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猫・ネコ・ねこ!!!~人気漫画家の実話猫マンガ! (KCデラックス)
これは講談社のMiChao(ミチャオ)という「携帯コミック&無料ウェブコミックサイト」から配信された漫画の書籍化である。
この手のエッセイ漫画にほぼ無関心のわたくしが何故購入したのかというと、伊藤潤二作品が収載されているからである。
「よん&むー」(2話分)
ミチャオのサイト上でも一読していたのだが、やはり入手せねばなるまい。
潤二先生の、ゆるゆるの日常描写で遺憾なく発揮される驚愕的すっとぼけ感が堪能できる。
潤二先生の描く猫は、実に魅力的なのだ。
奥さんの“尻にしかれっぷり”も秀逸。
にこにこ。
―――
同書には、岩館真理子も寄稿していて、そのネタのひとつに
‥‥‥わたしはよく見知らぬ街を旅して歩いている夢を見るのですが そんな時必ず起こることそれは‥‥‥「あれ?‥‥‥みんなっ どうしてこんなところにいるの?」‥‥‥夢の中 わたしのいく先々には必ず家で待ってるはずの猫たちがいて‥‥‥「あ~こんなにたくさんどうやって家まで連れて帰ろう」という現実的な問題にぶつかり困り果て‥‥‥行き詰ったあたりで目が覚めます(58~59ページ)
というのがあって、すごく驚いた。
最近は見ないが、自分も猫を飼っていたとき頻繁に見ていた夢だからである。
自分の場合は、家から遠く離れた高速道路のパーキングとかで自分の猫をみつけて困り果てるのであった。
猫飼いには、ベーシックな夢なのか知らん‥‥‥
母性(父性)本能(?)みたいなものが無意識から浮上した夢なのか?
‥‥‥
ところで、「漫画」の発表媒体が紙だろうがネットだろうが、もはやそんな分け隔てしている時勢ではありません。
漫画市場が毎年1千億円(!)ずつ縮小しているという紙媒体崩壊前夜である現在、漫画は紙で読むものだとかなんとか、反動的なこといってても虚しいだけなのだ。
怠惰な漫画家の立場からすると、ネット配信の最大の長所であり短所であるのは、明確な〆切がないという一点(!)。