2ヶ月ぶりの吹田さんくす寄席を聞きました。
6月梅雨の晴れ間のせいかお客さんも少なかったですね。
1.さて、遊真「御公家女房」。私には「延陽伯」と言ったほうが馴染みのネタ。
まだまだ荒削りの感が抜けきれませんね。
おまけに、女房の喋り方も、女らしく聞こえない。
今の社会、男女を区別しない影響だろうか?
オチの「宮内庁」も、公家ではわかりにくいからかな??
2.米紫「胡椒のくやみ」。ざこば系らしく、荒々しさを感じてしまった。
初めて聞いたネタだけど、米紫の荒々しい口調だけが印象として残った。
遊真の時に、耳慣れないお囃子が聞こえた。
三味線のお姉さんが、遅れているらしく、米紫も話しのマクラに持ってきていた。
米紫のサゲから三味線が聞こえ、ホッとした。
遊真・米紫の出囃子も、もちろん出丸も聞かせていただいた。
3.出丸「一文笛」 米朝師匠の作で、古典として位置付けされていますね。
出丸が、米朝師匠の思い出を。
地震が着て、ホールのシャンデリアが大揺れし、お客が動揺した時、
米朝師匠が、「揺れましたな~」とどっしり構えていたので、お客も落ち着いたとか。
出丸さん、雀五郎みたいに早口になって言い間違いをする癖治ってませんね。
4.雀三郎「船弁慶」毎年聞いてますね。これ聞くと、もう夏ですね~と納得します。
私なんか、歳男になった正月から段々老いぼれて生きそうなんですが、
雀さんは、ブレなく落語してはりますな~。
谷口 璽照さんのコメントです。
《お説教と歌謡曲 (谷口璽照)
落語だと、同じ演者による同じ噺は、あまり聞きたくはないと思います。もっと、違う話を聞きたい。でも節談説教は、全く同じ聴聞の衆を相手に、全く同じ説教を堂々と取り次ぎます。それは、聞けば聞くほど「有難い!」と、お受け念仏を称えるタイミングが解ってくるからです。節談の名手は、兵隊さんを前に一ヶ月間も同じ説教を繰り返したそうです。すると、兵隊さんが話を覚えてしまう、口ずさむようになる。そこが狙いで、味わいが深くなるのです。歌謡曲を口ずさむのと似ています。》