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馬花 181-17-6

2025-04-25 20:06:00 | 高校










意外だった



クラスのみんなが、私を、
温かく迎え入れてくれた

事前に話していたキャキャが
うまく話してくれたのだろうか

安心した




シャヤさん
お身体大丈夫ですか

ナァナァ
うん、ありがとう



シャヤ
お前馬花だろ

うん、
そうだね
ミュミュ



シャヤ
お腹少し出たんじゃない

食べすぎよ
フォフォ



何でも言ってください
シャヤさん

相変わらず優しいね
パュパュ


はあ

チョチョ








なんだかんだいって
ここが私にとって









OASISなんだから






シャヤ

アイサ

身体どう?

うん
大丈夫

私、3年の学級委員長に
なったから、よろしく

そうなんだ
どうしたの
アイサってそういうタイプだっけ

推薦狙いよ
受験なんて面倒でしょ

そういうこと・・

うん、
それから担任なんだけど、

うん

私たちは3年間クラス替えがないけど、
担任は絶対変わるでしょ

うん
カワキタ・

そう
例外的に
2年から引き続きカワキタが担任だからね
直訴したらしいよ

そう
私かな

そりゃそうでしょ
責任感じてるみたいだよ
カワキタ

うん
わかってる



春休みに入った頃、
リャリャは一人で学校へ向かった


「シャヤが妊娠しました」
「なに」
「父親は僕です」
「何言ってるんだ、リャリャ」
「2人で話し合って出産を決めました」
「ちょっと待ってくれ、急すぎて。お前たちは付き合っていたんだな」
「はい。そうです」
「妊娠だと・・」
「はい」
「なんてこと、、2人でって親御さんはなんで言ってる。僕の母は賛成してくれています。シャヤの両親も承認してくださいました」
「本当なのか?シャヤの両親も?」


2月だった
僕とシャヤは東京から
帰ってきた
その足でシャヤの実家に向かう

「なんてことを!」
「すいません」
シャヤの父親は右の拳で僕を殴った
「堕ろしなさい」
「はい」
返事の声がした方を見た
シャヤだった
「ちょっと待ってください!お願いします」
「何がお願いします!お前たち連絡も寄越さないで東京なんかに行きやがって!その上、妊娠だと!舐めんな!」
「すいません。ですが、」
「なんだ!」
「僕が育てますから」
再び拳が振り上げられ、2発目を覚悟した




「お父さん!やめて」
声の主は母親だった
拳が止まり、ゆっくり高度を下げた
微かに父親が安堵の表情を見せた
「お父さん。堕胎しろって言うの?」
「・・・・」
「シャヤとリャリャ君の子なんでしょう」
シャヤは答えないから、
僕は応じた
「そうです」
嘘を吐くしかなかった
「もう、仕方ないじゃない。起こっちゃったことは。あなた、自分の孫の命を奪うことができるの」
僕の母親もそうだった、
正念場の腹の括り方は女の方が男らしかった
何故か、降ろしかけた拳で己の頬を平手打って父親は2階へと消えていった
「お母さん」
「私もおばあちゃんか」
母が娘に微笑を捧げて
「ありがとう」
「ありがとうございました」

一週間経って、
父親の前向を得たと、
シャヤから告げられた



「先生


やめてください」

すまない、すまない
と言って
カワキタは泣いていた







「3年生は全員欠席と。部活だから仕方ないか。てっ、なんで2年生もいないのよ!」

新年度初めての生徒会だった
3年生のミハルとチャメとオユウは、
それぞれ部活で欠席の連絡を受けていた









濡れてるよ


濡れていたいんだ

傘入る?

いや、いいんだ

生徒会は
行かないの?

もう少し
雨に打たれていたいんだ

意味わかんない
じゃあね



部活の方が大事だし



せいざ部の創設をお願いします!
先生方!

せいざ?






