すこぶる…日記 

室長のアートな日々

温泉漫遊記

2018-05-15 21:11:56 | 日記
 先日、服部緑地に行きました。その帰りに老舗の古本店に寄りました。すると長年探していた種村季弘著「晴浴雨浴」(河出書房新社)を見つけました!

 この本は、何年も前に古本市で見つけて買うのを迷って結局パスしました。でも、後から買っておけば良かったと後悔しました。その後、古本店や古本市でこの本をチェックしていましたが見つかりませんでした。

 そして、今回この本に出会えて本当にうれしかったです。この様に、何年もかけて見つけだした瞬間は古本好きには、至福の時です。これは、ネット購入では味わえません。これだから、古本屋巡りはやめられません。

 で、この本は博覧強記な著者種村季弘氏の温泉(ここで言う温泉とは、観光客が詰めかける温泉ではなく、ひなびた温泉地の地元の人が行く共同浴場です)漫遊記です。なので面白く無いわけがない。

 ー 温泉によって飲めるお湯が出る。これを魔法瓶に入れて、ホットなところで焼酎をわる。私ハコレデ会社ヲヤメマシタ風にいえば、私はこれで頑固な便秘症を治しました。

 ー 中略 ー ついでにいうと湯本の千人風呂がまたよかった。一風呂浴びるとそのまま二階で座布団枕にうつらうつらする。各種缶詰が置いてあるから、それを開けて、すじむかいの酒屋で仕込んできたやつのお供にする。また一風呂、またまた一風呂浴びる。こうして世にも幸福な半日がすぎていった。 ー  「晴浴雨浴日記」より

 それから、この本の装本・装画に使われた井上洋介氏の作品は、プリミティヴでグロ可愛くて良い。

 この本を持って、温泉巡りをして、温泉のお湯割りでカンパイできたら最高ですね!そして、最後にリスペクト種村季弘!!

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