花日和 Hana-biyori

せかいいちおいしいスープ

初めて、6年生の読み聞かせに行ってきました。
前日の夜まで何にするか悩んで、『シロナガスクジラより大きいものっているの?』とこれとに絞り、当日子供たちに選んでもらうことにしました。「おもしろ理科本と、フランスの昔話」という言い方で聞いたら、女子の大多数の支持を受け、こちらに決まりました。前者に手をあげていたのはやっぱり男の子が多かったけれど、素直に手をあげないのが多かったのも男子なのでした。(それとも優柔不断?)
せかいいちおいしいスープせかいいちおいしいスープ
作・絵:マーシャ・ブラウン / 訳:こみや ゆう出版社:岩波書店絵本ナビ


『せかいいちおいしいスープ』
〈あらすじ・感想〉
むかし三人の兵隊が、戦争が終わってふるさとに帰る道すがら、「おなかがすいたしどこか屋根の下でねむりたい」などと話しながらある村にさしかかります。これを聞いていた村の男は、先回りして帰り、村人たちと村じゅうのたべものをみんな隠してしまいます。
三人の兵隊が村人に食べ物を分けてほしいと頼んでも、もっともらしい言い訳をしてだれも食べ物も寝床もわけません。これに対し兵隊たちは、「しかたがないので、石のスープをつくります」と宣言し、村人たちの大注目を集めます。兵隊たちの口上とともに、あらふしぎ、石と一緒にふんだんに具があるおいしいスープができあがりました!

だましだまされ、という話のわりに、多幸感とクスッと微笑むユーモアがあり感じの良い本です。やはり兵隊たちが独占せず村人と一緒に食べて宴会まで始まっちゃったというところがいいんでしょうね。いつかは村人の誰かがカラクリに気づくのでしょうが、その時のことを想像してみるのも楽しいです。

〈読みきかせ 1年生 息子〉
まずタイトルとたのしげな表紙で引き込まれていたと思います。
村人たちが食べ物を隠したり、言い訳して食べ物を出さないところも、「うそじゃん」といいつつかなり入り込んで聞いていました。

〈6年生〉
全体に静かによく聞いてました。とくに前列に座っている男子がよく聞いてくれていて、兵隊が村人に「もしここににんじんがはいればもっとおいしくできるんだがなあ」と言う場面ですぐにニヤッとして隣の子と顔を見合わせて面白そうにしていました。
兵隊の口車に乗せられて、村人がどんどん食べ物を出してきてしまう、しまいには宴会まではじまって、一番良い寝床を提供されて、という要所要所でちゃんと楽しんでいるなあとか、絵をすごくよく見ているなあという感じが伝わってきて楽しく読めました。

後ろのほうで、下を向いて聞いていない感じの子や、ややもすると私語がはじまりそうな男子の数人などはいましたが、それは想定内だし、少しでも練習して行ったので余裕があり子供たちの全体の様子を見ながら進めることができました。

最後はやはりニヤッとして隣の友達の顔を見ていたりしたので、今日はこの辺には届いたなあという満足感が得られて良かったです。

早めに読んで15分きっかり。低学年では飽きてしまう子もいるかもしれないけれど、6年生になら説明不要の面白さだと思います。爆笑するわけでもないけれど。
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