この名前、鳥ってついているから人間には
関係ないと思っている人がいるかもしれないが
人間に感染するウイルスだ。そして感染すれば死ぬ
可能性がある。
恐怖レベルはエボラ出血熱、マールブルグ病と
変わらないくらい怖い。エイズやSARSよりも
毒性が強いと思っていいだろう。
このウイルスをテーマにした「モンスター」って
題名の映画があったとしたらこんな感じになるかな。
オープニング画面・遠くで散発的に砲声が響いている。
1918年-2月の文字。
この時期特有の低い灰色の雲がドイツ軍の延々と続く
塹壕の上に広がっている。
トラックから続々と新品の戦闘服の交換部隊が西部戦線の
最前線に送られてきていた。
勢いを取り戻しつつあるドイツ軍に対し、防衛側と
なっている英仏軍の士気は低く、塹壕も防衛陣地もいか
にも貧弱だ。
森の中、フランス兵が空に向かって銃をかまえている。
鳥の群れに向かって数発の銃声。群れから数羽が地上に
落ちた。放たれた犬たちが真っ先に獲物の落下点に向かう。
やぶの中から口に獲物をくわえた犬たちが出てくる。
そして主人の前で落とすとまた勢い良く茂みに戻って
いった。おいおいそんなに撃ち落したか?
犬たちは4度主人と茂みを往復した。どうなってんだ?
茂みの奥に何かを感じ、銃をかまえ踏み出そうとした時
突然10度も気温を下げるような冷たい風が吹き、兵士を
押し戻した。
恐怖を感じた兵士は獲物を袋に入れ、振り返ることなく
犬とともに宿営地にもどっていった。
茂みの奥は、ピクリともしない無数の鳥類の死骸で埋め
尽くされていた。
その夜、フランス軍部隊の宿営地で調理された野鳥を食べた
兵士たちが次々と発熱にうなされていく。衛生状態が悪い
最前線で、ただでさえ免疫力が落ちていた。戦闘は激化し
負傷者数は増大していった。
3月になって発熱した兵士が前線から後方へと移送される。
せきがひどく、貨物車両にまで兵隊を乗せた列車のなかで
症状は悪化するばかりだった。
地中海の港町マルセイユ。列車はボロボロになり疲労した
フランス兵をおろし、あらたに新大陸からやってきたアメ
リカ兵が入れ替わり乗り込んだ。フランス兵の使っていた
毛布も食べかすも、タバコのすいがらも散乱したままである。
高熱でうなされたフランス兵は列車を降りるなり地面に
倒れる。衛生兵!運び込まれた病院のアメリカ軍の医者は
彼に解熱剤を投与し、24人収容の大部屋に彼を休ませた。
せきが直らず、高熱にうなされ兵士は3日後に死ぬ。
その病室にいた他の兵士たちはマルセイユへ、ニースへ
パリやベルギーに向かい、その旅の途中でセキをし、タバコ
を回しのみし、ワインをらっぱ飲みしあった兵士たちは戦場
で倒れ、街でうなされ、病室で息をひきとっていった。
ウイルスは人を選ばず、街にこだわらず確実に急速に広まって
いった。
8月。青空に陽光がまぶしい。衛生的な建物の敷地。星条旗が
庭にひるがえっている。
アメリカ陸軍の医師たちが上級将校に向かって説明をしている。
「このかぜの病原体は不明です。いったいどこからやってきたの
かもわかりません。何もわからないのです。先週報告された欧州
からの帰還兵を乗せた船からと海軍基地だけで100人を越える
兵士が海軍病院に入院し、すでに半数が死亡しました。原因は
発熱、下痢、その他のかぜの症状です。」
将校が聞く「それは風邪なのか?ドイツの細菌兵器では?」
「症状は風邪ですが、風邪ともいえません。あえていうなら新種の
インフルエンザでしょう。マウスやウサギで実験してもわからず
とにかくこのモンスターの正体がわからないのです」
「どうすればいいのだ。大統領は報告を待っているのだ」
「将軍もう手遅れです。この国にすでに怪物は上陸し、我々を襲い
始めました。もう誰も止められません・・・ヨーロッパ
だけでなく、アメリカもアジアもこのモンスターを止めれません
世界はまもなく、ゴホゴホ・・・死滅、するでしょう・・・」
アメリカはスペイン風邪によって建国以来最大の死者数50-85
万人を出した。通称スペイン風邪は日本にも上陸し「大正風邪」と
呼ばれ、当時の人口5500万人に対し死者39万人!
