ろうげつ

花より男子&有閑倶楽部の二次小説ブログ。CP :あきつく、魅悠メイン。そういった類いが苦手な方はご退室願います。

(蔵:あきつく)未知なる世界にコンニチワ

2020-09-23 21:07:20 | 蔵入り部屋
ちょっと下ネタ系になります。
そういった類いが苦手な方は、回れ右でお願いします。



幸運な事に、好きになった人に『好きだ』と言ってもらえたつくしは、いわゆる異性交遊なるものを始めた。
彼氏と動物園やピクニックや買い物に行ったり、レストランやカフェで飲食したりと、夢のような時間を過ごしている。

・・・んが!

一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、もっと相手の事を知りたいと思うし、もっと近付きたい、触れたいと願う自分がいる。
それに気付いてしまったつくしは、アレやコレやと頭を悩ませ中だ。

「私から手を繋いでもいいのかな。何か、ガツガツした女だなってドン引きされない!?き、嫌われちゃったりしない!?」

本音を言えば、腕を組んで歩きたいし、肩を寄せあいながらベンチに座りたい。
もうちょっと踏み込んで言えば、頬や額にチューなんてものもしてもらいたいのだ。

「くくく唇にチューもそのうち・・・ギャー!」

彼氏のキレイな唇が自分の唇に重なる。
それを想像しただけで、つくしの胸はドキドキしっぱなしだ。

「唇にチューなんてしたら、不純異性交遊になっちゃわない!?校則で罰せられたりしたら停学、下手したら・・・退学!?」

顔を強張らせながらそんな事を口にしたつくしは、別にふざけている訳ではない。
本当にそう思っているのだ。

っつうか、チューくらいで退学になるはずがない。
もしチューで退学になるのなら、それ以上の行為をしてきたつくしの彼氏は、とっくに英徳から消えている。
永久追放の憂き目に遭っているだろう。
しかし、今のつくしにはそこまで思い至る余裕はない。

「でも!いつかはチューしたいなって思うし、チューより先も・・・ぎゃあ~!恥ずかしい」

女の自分からそんな事を言うなんて、破廉恥だって思われないだろうか。
愛想つかれたりしないだろうか。
などと、あ~だこ~だと一人で思い悩んでいたつくしだったが、

「堂々巡りだよね」

何の解決にもならない事にやっと気付いた。

「ここはやっぱり、私より大人の階段登った人に話を聞いてみないと」

そうポツリ呟いたつくしは、善は急げとばかりに何処(いずこ)かへと猛ダッシュした。





「えっ?」

「いや、あの、だからね、優紀って西門さんと大人の階段登ったでしょ?それって、どうやってそんな流れに持ち込んだのかなって」

「大人の階段って・・・そんな回りくどい言い方しなくても、エッ───」

「うわぁ!はははハッキリ言わなくてもいいから!」

「つくし、案外シャイなんだね」

「そそそんな事はどーでもいいから、優紀の話を聞かせてよ」

「う~ん・・・確か『温めてあげます』って私が言って、西門さんが『温めて。俺がリードするから大丈夫』的な返事をしてくれたような・・・」

「温めてあげます!?そんな言い方しただけで、体の関係に持ち込んだの!?」

「体の関係に持ち込んだって言い方、何かすごく卑猥に聞こえるんだけど」

「それで!?優紀から誘って、西門さんはドン引きしなかったの!?」

「全然」

「そ、そっか・・・って、アレ?確か西門さん、優紀に『恋愛感情を抱く事はない』って言ったんだよね?」

「うん」

「それなのに、優紀と関係を持ったの!?西門さん」

「まぁ・・・男の人は恋愛感情なくても、女性を抱けるって言うしね」

「ななななんですってぇ~~!?」

「ちょっ、つくし!?髪が逆立ってるよ」

「エロ門のヤロウ、恋愛感情ないくせに優紀のハジメテを奪いやがって!女の敵め!エロ門ジュニアを剪定ばさみでチョン切ってやる!」

「何で剪定ばさみ!?って言うか、同意の元でエッチしてるからね!?」

「とんでもない色魔だなエロ門。これ以上の被害者を出さない為にも、やっぱりチョン切ってやらねば!欲望の赴くまま女性を抱くとは、何て恥知らずな男なんだ!」

「つくし、人の話を聞いてる?」

「・・・はっ!?ま、まさか・・・そんなエロ門とマブダチな美作さんも、恋愛感情ナシに女性とニャンニャン出来ちゃうって事!?そ、そうだよね。私と付き合う前って確か、夜な夜なエロ門とクラブ行って女漁りしてたっけ」

