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映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

4623-絵の解説

2025年04月04日 | 30秒の心象風景

  広重の東海道五十三次の絵に対して、今回加えた解説は、「四方を丘に囲まれた袋状の土地に大きな井戸があったので袋井といわれています。宿場の外れにあった出茶屋の様子が描かれます。道端で旅人が休憩できる簡素な葦簀掛けの小屋の風景です。石を組み合わせたかまどで火を起こしているのがこの店の主人でしょう。駕籠かきの一人がかまどから火を貰って一服しようとしています。縁台で腰掛けて休んでいるのは飛脚です。のどかな田園風景が広がり、遠くには農夫と馬が行きます。高札の上には一羽の鳥がとまっています。」となりました。名作絵画には、多くの研究者が様々なな観点から見どころを紹介しています。そこから、絵の内容の理解を補佐してくれたと感じた事柄を、まとめています。特に江戸時代の風俗、生活文化に関する情報は必須だと感じています。江戸時代の人々がこの絵を楽しんだであろう内容に少しでも近づきたいという思いからです。

 

 

30秒の心象風景30524・28 袋井 出茶屋ノ図~広重の東海道五十三次~
https://youtu.be/gRkkLaTcgIU


4622-二天を祀る山門

2025年04月03日 | 30秒の心象風景

 古い由緒を伝え古刹と呼ばれる寺院には、多くの伽藍建築が並び、その入り口になるのが山門と呼ばれる建物です。仁王様が祀られることが多く、仁王門という呼び名で親しまれているものです。西脇の西仙寺もそのような古刹ですが、ここの山門は仁王像ではなく、持国天と毘沙門天を祀る中門になっています。仁王門ではなく二天門ということになります。過去には他に仁王門があったのかもしれません。同じように、二天門が山門として印象に残るのが、三木市の伽耶院です。本堂と多宝塔がある境内への入り口になる山門が二天門と表記されていました。

 

30秒の心象風景30522・持国天を拝する~西仙寺~
https://youtu.be/Gm2yc-8SG7k


4621-弘法大師像

2025年04月02日 | 30秒の心象風景

  和多山西仙寺にお参りしました。境内に駐車できるスペースがあるため訪れやすい古刹です。しかし、寺の存在を示す標石は、車道から見える場所にあるので、車を置いてもう一度車道まで戻らないと見えません。 「和多山西仙寺」と刻まれた大きな標石は、境内の塀の外にあるような感じです。その場所からあらためて境内を眺めると、四国八十八ヶ所巡礼の標柱が見え、その奥の一段高いところに旅姿の僧形の像があります。弘法大師の像です。そこからもう一段高いところに山門が見えます。本堂まではまだかなり山を登る感じです。参拝者は、ここで弘法大師に迎えられ、共に御本尊にお参りすることができるのでしょう。同行二人。

 

 

30秒の心象風景30518・弘法大師像~西仙寺~
https://youtu.be/EX0bEfzdRbk


4620-風景描写

2025年04月01日 | 30秒の心象風景

 何気ない風景描写です。静かな山間の地で聞こえるのは渓流のせせらぎ、野鳥の声、静かで穏やかな時間が流れます。動画の収録ではあまり行ったことがない静かな風景です。30秒の心象風景として続けてきた動画作品づくりの実験は、様々な感性も磨いてきたように思います。表現スタイルはその都度変化しています。文化財巡りで同伴することになった人形に心情表現を担わせるという撮影法は、ここ数年で試してきたものです。自分自身が楽しめる映像収録があってこその映像作品づくりだと思えるようになりました。そこに、時間と空間を切り取っている自分の存在があることに気づけるようになったのでしょう。

 


30秒の心象風景30499・岩戸川~岩戸神社~
https://youtu.be/b-ONBN51eOI


4619-花の撮影

2025年03月31日 | 30秒の心象風景

 金剛城寺は境内に花が満ちている古刹です。季節の花々が参拝客を迎えてくれるのです。山門前で最初に迎えてくれたのは、葉を落としている木ですが、黄金色のもじゃもじゃとしたものがいっぱいついているのです。近づいてみると、細長い紐状の花びらを持つ花です。花びらがよじれて、丸い玉状に見えたのです。印象的な形の花です。図鑑で調べて、聞いたことのある名前の花だと解りました。マンサクだったのです。マンサクというのも面白い名前です。春の早い時期に咲く花で、「まずさく」からマンサクという名になったともいわれています。その花の咲き方から、その年が豊作か、凶作かを占ったともされる花です。そこで、ナレーションによる紹介は、「長いひものような花弁をつけた 黄金色の花です。」「マンサクの花です。」「花の咲き方で豊作か凶作かを占ったとされます。」「金剛城寺の境内で春を告げています。」としてみました。

 

