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雲夢庵

三国志を中心とした歴史系イラストを展示しています。

春がきましたよ、都督殿。

2015年03月22日 | 三国演義


君とピクニック



我が軍師の上に出る広告の忌々しきこと…成敗!

ようこそお運びくださいました。しばらく放置すると出てくる広告を

取り去るべく、久々の更新でございます。

皆様、元気にお過ごしでしょうか?

ようやっと春が到来しそうですね…皆さま、越冬お疲れ様でございました。

啓蟄を過ぎたせいか、虫どころか世の人々も続々とねぐらから出てきておりますね。

最近、お世話になっている方の高校生になる娘さんが公園で誘拐されそうになって、

「季節の変わり目は変な人も出てくるからねえ…」なんて話をしておりました。

お花見やら何やらで外で遊ぶことも多くなりますし、

皆さまもどうぞ気を付けてお過ごしくださいましねえ。


と、何が本題だかよくわからん導入になってしまいましたが、

久々の更新は、久々の赤壁コンビです。

旧版といえば、ドSとドMのこの友情は外せません。

他の媒体では、あまりこの、孔明と子敬の関係ってフィーチャーされていないですよね。

日本の媒体だからか?と思って、中国の作品についても考えるのですが、

李法曽版やレッドクリフ、新版などはいずれもフラットというか、

特別な演出がないように思えます。

おいおいまたこのパターンかよ…つまり、「旧版突然変異説」。

「また」と申し上げたのは、

このページでの研究成果を踏まえた上での提言になるのですが。

確かにねぇ、あの曹力ロシュクを出しといて、淡々とストーリー進めていくのはもったいなさすぎですからね。

と、ここに、「中央電視台八十集電視連続劇『三国演義』文学劇本」なる本(四川人民出版社、1994年)がございます。

まあいわゆるひとつの台本集ですかね。実際にこのドラマの脚本から編集された本みたいです。

ちなみに、この本の存在は、以前に麗華さんから教えて頂きました!

で、旧版ファンのわたくしはたまにパラパラと読んでいるわけなのですが、

これを読んでいると、実際のシーンが文字になって起こされている、ということの他に、

登場人物の心情の機微がはっきりと記されていることがあり、(そりゃ脚本家としては役者さんに思惑通りに演じてもらいたいでしょうから)

なかなか萌えてしまうのです。

で、このドラマ屈指の萌えシーンである七星壇の別れのシーン(詳しくはこちら)は、

台本だと以下のように記されています。(中国の読者の方のために原文を残しています)↓↓↓↓





ちょ…なにこれ月9!?

孔明のモジモジっぷりが最早月9のヒロインレベル。

決まり悪そうというか、気まずそうというか、あのシーンは照れ隠しだったことが判明しました。知ってましたけどね。うふふ。


…つまりアタシが何が言いたいかってェとですねぇ。

こんな孔明魯粛の友情演出、ちょっと他にはないよね、という話。

この場面の他にも、苦肉の計の後に2人でたそがれて会話するシーンとか、

劉備が殺されそうになっている現場まで2人で猛ダッシュするシーンとか…

原作にはない演出がそこかしこに散りばめられているでしょう。

この脚本を書いた方に、どうして2人の関係をフィーチャーしようと思ったのか見解を聞いてみたいものです。


その演出にうっかり大ハマりしちゃって、

こんなイラスト描いている日本人がいることを彼は知る由もないでしょうが。ふふふ。

南国フェア5日目

2014年07月30日 | 三国演義


「丞相の御許に、われら南の民は永遠(とわ)に背きません」




民と土地と家畜の証、




「改めてこの証を孟獲に返す」




「お前を7度逃がした。私は信じている。他の者は必要ない」








丞相、どれだけ男前…!?





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【お絵かきステップその6】



気合で全員の色を塗る!