1918年から19年に猛威をふるい世界の当時の人口が12億(一説
では8億)のなかで感染者は、なんと・・・6億人。
死者は4000万から5000万。全人類の半数を襲った史上最強
の凶悪ウイルスだ。
このスペイン風邪の正体はなんだったのか。このウイルスとは?
愛知万博の目玉となったマンモスを覚えているだろうか?
このウイルスもまたマンモスと同じように凍土で発見された。
埋葬された遺体の肺からアメリカ疾病対策センターが、ウイルスの
遺伝子の断片を採取し、組み合わせて塩基配列を作成し解読。
遺伝子を合成してヒトの腎細胞に注入し怪物を復活させた。
解析したところ、このスペイン風邪とよばれたものの正体は
基本的に鳥インフルエンザウイルスであり「わずかな変異によっ
て人間に直接感染するようになった」と発表した。
基本的にそうであって、同じものとは言っていない。これをどう
理解するかは個々の問題ということだ。
スペイン王室で流行したことから(spanish influenza)の訳と
してスペイン風邪と呼ばれる。当時の正確なデーターは乏しく
地球上の全人口(8-12億)死者数4-5000万、発生地も
このブログでは脚色し第1次大戦時のフランス軍野営地としたが
正確なところはわかっていない。米国や中国が始まりとも言われ
ている。
このスペイン風邪のウイルスはA型H1N1でAは豚が宿主(鳥
で変異し豚のウイルスにうつってヒトに感染か?)鳥はB型と
いわれているが、現在猛威をふるいはじめているH5N1について
は詳細はわからない。
怪物はただその存在が確認されただけでしかない。いる。しかし
どうすればいいのかわからないのだ。
効果があるといわれている薬やワクチンも本当はわからない。
ただ餌食になるのか?自然にウイルスが消滅するのか?
人類を未曾有の大惨事が襲うのか誰にもわからない。
どうなるのか 誰にもわからないのだ。
第1次大戦 死者1900万人
第2次大戦 死者6300万人 (参考ウィキペディア)
鳥インフルエンザ 死者5000万人
関係ないと思っている人がいるかもしれないが
人間に感染するウイルスだ。そして感染すれば死ぬ
可能性がある。
恐怖レベルはエボラ出血熱、マールブルグ病と
変わらないくらい怖い。エイズやSARSよりも
毒性が強いと思っていいだろう。
このウイルスをテーマにした「モンスター」って
題名の映画があったとしたらこんな感じになるかな。
オープニング画面・遠くで散発的に砲声が響いている。
1918年-2月の文字。
この時期特有の低い灰色の雲がドイツ軍の延々と続く
塹壕の上に広がっている。
トラックから続々と新品の戦闘服の交換部隊が西部戦線の
最前線に送られてきていた。
勢いを取り戻しつつあるドイツ軍に対し、防衛側と
なっている英仏軍の士気は低く、塹壕も防衛陣地もいか
にも貧弱だ。
森の中、フランス兵が空に向かって銃をかまえている。
鳥の群れに向かって数発の銃声。群れから数羽が地上に
落ちた。放たれた犬たちが真っ先に獲物の落下点に向かう。
やぶの中から口に獲物をくわえた犬たちが出てくる。
そして主人の前で落とすとまた勢い良く茂みに戻って
いった。おいおいそんなに撃ち落したか?
犬たちは4度主人と茂みを往復した。どうなってんだ?
