なでしこジャパンがFW横山久美(24)の2ゴールの活躍などで中国に快勝し、決勝進出を決めた。

 序盤は一進一退の攻防が続き、迎えた前半39分。ゴール前でボールを受けたFW岩渕真奈(25)が得意のドリブルで持ち込み、左足を一振り。これが相手GKの手をはじきながらゴールに収まり、なでしこが先制に成功する。そのままリードして前半を折り返すと、後半40分には途中出場の横山のミドルシュートで追加点を挙げ、直後の43分にも横山がPKを沈めて突き放した。

 同45分にはこの日大暴れの横山がペナルティーエリア内で相手を倒し、PKで失点を許したが、このまま逃げ切り、日本が同試合の前にタイを下して決勝進出を決めていたオーストラリアとの最終決戦に駒を進めた。

 横山は「(自身の1点目は)相手のプレッシャーがなかったので、パスを受ける前からいこうと思っていた。途中出場でも集中して入れたし、2点とったけど、(PKの)1点は自分のせいだったので、そこは反省かなと思います」と振り返った。1点目のゴール後にすぐにベンチへと駆け寄った点については「試合に出られなくてみんなが気にしてくていたので、そういう意味でチームみんなで喜びたいと思って行きました」と話した。

 見事な個人技で先制点を奪った岩渕は「パスが入って1対1だったので、自信を持ってドリブルして足を振ることができたと思います」と話した。試合内容にも手応えをみせ「前半で決めようねと話して試合に入った。しっかりいい時間帯に先制点とれたのが一番大きかった。いいサッカーというか、いままでで一番いい時間だった」と笑顔をみせた。

 決勝では1次リーグで引き分けたオーストラリアと再戦する。「難しい相手なのは間違いないが、3戦目でやったようにしっかり自信を持って戦えたらいい勝負ができる。チーム全員で勝利に向かって自信を持ってプレーしたい」と意気込んだ。