次回はいよいよ完成です!お楽しみに~♪

※明日は暑気払いのためお休みです…


南国フェア4日目

2014年07月28日 | 三国演義


心を攻められた男(その1)


皆さま、こんばんは。

本日の東京はいくらか過ごしやすいお天気でしたが、皆さまのところではどうでしたでしょうか。


さて、あっという間に南国フェアも4日目です。

やればできるじゃん、あたい!という残念な勘違い。でも思い込みは大切です。

おかげで、フィナーレのイラスト(制作過程公開中のイラストです)は着々と進んでおります♪


本日のトップには、孟獲の片腕、董荼那元帥にお出まし願いました。

登場早々、阿会喃と一緒に蜀軍に捕まってしまい、そこで丞相にベタぼれしちゃって孟獲に百叩きにされ、

挙句の果てに孟獲の寝こみを襲って投降するというなんとも評価のしようのない人物です。

でも、この人が憎めないのは、阿会喃とそろって超お人よしで、気が弱そうな俳優さんが演じているから!

気が弱そうなのになぜか大王に対する評価は「あの人が丞相にかなうわけがない」というバッサリさ。

ある意味潔いですね。ほんと、最後まで生きててくれて良かった。張松みたいにならなくて良かった…。

他の媒体だと殺されちゃってるんですけど、旧版の制作陣は何を思ったか、最後の和睦イベント(通称フィナーレ)に

元気よく2人が参加している光景が見られます。

あとなんとなくこの人のコスチュームが好きなので描いてみました。だって三つ編みですよ、三つ編みに麦わら帽子ですよ!




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【お絵かきステップその5】



線画をスキャンし、photoshopにてレベル補正と効果をかける。その後、painterの旧バージョンにて色をつけていきます。

色は彩度を抑え、かつ調和するイメージで配色しています。

完成が近づいてきました!

ではまた次回♪

(明日は都合により更新をお休みさせて頂きます)








南国フェア3日目

2014年07月27日 | 三国演義


あーあ 丞相また逃がしちゃったよ…


真夏日が続きます。皆様、無事にお過ごしですか?

あまりの暑さに早々い外出をやめた虎吉です。


さて南国フェア3日目。本日はチーム南征の皆さんの日です。

いつもの神算でさっそく孟獲の片腕の董荼那と阿会喃を捕まえたのに、あろうこととかあっさり逃がしてしまう丞相。

そんなサプライズにに開いた口がふさがらない蜀の将軍陣です。

左から魏延、趙雲、馬謖、馬忠(張嶷だったかな?)。

もっとも、馬謖だけは献策者なので複雑な表情でしたけど!

前にも書きましたが、虎吉は旧版の馬謖が結構すきです。他の三国媒体で描かれがちな卑屈な感じがないんです。

俳優さんも堂々として素敵でした♪いかにも丞相が好きそうな人材だわぁと思うのですが…

そんな丞相は、毒の泉の瘴気に当たらないよう、薬草の葉っぱを加えて思案中。

か、かわいすぎるよ…




それにしても、チーム南征北伐メンバーって、描いていると新鮮で楽しいです♪

子龍・魏延・姜維・馬謖の他にも、張嶷とか馬忠とか、王平とか馬岱とか、ちょっとマイナーだけれど、

職人集団みたいな感じがしてすごく好きです。


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【お絵かきステップその4】
・アナログでペン入れ。フリーハンドの味が好きなので、定規は使わないし、PC上では線はほとんど修正しません。


・下絵を消しゴムで消すと…



それではまた明日!




南国フェア絶賛開催中!(2日目)

2014年07月26日 | 三国演義


懲りない人


今日も暑いですね!虎吉です。

さて、南国フェア2日目でございます。

え、なに、昨日の秘密兵器でもううんざりしちゃった?

それは丞相に文句言ってくださいよ!

今日は孟獲夫婦ー(^^♪

いつも漢服ばっかり描いてるので、たまにはこういう斬新な衣装も楽しいですね。

といっても、いったいぜんたいどうしてこうなったの?ってな衣装ですよね。

おそらく時代考証のしようがなかったからだと思うのですが、

ミャオ族っぽいターバンはまだいいとして、インディアン入ってたり、裃(かみしも)入ってたり…

やりたい放題の南国です。そこが旧版の魅力かな♪(結局この理由ですべてが許される不思議。)

大王は終始可愛いですよね~!よく見るとね、髪型三つ編みしてるの💛

これが南国ファッションってやつですかね。

祝裕夫人もやたら美人だし(ちょっと化粧が濃いけど)…丞相もびっくりしたに違いない。




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【お絵かきステップその3】
・まる人間から輪郭を決めていく。



誰が誰だかわかるかな?