茂みの奥に何かを感じ、銃をかまえ踏み出そうとした時
突然10度も気温を下げるような冷たい風が吹き、兵士を
押し戻した。
恐怖を感じた兵士は獲物を袋に入れ、振り返ることなく
犬とともに宿営地にもどっていった。
茂みの奥は、ピクリともしない無数の鳥類の死骸で埋め
尽くされていた。
その夜、フランス軍部隊の宿営地で調理された野鳥を食べた
兵士たちが次々と発熱にうなされていく。衛生状態が悪い
最前線で、ただでさえ免疫力が落ちていた。戦闘は激化し
負傷者数は増大していった。
3月になって発熱した兵士が前線から後方へと移送される。
せきがひどく、貨物車両にまで兵隊を乗せた列車のなかで
症状は悪化するばかりだった。
地中海の港町マルセイユ。列車はボロボロになり疲労した
フランス兵をおろし、あらたに新大陸からやってきたアメ
リカ兵が入れ替わり乗り込んだ。フランス兵の使っていた
毛布も食べかすも、タバコのすいがらも散乱したままである。
高熱でうなされたフランス兵は列車を降りるなり地面に
倒れる。衛生兵!運び込まれた病院のアメリカ軍の医者は
彼に解熱剤を投与し、24人収容の大部屋に彼を休ませた。
せきが直らず、高熱にうなされ兵士は3日後に死ぬ。
その病室にいた他の兵士たちはマルセイユへ、ニースへ
パリやベルギーに向かい、その旅の途中でセキをし、タバコ
を回しのみし、ワインをらっぱ飲みしあった兵士たちは戦場
で倒れ、街でうなされ、病室で息をひきとっていった。
ウイルスは人を選ばず、街にこだわらず確実に急速に広まって
いった。
8月。青空に陽光がまぶしい。衛生的な建物の敷地。星条旗が
庭にひるがえっている。
アメリカ陸軍の医師たちが上級将校に向かって説明をしている。
「このかぜの病原体は不明です。いったいどこからやってきたの
かもわかりません。何もわからないのです。先週報告された欧州
からの帰還兵を乗せた船からと海軍基地だけで100人を越える
兵士が海軍病院に入院し、すでに半数が死亡しました。原因は
発熱、下痢、その他のかぜの症状です。」
将校が聞く「それは風邪なのか?ドイツの細菌兵器では?」
「症状は風邪ですが、風邪ともいえません。あえていうなら新種の
インフルエンザでしょう。マウスやウサギで実験してもわからず
とにかくこのモンスターの正体がわからないのです」
「どうすればいいのだ。大統領は報告を待っているのだ」
「将軍もう手遅れです。この国にすでに怪物は上陸し、我々を襲い
始めました。もう誰も止められません・・・ヨーロッパ
だけでなく、アメリカもアジアもこのモンスターを止めれません
世界はまもなく、ゴホゴホ・・・死滅、するでしょう・・・」
アメリカはスペイン風邪によって建国以来最大の死者数50-85
万人を出した。通称スペイン風邪は日本にも上陸し「大正風邪」と
呼ばれ、当時の人口5500万人に対し死者39万人!
1918年から19年に猛威をふるい世界の当時の人口が12億(一説
では8億)のなかで感染者は、なんと・・・6億人。
死者は4000万から5000万。全人類の半数を襲った史上最強
の凶悪ウイルスだ。
このスペイン風邪の正体はなんだったのか。このウイルスとは?
愛知万博の目玉となったマンモスを覚えているだろうか?
このウイルスもまたマンモスと同じように凍土で発見された。
埋葬された遺体の肺からアメリカ疾病対策センターが、ウイルスの
遺伝子の断片を採取し、組み合わせて塩基配列を作成し解読。
遺伝子を合成してヒトの腎細胞に注入し怪物を復活させた。
解析したところ、このスペイン風邪とよばれたものの正体は
基本的に鳥インフルエンザウイルスであり「わずかな変異によっ
て人間に直接感染するようになった」と発表した。
基本的にそうであって、同じものとは言っていない。これをどう
理解するかは個々の問題ということだ。
スペイン王室で流行したことから(spanish influenza)の訳と
してスペイン風邪と呼ばれる。当時の正確なデーターは乏しく
地球上の全人口(8-12億)死者数4-5000万、発生地も
このブログでは脚色し第1次大戦時のフランス軍野営地としたが
正確なところはわかっていない。米国や中国が始まりとも言われ
ている。
このスペイン風邪のウイルスはA型H1N1でAは豚が宿主(鳥
で変異し豚のウイルスにうつってヒトに感染か?)鳥はB型と
いわれているが、現在猛威をふるいはじめているH5N1について
は詳細はわからない。
怪物はただその存在が確認されただけでしかない。いる。しかし
どうすればいいのかわからないのだ。
効果があるといわれている薬やワクチンも本当はわからない。
ただ餌食になるのか?自然にウイルスが消滅するのか?
人類を未曾有の大惨事が襲うのか誰にもわからない。
どうなるのか 誰にもわからないのだ。
第1次大戦 死者1900万人
第2次大戦 死者6300万人 (参考ウィキペディア)
鳥インフルエンザ 死者5000万人
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