「あ、か、過去は過去だから。大事なのは今!心配しなくても今の美作さんは、つくしにゾッコンラヴだから。ね?」

「チューどころか手さえ繋ごうとしないのは、私とニャンニャンする気がないから!?女性としての魅力がないから・・・そうなのね~~!」

「多分違うよ。本当につくしの事が大好きで大事にしたいからこそ、臆病になってるんだと思う。簡単に手を出して嫌われたら元も子もないって思ってんじゃないかな」

「ささやかなオッパイに幼児並のウエストだから・・・そ、ソノ気にならないんだ・・・私じゃ勃たないんだ~~うっわ~~ん!」

「一人で暴走しないの!って言うか、恥ずかしい言葉をサラリと口にしないで・・・え?あ、コラ、どこ行くの!?つくしぃ~~!」



〈あとがき〉

ここで停滞したまま放置されていたので、蔵入り部屋に直行です。
あきつくなのに、あきら全く出てこないし(笑)



【蔵:有閑】心肝から甘美

2020-04-10 20:54:09 | 蔵入り部屋
心肝から甘美 迷コンビ爆誕篇(魅悠)




愛だの恋だのそんなモノ、自分の人生には皆無だと信じて疑わなかった。

恋?何それ。美味しいの?
愛?何それ。どんな味がすんの?
本当に、そんなレベルの恋愛偏差値だったのだ。

恋愛なんて一生縁がないものだと、生涯独身で過ごすものだと思っていた。
男に恋愛感情を抱くなんて、有り得ない事だと思っていた。
それなのにある日突然、何の前触れもなく人を好きになってしまうだなんて。
しかも、一番仲の良い男友達に。

いつでも自分の視界に相手を写していたいのに、目が合うとつい、不自然に逸らしてしまう。
いつでも自分の姿を相手に見てもらいたいのに、見られるとつい、不自然な動きになってしまう。

相手を見るだけで胸が高鳴る。
相手に見られるだけで顔が熱くなる。

相手が自分以外の女に優しく接してるのを見るだけで、胸が痛くなる。
相手が自分以外の女と話してるのを見るだけで、邪魔したくなる。

人を恋ふという事は、楽しくもあり辛くもある。
人に恋するという事は、色々な感情が渦巻く。
相手の色々な部分を独占したい。
相手の色々な部分を知りたい。
そんな欲求が、己の中で暴れだす。



「と、いう訳で協力してくれ」

「はっ?」

「だ・か・ら、あたいに協力してくれって言ってんの」

「あの、全くもって話がみえないんですが」

「ったく、案外頭がワリィなぁ。察しろよ」

「はあ!?」

「魅録の事だよ」

「魅録?」

「うん。魅録がどんなタイプの女が好きかとか、男同士でどんな会話したかとか、あたいに教えてくれ」

「えっ?何で僕が、魅録の好みの女性とか男同士の会話とかを、悠理に教えなきゃならないんです?」

眉間に皺を寄せ、訝しげに様子を探ろうとする清四郎に、悠理は思わずチッと舌打ちした。

情緒障害だの、感情が欠落しているだの、仲間内から散々な物言いをされている清四郎だが、本当にその通りの人間だ。
普通、ここまで言ったらピンとくるだろ。
判れよ。
と、まるで吐き捨てるかの様に心の中で悪態をついた悠理は、

「そんなの決まってんだろ。あたいが魅録の事を好きだからだよ。好きだから、魅録の色々な事が知りたいんだ」

と、包み隠さず自分の気持ちを吐露した。

鈍感で人様の心の機微に疎い清四郎には、はっきりズバッと言ってやらないと、話が先に進まない。
そう咄嗟の判断を下した悠理に、間違いはなかった。
なかったのだが、悠理の想像以上に清四郎の反応が鈍かった。