30秒の心象風景30490・古刹の境内で~マンサク~
https://youtu.be/2CpG7iuXBAQ


4618-花に集う

2025年03月30日 | 30秒の心象風景

 野草の花が撮影できる季節がやって来ました。木に咲く花では、まだ寒い時期から鮮やかな色の花を見せてくれているものがありました。ツバキやサザンカなどは、大きな花をつけていましたが、蝋梅なども香りを楽しませてくれた花です。そこに、ようやく梅の花が満開になり、撮影を楽しめるようになりました。そして、桜の開花が伝えられるようになると、草花も花を見せてくれるようになりました。青い花のオオイヌノフグリ、白い花のナズナ、黄色い花のナノハナ達です。個性的な黄色い花を咲かせる木、ミツマタが群生している場所で撮影を楽しんでいたら、近くの常緑の木にクリーム色の花がいっぱい見えたのです。これは、シキミかなと淡い記憶を頼りで撮影を続けました。近寄って見ると虫たちもいっぱい集まっていたのです。春を感じる光景です。収録後図鑑で確認すると予想通りシキミの花でした。

 

30秒の心象風景30477・花に集う~岩戸神社~
https://youtu.be/q4xupCdkCWA


4617-ミツマタの花

2025年03月29日 | 30秒の心象風景

 岩戸神社の境内脇を流れる渓流沿いにミツマタの木が群生していました。渓流には土石流をせき止める小さなダムが幾つか見えます。その前後に人の背の高さまでは届かないですが、かなりよく育った木が数本花をいっぱい付けていたのです。木に近づこうとするとそれを妨げるように茨がいっぱいあります。こちらも群生していて、それをかき分けないとミツマタまで近づけないのです。少し近づけそうなところがあったので、やっと花に触れることができそうな場所まで進んだのですが、茨には引っかかりました。苦労してたどり着き収録できた映像に付けたのが次のナレーションです。「黄色い花をいっぱいつけた木があります。花は下向きに咲いています。ミツマタの花です。花弁に見えるのは、筒状の萼で、先端が4つに裂けて反り返ったものです。その内部に雄しべと雌しべがあります。」個性的な花ですが、群れて咲くと華やかです。

 

30秒の心象風景30467・ミツマタが満開~岩戸神社~
https://youtu.be/_8-3LY5WigA


4616-石仏の楽しみ

2025年03月28日 | 30秒の心象風景

 古刹寺院の境内では石仏を見ることが多いです。古くから信仰の地として多くの人が集う場所には、石造の奉納物が多く残されています。福崎町の醫王寺は法道仙人開基を伝える古刹ですが、現在は山里の一角にこぢんまりとした境内を広げる寺院です。厳めしい山門もなく、開放的な境内ともいえます。そこに、幾体かの石仏があるのですが、その一つが善光寺如来でした。それほど大きなものではないのですが、石龕に納められ、大切に祀られています。年月を経ているのでしょう、石龕の屋根の部分の石材に割れが生じています。しかし、手入れが行き届いている境内で、石仏はその姿を美しく保っています。

 

30秒の心象風景30462・善光寺如来~醫王寺~
https://youtu.be/48whBjMoVM0


4615-太陽光パネルで

2025年03月27日 | 30秒の心象風景

 田圃が広がる地域の一角にフェンスで囲われ立ち入り禁止となってる太陽光パネルの発電施設があります。設置者は地元の企業ではありません。遠く関東の企業です。これが現在のエネルギー産業の1つの形になっています。それは長い歴史を経てきた田圃という人工物とは異なる、歴史の浅い人工構造物です。しかし、違和感を感じるのはヒトだけなのでしょうか、太陽光パネルの上を、何度も、あちらへこちらへ駆け回るセグロセキレイがいました。何をしているのか最初はよくわからなかったのですが、どうやら餌採りをしているのです。パネルの表面をつついている様子が見られます。そして、ときどき羽ばたいて移動します。収録映像を確認すると、そのときには飛び立つ虫を捕らえようとしていたのだと解りました。セグロセキレイにとっては恰好の餌場になっていたのです。人間の目的とは違う形で自然(生態系)は反応するようです。

 

 

30秒の心象風景30453・こんなところで餌採り~セグロセキレイ~
https://youtu.be/q45dLmmB0pM


4614-2段構築の方墳

2025年03月26日 | 30秒の心象風景

  福崎町の文化財を伝えるwebサイトでは、神谷古墳(福崎町指定史跡)について、次のような紹介がありました。「神谷古墳は、2段構築の方墳で、無袖の横穴式石室を有します。1辺約20mの大きさで、一部崩れているものの石室は現存で11mあり、現状で石室長は町内に残っている古墳の中で3番目に大きいものです。築造時期は7世紀前半頃です。」その説明で、新たな興味が湧いてきたのです。これまで接してきた古墳には、田圃の中で狐塚などとよばれ、特別に守られてきた歴史をもつものや古刹寺院の境内で守られてきたものがあります。また、近年、調査が進み、古墳公園として整備され、墳丘が復元されたものもあります。その多くを訪れたのですが、そこで見たのは、全て円墳とよばれるものでした。町内で古墳といえば、円墳と思い込んでいたので、方墳というのは新鮮でした。方墳は築造される数が少なかったようです。今回訪れた神谷古墳は、特別な歴史を感じさせる古墳になりました。

 

 

30秒の心象風景30445・墳丘(神谷古墳)~醫王寺~
https://youtu.be/hEc1fP9U7Wo