後半になると、無邪気なムヒョルも無邪気なままではいられなくなります。いろんな経験を積んで大人になっていく中で、純粋にバンウォンを守りたいという気持ちも、徐々に変化していきます。
※以下ネタバレ含みます
バンウォンに同行して明に向かったムヒョルは、ある事件をきっかけにバンウォンと離れ、遼東で戦いの場数を踏むことになります。その期間に何があったのかは詳しく描かれていないんですが、風貌の変化から相当苦労した事がうかがえました。
明との外交を終えたバンウォンと共に開京(ケギョン)に戻ると、みんなが異口同音に「ムヒョルは変わった」と言います。もちろんバンジも。
チョン・ドジョンとバンウォンとの間に修復できない溝が広がっていくのを感じ、不安になったムヒョルは「俺たち、これからどうなる?」とバンジに聞きます。
バンジ:「チョアンテグン様(バンウォン)に賭けるのか? なぜ守りたいんだ?」
ムヒョル:「理由はない。小さな縁が集まって、道になった。その道を進むだけだ」
ユン・ギュンサンはインタビューで、この時のセリフが好きだと言っていますね。人と人との縁を大切にしてきたムヒョルらしい言葉です。
バンジ:「いつか、俺たちも戦うのか?」
ムヒョル:「剣士は一手先だけを見ればいいと言われた。今は目の前だけを見るつもりだ」
ムヒョルの言葉にも重みが出てきました。そんなムヒョルにバンジは「会いたかった」と言って笑います。この二人の『いつか戦うかもしれない』という予感は、そう遠くない未来に現実のものとなりました。
チョン・ドジョン討伐の際、バンジを遠ざけるためにヨニを利用することを進言したムヒョル。ムヒョルはなぜそんなことを言ったのか? 今まで(少なくともドラマの中では)ムヒョルが作戦に口を出すことはなかったのに…
ある意味、イ・バンウォンの恐ろしさを一番知っていたムヒョルは、バンウォンからバンジとヨニを遠ざけたかったんじゃないかと思います。花事団(ファサダン)を襲うことも事前に知っていたからこそ、ヨニをバンジの近くに置くことで二人とも助かる可能性が出てくると考えたとしたら、それはムヒョルにとって一世一代の賭けだったのかもしれません。
現実はあまりにも無慈悲で、ムヒョルはなんのために戦っているのか、答えが見つけられなくなっていきます。結果的にバンウォンから離れることになるんですが、ムヒョルの『縁』は形を変えて続いていくことになります。
ユン・ギュンサンにとってムヒョルは本当に当たり役でしたね。ギュンサンが演じたからこそ、みんなに愛されるキャラクターになったと思います。ムヒョル大好き!
【オマケ】もう1つの縁。
仲良し〜♡