南国フェアはじめました

2014年07月26日 | 三国演義


丞相、何出すつもりなの!


皆様、ようこそお運びくださいました!

しばらく失踪中でブログがうっかり広告に占拠されてしまった雲夢庵(うんぼうあん)の虎吉です。

それでも見捨てずに訪れて下さる皆さまに、暑中見舞い申し上げます。


さて久々の更新は、きっと誰かしら待ちに待っていて下さった(?)、旧版ドラマ南征編ネタです。

題して、『南国フェア』。夏にぴったりのタイトルですね♪必ずしも涼しげな内容じゃなくどちらかというと

むさくるしい話題ですけど!

今回は丞相vs木鹿大王の珍獣合戦の様子をば。

孔明って、たまにとっても笑えることを大真面目にやっていて素敵すぎる!という典型のシーンです。

蜀軍の秘密兵器を見た時の木鹿大王の動揺っぷりがすごく可愛い…(本人はそれどころじゃないけど)

まるで芸大の学園祭で作られたような張りぼて感満載の珍獣たちが練り歩く様は、

「ああやっぱり本家の大河ドラマはスケールが違うわ…うっとり」なんて感慨が涌きます。牛さんたち、アーメン…

でも丞相、丞相やっぱりカッコいいよ…。


合わせまして、今回は作品制作の過程を少しずつご紹介していく、という企画付きです。

これはなんともはや、手の内を見られるようでこっぱずかしい限りなのですが、

生暖かい目で見守って下されば幸いです!

しばらく更新をさぼっておりましたので、フェア開催中はラフイラストですが毎日更新していきます。

お楽しみに!


【お絵かきステップその1】
・『三国演義』関連資料にあたる。
・使用頻度の高い資料は、中国国際電視総公司出版から出ているDVDボックス『三国演義 収蔵版』と、
 アスペクトから出ている『三国演義写真図鑑』。



【お絵かきステップその2】
・まる人間を描いて大まかな構図を決める。(ちょう適当)




本日はここまで~!

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ねぷた祭り状態。


そりゃ牛も逃げるわ!



思い出したように更新

2014年02月16日 | 三国演義


次の世代へ


皆様、ようこそのお運びで厚く御礼申し上げます。
って、これが2014年初アップという驚異。
またテロになってしまいました。…申し訳ござません。
昨年も大変お世話になりましたご恩を倍返しにするべく、
今年も頑張ってゆく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします!

さて、一発目は、孔明と姜維の師弟コンビを選びました。
孔明を描くのはもはや当たり前として、このコンビ、結構好きなのに今まで
描いてなかったなあとふと思い、挑戦してみました。
年をとった丞相孔明と、若将軍の姜維というコントラストが良いですよね。
息子がなかなかできなかった孔明からすると、
本当にわが子のような存在だったかもしれないと勝手に思ったり。
姜維の方は、彼も彼で丞相至上主義ですからね、
孔明の言うことは一言たりとも聞き逃すまいとしていたのではないかと思います。

旧版ドラマの姜維は、颯爽として恰好よかったなあ!
と思い描いていたのですが、そういえばこのドラマの若姜維って、
後ろ髪を垂らしていたなあと思い出し描きたしました。
なんでなんだろ?


虎吉

【朗報】旧版の伝説的名吹替!!

2013年12月08日 | 三国演義


幻のBS吹替版がアップされています!
http://www.youtube.com/watch?v=m4G70lHBEEM&feature=youtube_gdata_player

虎吉が20年越しに恋い焦がれているベストオブ孔明先生は、安原義人さん演じるこの声なのです。
しかも舌戦のシーン…アップされた方、本当にありがとうございます!
手元には当時自分で録画したものがありますが、いかんせん皆さんにお伝えすることができませんでしたので…
唐国強さんの実に優雅な立ち居振る舞いと合わせて、セクスィーにして人を喰ったような安原さんの声のコラボをお楽しみください!

