繕するという条件で買い取ったもので、今回の解体が「ミス」という釈明が地元住民に受け入れられるはずもなく、「再開発のために故意に解体したのではないか」と住民たちの怒りは収まらない。
こういった歴史的文化財はいったん壊してしまえば二度と取り返しがつかない。18世紀に建てられたものが現存するところに意味があるのであって、ロシア人富豪が「再建する」と言っても、どんなに忠実に復元しても本物にはならないからだ。
中国などではテーマパークに世界遺産の有名建築物の複製を建設する動きがあるようだが、複製品はあくまで複製品。たとえば、最近復元された東京駅丸の内駅舎も精巧な修復建築物であるが、米軍の空襲により大損害を受けた大正建築そのものがもどってくることはない。