川内が初制覇! アフリカ勢抑える激走に待望論の可能性(スポニチ)
第122回ボストン・マラソン(2018年4月16日 米マサチューセッツ州ボストン)
“最強市民ランナー”川内優輝(31=埼玉県庁)がワールドマラソンメジャーズとして名高い世界最古のレースを2時間15分58秒で初制覇した。日本男子の優勝は1987年の瀬古利彦(現日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)以来31年ぶり。17年ロンドン世界選手権を期に代表からは身を引いたが、アフリカ勢を抑えての優勝に、20年東京五輪へ向け待望論も高まりそうだ。
大方の予想に反して、スタート直後からいきなり逃げた。現地実況は川内の逃げを「クレージー」と笑ったが、その2時間後には泥くさく走り続ける日本人選手に「アンビリーバブル」と驚嘆することになるとは思いもしなかっただろう。
昨年の世界選手権覇者ジョフリー・キルイ(ケニア)ら実力者を抑えての勝利に「コースやコンディションを選んでいけば金メダリストにも勝てることが分かった」。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「びっくりした。まさか勝つとは」と驚きを隠せず、さらに「私が出ていたときより強い選手がたくさん出ている」と手放しで称賛した。
川内自身は酷暑の東京五輪出場を明言していないが、この1勝で待望論が高まる可能性は十分ある。日本代表として出場した過去3度の世界選手権では流せなかった「君が代」は、ボストンの地で聴いた。くしくも当日は米国の「愛国者の日」。「表彰式で国旗が揚がったのを見て感動した」と目に涙を浮かべて感慨にふけった。この男からは、まだまだ目が離せない。
▼ボストン・マラソン 1897年に始まった世界最古の大会。毎年4月の第3月曜日の愛国者の日に行われる。日本人選手は川内を含め8人が優勝を果たしている。2013年にはスタートから4時間を過ぎたころにゴール付近で爆弾テロ事件が発生し、大会が途中で打ち切られた。
▼ワールドマラソンメジャーズ 世界の主要マラソン6大会(ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティ、東京)をポイント制で総合優勝を争うシリーズ。06年から始まり、東京は13年から参加。制度が始まってからの優勝は、日本男子では川内が初。総合では06~07年シーズンに女子の土佐礼子が総合10位に入ったのが最高位。
▼東京五輪マラソン男子代表争い 来季(18~19年)の国内主要5大会で日本陸連が定めた順位、記録をクリアするか、国際大会で上位の成績を収めることで19年9月以降開催予定の代表選考レースマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)に出場できる。MGCで2枠を決定し、もう1枠は19年冬以降の「ファイナルチャレンジ」で派遣設定記録を上回り最も速いタイムを出した選手が選ばれる。川内はすでにMGCの出場権を獲得している。
もうひとつ、なでしこジャパン。応援せなアカンのに寝てました。
先制岩渕「いい時間帯」2発横山「前からいこうと」
<女子アジア杯:日本3-1中国>◇準決勝◇17日◇アンマン
なでしこジャパンがFW横山久美(24)の2ゴールの活躍などで中国に快勝し、決勝進出を決めた。
序盤は一進一退の攻防が続き、迎えた前半39分。ゴール前でボールを受けたFW岩渕真奈(25)が得意のドリブルで持ち込み、左足を一振り。これが相手GKの手をはじきながらゴールに収まり、なでしこが先制に成功する。そのままリードして前半を折り返すと、後半40分には途中出場の横山のミドルシュートで追加点を挙げ、直後の43分にも横山がPKを沈めて突き放した。
同45分にはこの日大暴れの横山がペナルティーエリア内で相手を倒し、PKで失点を許したが、このまま逃げ切り、日本が同試合の前にタイを下して決勝進出を決めていたオーストラリアとの最終決戦に駒を進めた。
横山は「(自身の1点目は)相手のプレッシャーがなかったので、パスを受ける前からいこうと思っていた。途中出場でも集中して入れたし、2点とったけど、(PKの)1点は自分のせいだったので、そこは反省かなと思います」と振り返った。1点目のゴール後にすぐにベンチへと駆け寄った点については「試合に出られなくてみんなが気にしてくていたので、そういう意味でチームみんなで喜びたいと思って行きました」と話した。
見事な個人技で先制点を奪った岩渕は「パスが入って1対1だったので、自信を持ってドリブルして足を振ることができたと思います」と話した。試合内容にも手応えをみせ「前半で決めようねと話して試合に入った。しっかりいい時間帯に先制点とれたのが一番大きかった。いいサッカーというか、いままでで一番いい時間だった」と笑顔をみせた。
決勝では1次リーグで引き分けたオーストラリアと再戦する。「難しい相手なのは間違いないが、3戦目でやったようにしっかり自信を持って戦えたらいい勝負ができる。チーム全員で勝利に向かって自信を持ってプレーしたい」と意気込んだ。
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