この本は、一度本屋で立ち読みしてはずれだと思って買わなかったのですが、きっちんさんのブログのこちらの記事での紹介を読んで、やっぱり読みたくなって、買ってしまいました。
一言で言って「エロい」小説です。なんでこんなにねっちりとそういう場面を描くかなぁ。通勤電車の中で読んでいて、誰かが覗くわけはないでしょうけど、結構恥ずかしかったです。
きっちんさんの記事とも重なりますが、紹介します。
主人公の女性が欠陥住宅を買ってしまい、裁判で闘うというストーリーを三部構成で組み立てています。
第一章 一人暮らしをしている私が、賃貸に住むのをやめ、一軒家を買おうと決心するまで
第二章 親との葛藤から家を飛び出し、妹と二人で友人のマンションに転がり込み、そこから、収入の道を見つけ、自分の賃貸マンションを借りるまで
第三章 せっかく買った戸建て住宅が、欠陥住宅だとわかり、裁判を始める話
第一章では、主人公の日常生活を通じて、主人公が家に求めるものが明らかになっていくというストーリー。といっても、その日常生活の内容は、仕事、ゲーム、パチンコ、男という感じなのですが。主人公の仕事は官能小説作家という設定になっています。
第二章では、主人公と家族の関係が描写されるが、キッチンドランカーでしかも子供に厳しい母親と、要領がいいが、依存的でお気楽で微妙に頼りにならない妹に振り回されながらも、自力で独立しようとする主人公の姿が描かれている。
第三章では、もうちょっとかっちりとした展開を期待したのですが、一章、二章の流れから、結局、主人公をサポートしてくれる建築士の先生と弁護士のおじいちゃんとのやり取り、そして、欠陥住宅を売りつけた悪徳不動産業者とその弁護士の悪辣ぶり、そして、頼りにならない裁判官という場面が描かれ、ドキュメンタリー的な正確さよりは、むしろ人間描写のほうに力点が置かれています。
「面白かった?」と聞かれると、ちょっと首を傾げてしまいますが、実はこの本の前後に角田光代を読んでいて、角田光代は面白いんだけど、非現実的なのに対して、斉藤綾子のほうは、ずっと現実感があります。
ベタッとした描写が、人間臭いというか、普通に生きている人の香りがしました。
描かれている対象となる事件や人物の描写って、結構似ているのに、スタンスの違いで、こんなにニュアンスの異なる文章になるんだ!と感心しました。
多分、近々のうちに感想を上げると思いますが、「あしたはうんと遠くへいこう」との比較で読むと面白いかも。
強がりをいいながらも、徐々に弱っていく母親の描写に、うちの母親の姿が微妙に重なったり、201頁からの、安定期に入ってしまってお互いに無関心になっていく恋人との関係の描写に、どきっとしたりと、それなりに引っかかる部分はありました。
一言で言って「エロい」小説です。なんでこんなにねっちりとそういう場面を描くかなぁ。通勤電車の中で読んでいて、誰かが覗くわけはないでしょうけど、結構恥ずかしかったです。
きっちんさんの記事とも重なりますが、紹介します。
主人公の女性が欠陥住宅を買ってしまい、裁判で闘うというストーリーを三部構成で組み立てています。
第一章 一人暮らしをしている私が、賃貸に住むのをやめ、一軒家を買おうと決心するまで
第二章 親との葛藤から家を飛び出し、妹と二人で友人のマンションに転がり込み、そこから、収入の道を見つけ、自分の賃貸マンションを借りるまで
第三章 せっかく買った戸建て住宅が、欠陥住宅だとわかり、裁判を始める話
第一章では、主人公の日常生活を通じて、主人公が家に求めるものが明らかになっていくというストーリー。といっても、その日常生活の内容は、仕事、ゲーム、パチンコ、男という感じなのですが。主人公の仕事は官能小説作家という設定になっています。
第二章では、主人公と家族の関係が描写されるが、キッチンドランカーでしかも子供に厳しい母親と、要領がいいが、依存的でお気楽で微妙に頼りにならない妹に振り回されながらも、自力で独立しようとする主人公の姿が描かれている。
第三章では、もうちょっとかっちりとした展開を期待したのですが、一章、二章の流れから、結局、主人公をサポートしてくれる建築士の先生と弁護士のおじいちゃんとのやり取り、そして、欠陥住宅を売りつけた悪徳不動産業者とその弁護士の悪辣ぶり、そして、頼りにならない裁判官という場面が描かれ、ドキュメンタリー的な正確さよりは、むしろ人間描写のほうに力点が置かれています。
「面白かった?」と聞かれると、ちょっと首を傾げてしまいますが、実はこの本の前後に角田光代を読んでいて、角田光代は面白いんだけど、非現実的なのに対して、斉藤綾子のほうは、ずっと現実感があります。
ベタッとした描写が、人間臭いというか、普通に生きている人の香りがしました。
描かれている対象となる事件や人物の描写って、結構似ているのに、スタンスの違いで、こんなにニュアンスの異なる文章になるんだ!と感心しました。
多分、近々のうちに感想を上げると思いますが、「あしたはうんと遠くへいこう」との比較で読むと面白いかも。
強がりをいいながらも、徐々に弱っていく母親の描写に、うちの母親の姿が微妙に重なったり、201頁からの、安定期に入ってしまってお互いに無関心になっていく恋人との関係の描写に、どきっとしたりと、それなりに引っかかる部分はありました。
僕は、自分のブログに書いてあるこういうのを、自分で書評と呼んでいたのですが、その文章の基準だとこれは感想文だなと思いました。
あまり手枷足枷して、苦しんで書くというのも、普段の趣味でやろうという意図と合わないので、がんばって書評にするよりは、感想文でもいいかなと思いました。
きっちんさんは、一日一冊主義で頑張ってますね。楽しみに読んでいます。
これからもよろしくです。
僕のブログの紹介までしてくださって恐縮ですw
とても詳しい書評がされていてスゴイ!!ってただただ思いました(^o^)
このお話は実話のようです(多分)
なので、主人公も実際に官能小説化なんです(笑)
そのせいで妙にべっとりとした描写になってるのかもしれませんね。
まったく捻りのない作品とも言えます(^-^;
僕の紹介文を読んで興味を持ってもらえたということが、本当に嬉しいです☆
ありがとうございましたヾ(〃^∇^)ノ