【子規365日】■1月13日
初雪や奇麗に笹の五六枚 1892(M25)年
夏井いつき【子規365日】朝日文庫
金閣寺の初雪
《初雪》の俳句
高い山には秋の終わりから初雪が見られるが、平地では年と所によってさまざまである。
北海道が十月の終わり、東京は十二月下旬である。南国は稍遅れる。
初雪は明るじい感じで、窓を開いて眺め、子供らは走り出る。
夜中さらさらと降ることが多い。
・初雪や水仙の葉の撓(たわ)むまで 芭 蕉
・はつ雪を降らせて置くや鉢の松 一 茶
・初雪のなかなかやまぬ稽古かな 辰 弥
横田正知編「写真 俳句歳時記冬」現代教養文庫 より
西 逈さんのコメントです。
《あなたは来ない (西 逈)
私は雪国産まれなので、初雪にも「あゝこれから長い冬が来るんだな」とか「また雪掻きしなきゃならないのか」と、そんなことしか思い浮かびません。「雪」からの連想は、手袋・長靴・スコップ、そして雪掻きです。新沼謙治の「津軽恋女」に、粉雪・つぶ雪・わた雪・ざらめ雪‥‥と、七つの雪が歌われていますが、私達の年代ですと「なごり雪」でしょうか。アダモの「雪が降る」も、わざと〽雪は降る あなたは来(き)ない、と歌ったりしてましたね。》