第1回生徒会 卯月
誰も来なかった












嘘ついてる




リャリャの子じゃない




命を愛すと言ったんだ





ロザーナは






birth




できる




できない








カワキタ






はい







退学させろ
2人












馬花180-2033-2

2025-04-22 13:13:00 | 



皐月の花が貴方の勇姿を見守っています

 



はじめての
4歳雄馬クラシック開幕です

 

 

船橋H競馬場

ターフ2000m
第1回虎杯

 





「実況は私ヘイツです。解説は競馬Hのボーリさんです。宜しくお願いします」


「宜しくお願い致します」

 



「牡馬クラシック第1戦虎杯。ボーリさん、ついに始まりましたね」


「そうですね。大物ガキが間に合いませんでしたが、個性的な馬が多くてハピハピします」

 





「はい。師走の3歳マイルH1雄杯を制したドロに2着のケイ。弥生のトライアルH2英雄賞を優勝したケッコン、同じくH2春ステイクスの勝馬キンコ。キンコと双馬のシホーも翔賞H3を快勝して初虎の座に名乗りを上げました。それから、如月のH3アルストロメリア賞を優勝したパパ。翔賞をその蹄でターフを翔け抜けてきた馬達です。リステッドの優勝馬、赤葉Sリコン、鶯Sチアン。この馬馬にも十分に虎の称号を得る資格があります」

 

 





「ハピハピします」
ボーリの瞳が輝いている


「ボーリさんの推奨馬お願いします」


「私はチアンです。リステッド鶯杯ですが5馬身の圧勝劇は見事でした。7番人気ですし妙味が漂います涎が出そうです」

 




「そうですか。リステッド赤葉S優勝、青馬リコンも色気がありそうですね」

 





「はい。ただガキがいれば全く違う状況だったかもしませんが。なんと言っても不死鳥ステイクスを持ったまま5馬身ですからね。末恐ろしいです」


「ええ、骨折が悔やまれます。競馬の祭典H1熊杯には間に合うと良いのですが、ガキ」


「ヘイツさんは虎杯の思い出とかあるんですか」


「私ですか?ええ、実況の身で憚りますが・・」

 

 

 

 





 

・・ガキの頃でした
私が本物の競馬を官能した時は
春の天皇賞というGⅠ競争でした
2強決するいう名打ちでした
ブラウン管の向こうでは
メジロマックイーンが、
2馬身と半馬身カミノクレッセを退けました
再び、YouTubeでそのレースを見ました
液晶ディスプレイの向こうでは、
メジロマックイーン武豊をマークする岡部幸雄の姿が写っていました
3から4コーナーに掛けて一騎打ちに持ち込もうかと、幻、トウカイテイオーは失速しました

 

 

 

 


 


武豊とメジロマックイーン
トウカイテイオー、岡部幸雄

 

 









 

 

 

 






1991年
第51回皐月賞
不利とされる大外18番枠からスタートしたトウカイテイオーは、危なげなく外を駆けて、シャコーグレイド蛯名正義の強襲を退け、永遠に最果てを翔けるような優速で、ゴール板を駆け抜けました


トウカイテイオーと、安田隆行


ロードカナロア、トランセンド、カレンチャン
安田隆行調教師
ダノンザキッド

 

 






 




 


「3角を抜けて先頭を快逃するドロをケイがピタリとマーク。後方からチアンが捲ってきた。ドロとケイの後方、黄光り警告の馬体をピタリと寄せる。中団インにはキンコとシホーの双馬が馬群のスキを伺っている。後方外、ケッコンとリコンが並んで上がってきた。第一回虎杯直線に入りました!」


ブラウン管の前のガキの空間には必ずある男がいました


貴方が
「ケッコンとリコンの間隙をパパぶち抜いた!
第一回虎杯を制したのは、パパだー!」
始まりですから

 




1.パパ 1.58.8
2.リコン  首
3.ケッコン  頭
4.ドロ  1
5.ケイ  鼻


7.シホー
8.キンコ


13.チアン
曇 稍重


4歳雄馬クラシック
第2戦 HⅠ熊杯へ


虎になった、パパ


大物ガキ、まにあう

 



皐月の花がその言葉を歌ってる


貞淑。


〜女性の操が固く、淑やかな様〜


なんて、H1栗鼠杯 3着

 



ママの熊杯参戦が発表された


〜男の後を付き侍る、従順な様〜




静岡ハミル牧場
3歳雄馬ハミヤは欠伸乍ら
富士桜を眺めていた

 










123
虎熊竜

 

 





クラシック

 

 





 

 

ロード

 

 







 

4

 

 

 

 

 

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馬花 179 粉骨砕身。起記、森羅万象

2025-04-19 13:06:00 | 会社

どうだ

売上は



いまいちです

 

 

アミルクリアファイルは




前年90%です

 

 

