セカンド韓流2

六龍が飛ぶ -ユ・アイン-

話が進むにつれ、登場人物の気持ちが最初の頃とは変わっていくんですが、一番変貌したのがユ・アイン演じるイ・バンウォンでした。

※以下ネタバレ含みます

30話(全50話)で、バンウォンはチョン・ドジョンが描く新しい国に自分の居場所がないことを知り、ドジョンに対する気持ちがプツリと切れてしまう。そこからは顔つきも声色も、どんどん恐ろしくなっていくんですが、ユ・アインが細かな気持ちの移り変わりを見事に演じていましたねぇ。もともと短気で自分の思い通りにならないと気が済まない性格のバンウォンが、さらにその気性を荒くしていくさまは見ていて辛かった。。

バンウォンの変化についてユ・アインがインタビューで語っていました。

ユ・アイン「新しいイ・バンウォンを大らかな目で見守ってください!」

(以下、上記記事より抜粋)

ユ・アイン:「イ・バンウォンの変化の過程を、全50話という長い期間の中でうまく配分していかなければならないという課題がありました。そのミッションをやり遂げたいと思いましたし、その経験をしたい、そこから学びを得たいと思いました。歳月の変化をとらえて、(バンウォンが) 他の人物に変化をもたらすポイントを探し出し、フィジカルな面では声質や発声法を変えたり、外見にも変化をもたせたりしながら演技のトーンを変えていく。そうした部分に重点を置いて、最初に全体図を描いたうえで撮影に臨みました」

強烈なキャラクターのイ・バンウォンを、前半は出来るだけ抑えて演じていたんですね。若き日のバンウォンは、ふつふつと湧き上がる得体の知れない感情を抱えながら、それを吐き出す術も力も持っていなかった。チョン・ドジョンとの出会いにより、建国という大業に携われる!自分の能力を発揮できる!と喜んでいたのに…自分は完全に蚊帳の外に置かれると知ったときの、抑えきれない怒り。その怒りがドクドクと波打って流れ出るのが見えるようでした。

乱世という時代の激流の中で、全ての人々が少なからず変わっていくんですが、まったく変わらない人がいました。

チョン・ドジョンとイ・バンジ。

チョン・ドジョンは高麗を終わらせ新しい国を創るために、長い年月を費やして考えに考え抜いた上で行動を起こしているので、その思想は最後までまったく揺らがなかったですね。チョン・ドジョンが一貫して変わらなかったことで、ここに至るまでにどれほど悩み苦しんできたかがよく分かりました。

バンジは洞窟での初登場シーンから、20数年後の『根の深い木』(←別ドラマ)に至るまで、言動は一貫して変わっていません。少年時代、高麗を滅ぼすことだけに生きる理由を見いだし、強い執念で剣術を習得していくワケですが、ちょっとやそっとでは動じない、強固な人格がこのとき出来上がったんだと思われます。実戦を通して世の中を知り尽くしてもいて、ドジョンが時々バンジに意見を求めたくなったのも分かります。

この2人は最初からバンウォンの危うさに気づいていましたね。故に最後までバンウォン側にはつかなかった。

ドラマが終盤に近づくにつれ、もう少しで終わってしまう悲しみに襲われました。どう考えてもハッピーエンドでは終わりそうにないけど、それでも続きが気になって気になって見るのをやめられなかった…そんなトンデモドラマの主役を、ユ・アインが見事に演じていました。

34話で大怪我を負った父イ・ソンゲを、一人で開京に連れて帰るという最も困難なミッションを追行するバンウォン。このときムヒョルもヨンギュも側にはいなかった。このシーンを見ながら「バンウォン頑張れ!」と心から応援したんですが…まさかその数日後に、六龍がバラバラになる決定的な出来事が起ころうとは。。


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