あまりにうれしいので、画像でも振り返ってみる!


2人目の犠牲者、虞翻氏。この目!


3人目の歩隲氏。身長差!


4人目の薛綜氏。孔明の逆鱗に触れたせいで節操なく怒られちゃう薛綜氏。そのうちいいこともあるよ…


5人目の陸績氏。キャラ立ちすぎのおじさん。挨拶、か~ら~の…


みかん攻め。詳しくはこちら


どやぁぁぁ

ああやっぱり孔明ステキ
鼻血でる。
呉の皆さんも可愛いし、斬新なセットと演出も出色の名シーンですね!







星の落ちた日

2013年08月23日 | 三国演義


夢寐に忘れぬ 君王の
いまはの御こと 畏みて
心を焦し 身をつくす


今年も孔明の命日がやってきました。
どんな暮らしをしていようとも、私にとって毎年この日は孔明への思いを新たにする日です。
私の永遠の英雄であり、師であり、目指す生き方でもあります。
ただただ、まっすぐに、諦めずに、身を尽くすこと。
それこそが、孔明からもらった最大の贈り物であると思っています。

これまでも、これからも、孔明に出会えたことに感謝して―8月23日。




※私が旧版『三国演義』で一番好きな挿入曲を貼り付けておきます。少しでも、感動を共有して頂けたならば幸いです。
「臥龍吟(遅暮版)」

『三国演義』ポストカード

2012年12月12日 | 三国演義


『三国演義』ポストカードゲット!


皆さんこんにちは、虎吉です。
今回は「『三国演義』コレクション紹介編」でお送りしたいと思います!
以前よりこのブログに遊びに来て下さっている達磨さんから、
素敵な素敵なプレゼントを送って頂きました★
それが上の写真、『三国演義』ポストカード集(7枚組)です!
ものすごくうれしいので、この喜びを皆さまと共有したく、ご紹介させて頂きます。
以前日本で発売されていた「『三国演義』写真図鑑」にも掲載されている写真があったりますが、
ポストカードとして手元にあると、ファンとしてはさらにテンションアップです♪
ひとつひとつご紹介していきますね!

1枚目はこちら。



鳳儀亭の密会シーン。
猪突猛進型の呂布と、やたら妖艶な貂蝉のツーショットです。
呂布の冠のリボンが可愛い❤
それにしても、貂蝉の化粧濃かったよなあ…
董卓に見つかりそうになって呂布をキックしたり、
覚悟を決めた女の執念を感じさせる貂蝉でした。
その分、董卓暗殺成功の祭りをよそに、
ひっそりと馬車で去っていく姿が悲しく、かっこよかったんですよね!

2枚目は…



うわーい、張飛!
夜なのと、鎧の形から白河の水攻めシーン(孔明登場後2戦目)と推定されます。
そうそう、張飛はいつもこの黒馬に乗ってました。
確か、張飛役の李靖飛さんはこの馬に「重戦車」とネーミングをして可愛がっていたとか。
博望坡から長坂橋は、張飛の見せどころが続くのに相応しく、
この頃の彼の衣装や雰囲気はものすごくかっこよかった!

どんどんいきます。3枚目。



キター!舌戦キター!
はあ…このシーン、もう何回見たことでしょう…旧版名場面中の名場面!
よーく考えてみると、この建物って、不思議な構造なんですよね。
壁に沿って雛壇があり、中心は板の間スペースで何もない。
議論専用の建物とみましたが、どうも討論ルールとして前壇の発言者はこの中央スペースに
出てきて発言しなきゃいけないらしい。
実際、孔明もぐるぐる追い回して歩き回ってましたし。
議論好きな国民性を象徴するようなセットでした。

さあ4枚目。



これは間違いなく赤壁の曹丞相ですね!
映り込む砂埃がなんだかリアリティを増しているような気がします。
旧版を見ているといつも思うのですが、
ガッチリ鎧で固めた将軍たちに対し、
雑兵が軽装備すぎやしないかい!?
旗もってる人たちエプロンみたいな鎧(?)しかつけてないよ?
いやいやそんなゆるさが旧版の魅力なのです(「旧版」ということですべて許せるwww)
セットのスケールの大きさには脱帽です!