アミルバインダーは




全く

売れていません




「どうなってるんだ」

ミナア課長が憤りの言調で発言した

女メロンが冷淡に口を開く

「やはりキャラクターに問題があるのではないでしょうか」

「アミルか?」

「ええ、あまり可愛くないですし」

ミナアが顎を摩る

「俺はいいと思うけどな」

レイン課長代理は真剣な眼差しで意見した、誰とも目を合わせない

一刻、誰かが息を飲み込んだ低めの音が響いた

「認知の問題じゃないですか。アミルなんて言ったところで誰も知らないですし、こちらがいくら薦めたところで独りよがりになっているだけですから」

「まあ、それは分かるが」

ユウキの至極真っ当な意見に課長はまた、息を飲んだ


「変なライターと契約するからですよ。アミルなんて不細工な問題でしかないんですよ」

「社長と懇意の人間なんだ、から。仕方ないんだ」

「くそ」



 

その頃


タカト部長

内線2番でーす

   


 

はい

「お待たせしました、タカトです」

「タカトさん、私です」

「社長」

「今、よろしいでしょうか」

「はい、承ります」

「ちょっと、打合せしたいのですが。お時間頂けますか」

「はい、わかりました。お伺い致します」

「そうですか。ケンイチ課長とミナア課長もお手隙でしたら同席願いたいのですが」

「かしこまりました。両名ともおりますので、共に参ります」

「ノメクさんはいますか?」

「はい、声かけましょうか」

「いえ、結構です」

「分かりました、5分ほどでお伺いできると思います」



「ふう、おい!ケンイチ課長にミナア課長。社長がお呼びだ!行くぞ!」

 


本社営業部2課 課長ミナアはミーティングを課長代理レインに預けてタカト部長の元へ参じた

本社営業部1課 課長ケンイチは逸早く部長席の傍に起立した




管理職3名が昇降機に乗り込み

最年少のミナアが乗場操作盤を制して

最上階の9階へ昇る



失礼します


みなさん

お忙しいところ


ありがとうございます

 


「どうぞ、掛けてください」

「はい」

テーブルを隔て社長と対する長椅子に、

部長を中心として

ケンイチが右腕側に、ミナアが左手側に着いた


ほんの数秒のうちに、ドアがノックされて社長が応じると、

ノメクがお盆を手に入室した


黒い茶托に白の茶碗を各々に出して一礼、退出する


彼女は社長秘書兼2課営業員だった

主たる役割は社長秘書だが、秘書たる業務に隙ができた時には8階の総務部ではなく6階の営業部で仕事をする

ほぼ外回りはなく、社長からの連絡には常に応答できる周到を心得ていた

 

「みなさん、我が社の本業は文房具の製造販売です」

「はい」

「この度、新規事業に参入します」

3名は呆気に取られたように社長を見つめる

タカト部長がか細い声で応じた

ルミヤ社長が席を立ち

社専用の大型紙袋を2つテーブルに置いた

 

 

一つから品を取り出し

鞄に財布

「これはケンイチ課長の第一課」

 

もう一つの紙袋には、

下着だった

「これはミナア課長の第ニ課」







 

「ある下着ベンチャーと業務提携をしました。そちらの商品の販売業務を執り行います。鞄や財布はチャッ熊という会社に生産を依頼しました。職人さんが手作りで仕上げてくださいます。我が社からはデザインのみを提供して、チャッ熊有限会社さんに生産を委託します。当社ではデザイナーを2名採用しました」


ルミヤ社長が内線で、お願いします、と一言告げた


一刻、

ドアが音を立てて、「どうぞ」


「宜しくお願い致します」

「ナツコさんとハケルさんです。2名には当社のあらゆるデザイン関係を担当していただきます。雑貨に限らず、本業の文具もです」


管理職3名は立ち上がり、2名と名刺を交わし挨拶を済ませる

2人は社長の微笑みと会釈を交わし退出した


再び長椅子に着席する

「師走の頃から新事業を展開させる構想です。細かい詳細は後日致します。取り急ぎ事業展開の概略のみ説明させていただきました」

3名はあまりに唐突な多角化の思惑に困惑するばかりだった

「社長。我が社はどこを目指すのでしょう」

ミナアが意を決して尋ねた

「全部です」

「全部・」


40年やりたいからです

いや

農業・林業・水産・食品・家具・家電・衣料・住居・医療・政治・経済・自然・環境・教育・運動・健康・演劇・芸能・映画・音楽・舞踊・歴史・宇宙・運送・鉄鋼・貿易・司法・行政・立法・学問・労務・化粧・頭髪・調理・保険・動物・昆虫・植物・工芸・陶器・木・花・石・土・酒・煙・賭・株・歯療・内閣・国会・神様・お天気