いきなり魅録への想いを告げられ、どうしていいのか分からないのか、珍しくアホ面を晒している。
正直、こんな清四郎は後にも先にもお目にかかれないだろう。
百年先の恋も一気に冷めるほどの表情だ。
そう断言出来るくらい、本当に酷い顔をしている。

だが、今の悠理にはそんな事はどうでもいい。
清四郎が酷い顔をしていようとも関係ない。
彼女が今、求めているのは魅録に関する情報だけなのだから。


「兎に角、どんな些細な事でもいいから、魅録の情報をあたいにくれ」

「いや、しかしですね───」

「何だよ!?」

「何で、僕に白羽の矢を立てたんです?」


どうにもこうにも納得出来ない。
何故、恋愛に関する相談を自分にするのか。
適任者は他にいるだろう。
年がら年中、発情している金髪男とか、血眼になって玉の輿を狙っている美容に煩い女とか、その辺りに相談すればいいのに、よりによって何故自分なんだ。

そう言いたげな清四郎に、悠理はフンッと鼻息を荒くしてから口火をきった。

「美童や可憐に頼んだら、あからさまな態度をとるだろ?そうしたら魅録にバレちまうじゃん。あたいの気持ちが」

「はぁ・・・」

「野梨子なんて問題外だし。と、なると残るは清四郎、お前だけだ」

「し、しかしですね、僕は恋愛に関しては───」

「イヤとは言わせないぞ!?」

「はっ?」

「あたいに協力しないなら、お前の秘密をみんなにバラしてやる。人の弱味につけこむのは、お前だけの専売特許じゃないぞ!?」



〈あとがき〉

数ヶ月も放置していた話です。
この先が思いつかなかったので、結局は蔵入り部屋行きになりました。
「こんこんちきLOVER 」とも内容が被りますしね。







(蔵)牧野指南書

2020-03-20 21:21:00 | 蔵入り部屋
牧野指南書

周囲の大人達から鼻で笑われようが、幼稚だと蔑まされようが、あの時確かに燃ゆる恋をしたと牧野つくしは自負している。
怖いものなしの猪突猛進型の恋ではあったが、普通ではまず味わえない様な、濃い経験をした。

互いの意地っ張りな性格が災いして、会えばいつもケンカばかり。
好きという気持ちを上手く言葉に出来ず、すれ違い、誤解し、遠回りばかりしていたけれど、通じ合う事が出来て。
かと思えば、相手が自分に関する事のみ記憶を失ってしまい、第三者の横槍が入って恋を失いかけた。
これ以上はもう無理。
頑張れない。
限界だ。
だから、この恋は諦めよう。
そう心に決めた時、彼の記憶が突然戻った。

「あの時はさ、本当に腹が立ってもどかしくて。何で私の事だけ忘れちゃうんだって、思わず詰め寄ったわよ」

でも、それ以上に好きという感情があふれ返ってしまい、前よりも更に彼の事を好きになってしまった。
それは多分、彼の方も同じだったはずだ・・・と、つくしは今でも思っている。
だが、

「結局、ダメだった」

彼が生活拠点をニューヨークに移した事により、二人の関係性に微妙なズレが生じ始め、最終的にこの恋に終止符を打つ決断をした。
自分の心を抑えつけ、自分が自分らしくいられない。
笑えない。
そんな日々を過ごすくらいなら、思いきってこの恋を手放した方がいい。
彼を嫌いになる前に。
だからつくしは、彼と別れた。
その判断は間違っていなかったと彼女自身、今でも思っている。



〈あとがき〉

拙宅にはPCがありません。
なので、紙に文字を書き起こしてからポチポチと携帯・・・今はスマホか。
そのスマホで入力してアップしてます。
この話は紙に書いてる最中に・・・きっと行き詰まったんだろうなぁ。
長い間、クリアファイルの中に放置されてました。
CPも不明だし私は一体、どの相手とどんな展開にするつもりだったのだろうか。