まだまだある5枚目。



都督~!
おそらく劉備が江東から孫夫人を連れ出して孔明にまんまと出し抜かれた直後の周瑜かと。
左側の黄蓋おじいちゃんが心配そうにうかがっています。
このシーンは孔明先生のドヤ顔が決まっていて実に爽快なシーンなんですが、
都督からしてみれば宮殿まで建てておもてなししてたのにぃ…てな感じで地団駄もいいところですよね…。
傷口に悪いんだからそんなに興奮しちゃだめですよ!

そして6枚目。



おおっ、いきなりモノクロ!?
南征時の軍議ですねこれは。虎吉はこの写真が1番お気に入りです!!
丞相を囲んでみんなで相談してる感じがいいです(*^_^*)
よーく見ると背景のセットには鷹のオブジェやら虎の皮、牛の頭蓋骨など「南蛮感」を狙ったと思われる装飾が。
実際はどんな世界だったんでしょうねえ…
左端の魏延が「ふ~ん」という感じで覗き込んでるのが可愛いですよね(笑)
その右が馬岱、丞相の左で話しかけているのが呂凱かな?
丞相の上が王平、丞相の右が子龍、一番右端が蒋エン。
個人的にはこのポジションのままで全員カメラに向かって微笑みかけているショットがあったらやばいと思います。

最後の7枚目。



北伐軍の行軍!
ああ…これだけでなんだか切なくなってきました(笑)
日射しと砂塵効果がいい感じですよね。
それにしてもエキストラの数…
正確な数は定かではありませんが、このドラマに動員された人民解放軍のエキストラは延べ10万人と伝わっております。
本当かよ!な数字ではありますが、
確かに圧倒される数の雑兵たちが大活躍する旧版です。
物語や役者さんについつい目がいってしまいがちですが、毎回登場する壮大な風景も見どころのひとつですよね。
中国という国の広さをつくづく感じます。


さて、いかがでしたでしょうか?『三国演義』ポストカードの世界。
名場面の数々を思い出していただけたのではないでしょうか?
ちなみにこのポストカード、裏面には写真のタイトルが中国語、英語、日本語で表記されているのですが、
日本語が微妙におかしいものがあり、キュンとしてしまいます。



「諸葛亮が儒者どもと論戦する」


儒者ども…イケイケ孔明先生目線ですww

達磨さん、本当にありがとうございました!!



チーム北伐

2012年07月16日 | 三国演義



チーム北伐


ようこそのお運びで、厚く御礼申し上げます。虎吉です。
たいそうご無沙汰をしてしまいました。皆さまお元気でしょうか。
ここのところ、なかなか作業がはかどりませんでしたが、
こうしてアップすることができてまずはほっと一息です。

イラストを描くために久々に旧版『三国演義』を見ましたが、
やっぱり何度見ても良いものは良い!
つくづく良くできたドラマだなあと感動してしまいました。
今回は、前からず~っと描きたかった、チーム北伐「丞相と愉快な仲間たち」を描きました。

何をかくそう、わたくし、このドラマの南征北伐編が好きで好きで仕方ないのです!
劉備生前に負けず劣らず大好き。
特に、南征編は蜀軍が無敵だから安心して見られるし、蜀軍陣営のアットホームさが素敵。
「丞相また孟獲逃がしちゃったんですか、まったくもう!」みたいな…
7度目に解放された孟獲を見送る時の馬岱の表情なんて、これは屈指の名シーンです。
また孟獲軍の面々もピュアな感じで大好きなんですが、これは別の機会ということで。

南征北伐編のキャラといえば、まず馬謖が出てきます。
どの媒体でも、彼を高く評価する作品はないし、人気もそれほどないと思うのですが、
私はなんとなく『三国演義』の馬謖が好きです。
役者さんの雰囲気が落ち着いていて、卑屈な感じがなくて良かった。
特に出陣志願するために一人決意して、夜に丞相の陣幕を訪れるシーンが好きでした。

それに、これは重要なことですが、

彼の調子に乗っちゃう性格がなんとなーく自分に似ている気がして、
他人事とは思えず、やたら感情移入してしまうのです。
(もっとも、泣いてすらもらえず斬られそうですが…)