朽ちるまで

森羅万象を起記します




「それから。冬の頃に新事業を据える季節には理由があります。10月1日に社内選挙を行うからです。ええ、社長選出選挙です。はい、そうです。いえ、その考え方は間違っています。間違ってはいないかも知れませんが、最優先されるべきではありません。あくまで定説の一つですね。特に我が社は上場してませんので、その説とは少なからず乖離があます、積極的とするべき信条ではありません。例え、未来において業績が伸長して新規公開株式を利用して上場に至ったとしてもです。企業理念です。私は当社の株式を所有しています。管理職から売買可能な持株制度がありますから、御三方の中にも株式を保有している方はいらっしゃいます。私は弊社の第2位の株主です。1位は会長です、会長には代表権は付いていませんから実質的な経営権は私にあります。資本主義国家ですし、定説通り会社は株主の持ち物です。から?・・・・

至上命題を"良い会社を作ろう"とします。これが私の所する企業理念です。子供でも理解できる単語と動詞と助詞と形容の連なりです。良い会社を作ろう。私は社長ですが、従業員の皆さんから認められているのでしょうか。確かめる必要があります。会社の宝である従業員に信頼されていない人間が社長を務める訳にはいかないんです。従業員からクソ野郎と思われているような人間が社長の椅子に座り続けている限りは、良い会社とはあり得ないです。一番大切なことです。当たり前のことなんです。社員が社長を選ぶのです。誰でも権利があります。新入社員でも最たる得票数を獲得したならば、社長です。私は社員の皆さんに社長不適格を示されたなら、喜んで社長を退任します。私より適格な社長がいたのですから、これ以上嬉しい幕切れはありません。

人気投票になる?なりません。自身の会社の社長の投票権です。あなたの生活に直結する重要な投票権です。好きだけどほとなくやれない人間を選びますか。嫌いだが必ずやる人間を選びますか。真剣に人間を吟味する場面など、現社会ではそうありません。政治家の選挙投票はそれに与する場面ですが、まずは我々の給料に一番影響を及ぼす組織から、

です。我々も人の選び方を勉強しなければなりません。

逸れましたが、

誰等に会社を与えるか、株券という資本で支配権を得る者達か、粉骨砕身,勤しみ会社を下支えする勇士たちか

理がそのように言っています。コトワリがさように申し仕り候。誰が代表取締役社長に適しているかを一番よく理解っているのは、現場社員であろうと。さようでござろう。人間の仕事ぶりと侍る状況を一番近くで見ておられし方々。下るところ、現状の会社の在り方に異を感じている社員は私に投票しないでしょう。お三方も私の先程の事業拡大に不審を覚えたのでしたら、その他の理由でも結構です、私に投票しないで構いません。内閣総理大臣の選出方式に皆さんが疑念を抱くことと同様です。真剣に会社の行く末を考える良い機会です。2年に一度、10月1日、社長選出選挙をします。これは会社が存続している限り、初代社長私ルミヤの独断と最後の特権で、有効とします」

 

 

次期社長に選出されなかった現社長は、ヒラ社員に降格します

一度は社長を経験した人間です

2年後の選挙でその椅子へ座り咲く可能があります

 


一番上から一番下へ、そしてまた、



 

ジェットコースターの作り方です

 

 

 

 


「ですから、新事業の開始を12月にした理由は、時期社長が私以外になれば新社長の判断で反故にして構わないという時間の猶予です。鞄に財布と下着を詰め込んで放り投げればいいんです」

10月朔日選挙の10月晦日に就任式です

 

 

 

「シュン!お笑いの前に」



パンティー作れ

 



へっ?

 



馬花 178 アミル 7-2 1-7

2025-04-15 16:55:00 | 男くん女ちゃん





男くん

履いてみて



ブリーフ



私は


こっち



ウインクブラジャー


女ちゃん

作ったの?


花と目


すごいね


うん

つまり、ね


うんうん


ほら、昨今

性的なニュースも多いわ


うん


つまり、

意思の疎通を、ね


意思、

ブラジャーとブリーフで?


そう
ウインクブラジャーは

OKですってことなのよ


ふむふむ


ほら、

意思が合致しないと

問題になる訳でしょ


なるほど

合意ね

同意書みたいな

意見もあるよね


これからって時に

書類なんか、冷めるでしょ

男くん


確かに


だから



カンベンブラジャー


ほう

エックスじゃないよね


バツです

ダメです


しっかり✖️


そうなの

YES NO枕

みたいな


枕は

持ち運べないからね


ブラジャーなら

確実に身に付けてるでしょ


うんうん


これは便利だと思うのよ

女を守ることにもなるし、


男も守るかもかもしれない


そうでしょ

しかも、うけるかもしれない


笑いる?


