カフェバー・ハーフタイム

above us only sky 人の上にあるのは空だけ みんな平等って意味だろ ジョン? 

天敵現る!

2005-05-29 11:30:43 | Weblog
3対3というスコアで思い出されるのは98-99シーズンに2試合あるけど
それは近いうちに思い出すとして、思い出はそれより20年前にさかのぼる。

 78-79シーズンのセミファイナルは0-1でノッティンガムフォレストが
ケルンを破り、ミュンヘンオリンピアスタジアムでマルメを下し優勝した。
このシーズンはいわゆるビッグクラブが早々と脱落し盛り上がりに欠けた
トーナメントだったな。ベスト8もぱっとしない印象だった。
フォレストの勝利から4ヶ月後、79-80シーズンが開幕した。
夏の間をケルンで過ごしたオレは迷った末にスイスに戻ることにした。
西ドイツでの生活はスイスに比べれば格段に住みやすく、1マルク
80円に対し1スイスフランは100円が平均的なこの1-2年の対
円レートだった。生活は西ドイツの方が安上がりでもここでは収入を
得る方法が極めて少なかったし1スイスフランは送金に頼れば目減り感
が大きくて実際生活は苦しいが、現地でアルバイトをすれば当時の日本
円で月に30万円は稼ぐことができた。
印象としては同じ仕事で得られる報酬は西ドイツの22万円がスイスで
は30万円、フランスでは17万円という感じだったかな。

スイスでの仕事はジュネーブ空港に乗り入れてる某航空会社での勤務だ
った。日本の海外旅行ブームは右肩あがりで特にヨーロッパの人気が
高かった。成田空港の開業によりそれまで羽田に発着の枠を持っていな
かった各国のエアラインが日本に就航することで日本人スタッフを雇用
する旅行産業が増えていったわけ。
ただ正式な雇用となると・・・今度はオレのほうが考えてしまった。
ジュネーブは小さな街だし、地理的にどこに行くにも便利そうだけど、
そうそう毎月パリやローマに行くわけでもないしね。
サッカー選手の移籍とは収入やステータスで比較にはならないけど、
なかなか異国で暮らすっていうのは勇気がいるものだよ。ましてや学生
ではなく、収入を得て生活するとなるとその覚悟は簡単ではないな。
境遇に共感するというと大げさだけど、それでもイギリス人のキーガン
や日本人の奥寺さん(呼び捨てにはできん!)が異国のリーグで蹴り合
ってるのは励みになったな。

さて、サッカーだ。
レッズサポーターのオレはこのシーズンではリバプールもちろん一番に
応援だ!ネバーウォークアローンだぜ!
続いてリバプールのスターだったキーガンのハンブルガーSV。そして
地元スイスのセルベッテ。今回の天敵はもちろんフォレストだ。5月の
決勝に勝つために当時の移籍金としては最高額をバーミンガムのフォワ
ード、トレバー・フランシスに払い、ルールでは決勝しか出れないにも
かかわらずだぜ!このトレードがスイスのグラスホッパーとのベスト8
の第1戦の前だったから、オレらスイス系は怒ったねー。「ふーん、決
勝でしか使えないプレーヤーにそんだけ金を払うってことは、うちらに
ベスト8で勝つ!てことだよね」ってもんだ。
連日スイスの友人とフォレストをこきおろしていたのにイングランドで
1-4と粉砕され、ホームでも1-1。準決勝では奥寺さんのケルンま
で破りやがって、ほんと憎いチームだった。
さらにだ!おれがフォレストのなかで唯一ファンだったゲミルを放出!
オレが初めてアンチ!という意識を持った初のチームが
このノッティンガムフォレストだった。

1回戦。あろうことかリバプール!どーしたの・・・敗退。ハンブルグ
2勝余裕で2回戦へ。セルベッテ勝った!フォレストもだけど。
2回戦:ハンブルグ、アブねーけどベスト8へ。セルベッテ惜しくも敗
退。フォレスト通過。
ベスト8でフォレストはホームで0-1からアウェーで3-1と逆転!
ハンブルグはホームで1-0でアウェー2-3でからくも突破。
ベスト4では輝かしい歴史を持つ栄光の2つのクラブが両チームに立ち
はだかった。
クライフを擁し3連覇を成し遂げたアヤックスがフォレストに、今シー
ズンのファイナルの舞台ベルナべウをホームとするレアルがハンブルグ
と激突した。
2連覇を目指すフォレストはアムステルダムで0-1と敗れたがトータ
ル2-1でマドリッドへ進出。
ハンブルグはスペインでの第1戦に0-2完敗、レアルはホームでの
決勝戦をほとんど手に入れたかに思えたが・・・ドイツでの第2戦は
ハンブルグが前半で
2点のハンディを追いつき5-1で勝利しレアルを粉砕した。
1980年5月28日のファイナル。フランシスはアキレス腱の負傷
で出れず、ハンブルグもチーム得点王のルベッシュがけがで後半しか
無理で、キーガンは移籍問題などで揺れており、両者互角と思われた
試合は守備的なフォレストが取れる戦術はただひとつ、
カウンターで守った1点でタイムアップ!フォレストは2連覇、
イングランドのクラブは4年連続優勝となった。

このシーズンはオレにとっては寂しいものだった。結果よりも情報の
遅さ、少なさが辛かった。
ヨーロッパにいればどの国へ行ってもサッカーがない国はない。生活の
中にしっかり根付き、バスに乗れば、いつかは緑の芝生は窓から見えた
もんだった。ところがこの国ではバスに乗っても電車に乗っても、
ゴールマウスやボールを蹴る姿を見ることはなかった。
そうなんだ。オレは帰ってきてしまった日本に!きっとすぐ戻ると信じ
て、荷物をすべて置いての一時帰国だったはずが1年以上も滞在すること
になるとは思いもしなかったな。
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