そんなことはまあとにかく、馬謖と並んでお気に入りキャラは、馬岱です。
殺伐としたシーンの多い南征北伐編で、彼の笑顔ほど和まされるシーンはありません。
イングリッシュネームなら「マルコ」あたりがしっくりきそうな、
あのホンワカした雰囲気のダンディな俳優さんはいったいどなたでしょうか。
しかも頼りになる!ここ一番で活躍してくれる!まさしく北伐職人の筆頭じゃないかと思います。

姜維ですが、この若武者っぷりは反則だろうってくらいに若々しさが溢れたイケメン姜維でしたね!
魏軍にいた姜維に裏をかかれた丞相が丘の上から姜維を見つめる視線は尋常じゃなかった(笑)
帰順のシーンで、お母さんに説得されて決意を固める所とか、
それはすべて計算通りだった丞相の慈悲深い微笑みとか、あの回はとにかく名シーン続出です。
(直後は王朗罵倒のシーンですし…)
姜維の役者さんは、当時演劇学校の学生さんだったらしいですね。どうりで初々しいわけだ。
その辺のキャスティングも見事としかいいようがないです。
それでまた2代目姜維の俳優さんもダンディーでかっこよかったですしね。

そして、可哀そうなのは魏延です!
旧版ドラマではなかなか精悍な顔立ちをした俳優さんが演じてらっしゃいました。
原作の『三国志演義』なんかを見ると、魏延の扱われ方ってひどいですよね。
劉備陣営に入った途端裏切り者扱いされ、進言は却下され、将軍がやるものとも思えない仕事を押しつけられ、焼き殺されかけ、最後には裏切り者として謀殺されるという…丞相そりゃあんまりだ!という演出がそこかしこに散らばっています。
旧版ではさすがにこれはひどいと思ったのか、少しずつカットしてますよね。
で、うまいなあと思ったのが、孔明と魏延の関係の描き方です。
お互い、そりが合わないのがわかっている。でもなんとか歩みよろうとしてお互い気を使う。でもどうしてもお互い譲れない。最後に魏延が爆発。でもそれを見越した孔明が2人の関係に終止符を打つ、みたいな。
どんどん卑屈になっていく魏延の役者さんの演技が光っていました。

しかも楊儀との確執が目立ってましたね~。
そういえば、楊儀の役者さんがやたら小さかった印象があるのですが、
今思えば、丞相以下諸将がデカすぎるんじゃないかという結論に達しました。
確か、唐国強さんて180cm以上あったような。で、諸将が皆それよりも大きかったので…
どれだけ平均身長高いんだ!
文官といえば、南征北伐編では文官ズが大活躍しますね。
蒋琬やら費禕やら…それとなく丞相をサポートして労わっているところが素敵でした。

そしてそして、丞相!
このドラマの南征北伐編の丞相に、一体何人の人間が骨抜きにされたことでしょう。
まあとにかく様子がいい!!
すらっとした偉丈夫で、立ち居振る舞いは優雅で色気があって…
それに晩年の疲労感と悲壮感が加われば、これはもう無敵としかいいようがありません。
よく皆さんおっしゃいますが、彼の背中からビリビリつたわってくる悲壮感が
切なすぎてまともに見れない、というのは本当だと思います。
そんな中でも、縮地の法とか言って司馬懿をからかってみたり、
罵詈雑言で王朗を憤死させてみたり、
木牛流馬について「蜀軍だけが使っていたらもったいない」とかいってお茶目なSっ気を出すところが
唐孔明最大の魅力じゃないかと思います。
紫紺で統一したお召しものはシンプルかつ上品で非常に素敵でしたよね。


北伐編はもちろん蜀軍メインなんですが、
司馬懿の役者さんも本当に素晴らしかったです。さすが名俳優さんですね。
空城の計はいつか必ず取り扱わなきゃいけない旧版ドラマ屈指の名シーンですが、
このシーンの司馬懿は、驚きから迷い、そして撤退決断までの様子が、
大げさではないのですが、だからこそ丞相側で見ている視聴者の緊張感をすごく高めてくれていた気がします。
しかし司馬懿の役者さん、身体がすっごく薄いんですよね…鎧着ていてもペラッペラ。
どこ見てんだって突っ込まれそうですが、丞相の胸板が結構厚いもんだから余計目立つんですよね…。
そこも都督のチャームポイントかな!