だから



ノリノリブラジャー


楽器?


ロックブラジャー


OKってこと?


YES


すごいね

男もあるの?


うん



ハルキタブリーフ


桜?


そうね

サクラブリーフ


シースルー


春来た


破けてるけど


男の透けパン、ね


ギリギリじゃん

 



なにそのめブラジャー


OKなの?ダメなの?


NOね


しらけ眼ってことだね


うん

 



ハジマリのブリーフ


へぇ


けっこういいわ、これは


明けたんだね


そんなとこね

 


めがてんブラジャー

 

NO?


NOね


ナニソノメと一緒?


セット売りできるわ

 



あー

参ったなー

仕事忙しくってさー


どうしたの?

いきなり

女ちゃん


ごめん

 



ツカレテルフリーフ


男NOバージョン

だね


そうね


女ちゃーん

なんか

破裂しそうだよ


うん

男くん



H

 

 



アミル?

 


そうだ

 


デザインって

出ちゃってるだろ

 


うん

 


なまえとか、ほら



こころとかさ

 



つまり

 

 






乳だよ

 



間違えた

 



飴だよ

 

 

 

 

 


馬花 177 悩みを仲間で割る

2025-04-12 10:04:00 | 会社

「お笑い芸人になりたいんです」
「シュン」





4Fのミーティングルームだった
向かいのソファには課長ミナアに係長チャリル
ミナアが口を開いた




「シュン、お笑いって。どういうことだ、会社辞めるってことか」
「はい。退職を考えています」
「シュン・・お前、5年目だろ。辛いこともあったのは分かるが、着々と成長してきたじゃないか」
「僕は自分の限界を悟りました」
「まだ、これからだろ。いくつだ、シュン」
「27です」
「早いだろ。限界だなんて言うなよ。それにお前、お笑いって言ったって厳しい世界だろ」
「・・笑いたいんです、僕」
俯き、哀愁を蒐めるシュンだった
現実逃避を夢見たのは今回が初めてではなかった
就職活動の際中にそんなことをふと、
労働に雇われてからは更にその想いは増大した
男。一度はチラつくその麗しき世界を舐め回してみたかった

「ダメだ」
「えっ」
「おまえ、おもしろくないじゃないか」

ソイツの顔面を直視したけど、即応できなかった

「いや」
「いや、じゃないだろ。おまえ、おもしろくないじゃないか」
「いや」
「ミナア課長、どう思います?」
「いや、おもしろくなくはないだろ」
「そうですよね」
「いや、ちょっと」
チャリルが冷めた視線で金縛りを掛ける
「おもしろいこと言ってみろ」
「いや、こんなとこでは」
「プロぶってんじゃねえぞ」
「いや、だって」
「ダメだ、会社にいろ」






営業を外されたままで営業事務の日々を熟している
本社営業部2課、同僚のレイン課長代理、チャリル係長、ノメク係長、ユウキ主任、メロンさん方の見積作成や販売提案書を手伝ったり、事務用品管理、倉庫の整理。補佐業務だ




「シュン、お笑いやりたいの?」
「ユウキさん」
「ふーん、意外だね。シュンってたまに面白いことボソッと言うよね」



「シュン」
「レイン課長代理」
「飲み行くか」



「シュン」
「メロンさん」
「はぁ」
「えっなに」



いつもの4人だった
相変わらずチャリル係長はいないし、今日はミナア課長には声を掛けなかった
スナックMAYAで飲みながら歌った
相変わらずレインが90年代縛りのパワハラをした
1994年生まれの三十路のユウキが歌ってる
いつものシングルではなくて、
MAYAママが作ってくれたバーボンウイスキーのダブルで喉を湿らせたら、ユウキさんが引っ張るから一緒に歌った
レイン課長代理は笑っているし、メロンはその上長の男の肩に手を掛けた
ユウキ主任が僕を引っ張りながら、メロンの逆側からレイン課長代理の肩に腕を回した
男女男女、肩が役職を回し腕して突飛ばし、小さな輪ができてた
ママが乱入してきたから、
女男女男女のペンタゴンができた
























ナヤミをナカマでワレバ
悩みの苦味は薄くなっていた


カナリヤを歌を歌ってた