さすがに今回は書きすぎました(笑)
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました(*^_^*)











特設 2代目魯粛の悲劇

2012年01月29日 | 三国演義


あまりにも初代魯粛交代を残念がる声が上がっていたので、
急いでこんなの作ってみました。


まあ当然といっちゃ当然なんでしょうけど、
役の中の人が代わっているのに、周りが何事もなかったかのように(歴史の修正力とかいうやつか)
どんどん話がすすんでいくので、まあこれが生身の人々だったらこんな感じになるだろうな、という四コマです。

一応、自分で確認しておきたいのですが、

2代目の人は何も悪くありません。

顔だってちょっと関羽似の立派なお顔だし、演技だって魯粛にふさわしいやさしーい演技をなさっていると思います。
…でも…でも…違うんんダ!あの魯粛じゃなきゃだめなんだ!
という大方のファンの感想で、なんだかとっっても貧乏くじを引いてしまっている2代目。
(3代目に至っては、もうなんだか関羽にケチョンケチョンにされるために出てきたような扱いで目もあてられません)
しいて言えば、それだけ強烈な印象を植え付けてしまった初代の罪か…もう許しちゃう!

こうしてまた『三国演義』の罠にはまっていくんだよな…。



七星壇

2012年01月29日 | 三国演義




風とともに去りぬ


さあ、忘れたころにやってきました「『三国演義』あの素晴らしいシーンをもう一度シリーズ」。
まだ続いてたの…と思われた方、あしからず。第2段は、予告通りに七星壇!

ご覧になったことのない方のためにちょっとあらすじを説明しますと、
赤壁の戦いを控え、閲兵中に倒れてしまった周瑜(記念すべき転倒第1回目)を見舞いに行き、
「東南の風が吹かないからでしょ」と簡単にその病の根源を書き当てた孔明。
大風呂敷が大好きな孔明のこと、藁をもすがる思いの都督に、七星壇で自ら風を起こすと豪語。
(この時の孔明はどう見ても悪者にしか見えなくて萌えます)

祈祷を行う当日、孔明は魯粛とともに七星壇に向かいます。
ザンバラ髪に黒い道服、そして素足(セクシー)という出で立ちで壇上に登ります。

そして、上の漫画のやりとりに入ります。

…孔明どんだけ不器用なの!?

って思いませんか?今までさんざん魯粛を振り回してきたのに、なぜこのタイミングで、
しかもぎこちない感じでお礼?

虎吉、これがこのドラマの「ナイス演出!」なところだと思い込んでいます。

孔明は、七星壇が魯粛との別れの場になることを知っていたんですね~
これ以降は同盟勢力とはいえ、対立せざるを得ない関係になることも。
だからここで突然お礼を切りだしたわけですね。

お礼なんて言ったら、とらえられ方によっては逃亡作戦が露呈しちゃうわけですから
危険極まりないのに、やっぱり言いたかったんでしょうね…

魯粛も魯粛です。あんな朗らかな笑顔で「水臭いことをおっしゃるな」なんて、
あれ、なんだか涙が出てきたよ…。
何度だって言いますが、この2人の友情、すごーく好きです。

やっぱり初代コテコテ魯粛は最高です!
絶対荊州取り戻せそうにない感じがたまらないです…
でも孫権と周瑜以外の呉の家臣たちに対しては地味に毒舌だったりするのも好き。
そして2代目俳優にかわった時の喪失感といったらありません。
きっと本土で放映された時もクレームの嵐だったにちがいないと勝手に思っています。


イラストについて:
ほとんどイメージだけで描いたのでねつ造だらけです!顔もほとんど似せていません(^_^;)
※本物を見たい方は『三国演義』第38集をご覧ください。

赤壁の戦い

2011年11月20日 | 三国演義


Let's赤壁!


本日は11月20日、赤壁の戦い当日です。(新暦だと12月15日だそうです)

赤壁の戦いって、何回読んでも、何回見てもドキドキしちゃうのはどうして!?
まさに名にし負う三国志のクライマックスです。

長江を挟んで両軍がにらみ合って、いろいろな策謀がやり取りされるのに、
最終的に勝負の鍵を握るのが、ただ一陣の東南風という設定がかっこすぎる!
それでまた現地の途方もないスケールを合わせて想像してみると、もう全身鳥肌ものです。
三国志の約9割はロマンでできております!

ドラマ『三国演義』ももちろん赤壁はクライマックス。
赤壁だけで10話分もあります(!!)日本のドラマだったらこれで1クール完結です(笑)
この10話分の中で名シーンが続出します。
とにかく、孔明・周瑜・曹操がかっこよすぎる。
群英会の周瑜、剣舞がなんとなく滑稽なんですが(笑)、挿入歌がカッコいいし、
見物している諸将が親指を立てて「ハオ!ハオ!(「いいぞ!」の意味)」って盛り上がってるのがすごくいい。
短歌行を歌う曹操もヤバいです。ちょっとその槍太くないかい?と思いながらも
威厳のある曲調と鮑国安曹操の覇王ぶりにノックダウンです。

それで、孔明ですが、基本的に呉軍滞在中は離れの小船にいるらしく、
一人で散歩したり琴を弾いたりして過ごしています。さすが軍師、すごい度胸だ…。
唯一味方の魯粛がたまに訪ねてくるのですが、
もうこの2人のやりとりが可愛すぎてたまらないのです。

孔明がブンブン魯粛を振り回す。魯粛はそれを全部真に受けてオロオロしている!

噓泣きで魯粛に泣きついたり、酔っぱらって無理やり魯粛にお酒をすすめたり、
そうかと思うと、劉備の危機を知らせに来てくれた魯粛の手を振り払って、
ものすごい速さで走って行ってしまったり…やりたい放題な孔明。

魯粛も魯粛で、放っておけばいいのに、何かと孔明が心配なようで、
頼まれていないのに度々彼の顔を見に来ます。

この奇妙な友情がものすごく好きなのですが、
最後に七星壇で2人が一言二言交わすシーン、これが虎吉的に超ド級の名シーンです!!
次回の更新で取り上げたいと思います。

上のイラストは、そんな孔明と魯粛の名シーンを詰め合わせてみました。
どこのシーンだか、わかりますか?

上段左:十万本を取りに行く船の中。船が傾いてひっくりかえる魯粛。酒を飲み続ける孔明。
上段右:七★壇で意味ありげな会話。
中段左:主君の危機を知り猛ダッシュの孔明。なぜかつられてついて行っちゃう魯粛。
中段右:群英会での謀り事を孔明が見抜いているか見に来た魯粛。ゴロゴロ孔明。
下段左:「曹操軍の実数は言わないでね!」という魯粛のお願いを速攻でやぶる孔明。
下段右:苦肉の計の残酷さを共有する孔明と魯粛。夕陽がまぶしいぜ…




全力で勘違いするご主君

2011年07月05日 | 三国演義

ちがうちがう、そうじゃない


『三国演義』第27集の名シーン「こんなの作ってる場合じゃないでしょ」から
へんな4コマをつくってみました。

もともと、リンクを貼らせて頂いている「念々樹」さんのところに素晴らしく可愛らしい
水魚4コマがありまして、それをレスポンスさせてもらいました!

ご主君手作りの帽子をもらった孔明、
「こんなのつくってる場合じゃないでしょ」とご主君を非難しますが、
実は、内心は泣きそうなくらいうれしかったんじゃないか…
だってほら、筋金入りのツンデレ軍師(すでに当サイトで認定済み)ですから。
後のちまで大事に持っていて、「本当は気に入っているんでしょ」という質問には
「全然気に入っていません」と即答するんだと思います。

それで、ご主君はご主君で、「あ、帽子じゃだめなのね」とか言って
今度は草鞋をつくっていたら笑える…しかし、あのご主君なら本気でやりかねません。
あの天然っぷりがたまらないですね!

よっ ベストコンビ!