よんたまな日々

サッカーとゲームと本とおいしい食べ物

荒物屋、金物屋、小間物屋

2021年05月06日 | 日々徒然
小学一年生の社会科の問題で、「この商品はどのお店で売っているでしょうか?」と言うのがあり、初級編と上級編に分かれていた。

初級編は解答の選択肢が「八百屋、肉屋、菓子屋」から選ばせるもので、当たり前に全問正解だったが、上級編が「荒物屋、金物屋、小間物屋」から選ばせるもので、これが一問も正解できなかった。

母が怖い顔で
「わからへんの?」と睨みつけたのをありありと思い出す。
普通なら、そんなに怒るところではないが、何しろ商店街の中に住んでいる子供で、我が家は化粧品屋・小間物屋、お隣さんは荒物屋、少し離れたブロックには金物屋さんがあった。
自分ちの商売がわからないことに耐えきれない恥ずかしさを感じた。

しかし本当にうちの店に並んでるものは、化粧品以外はカオスだった。カツラ、花札、雑誌、結納品、貝印カミソリなどが、なぜか片隅に押しやられた男性化粧品と一緒にぎっしりと陳列されているコーナーは大好きだったけど、そこになんらかの規則性があるとは全く思えなかった。

最近は全部ホームセンターで入手でき、実はとても安心している。釘、箒、ハタキ、ザル、カゴ、ホースは今でも先程の設問のどこに該当するのか自信を持って答えられない。

そう言えばドラッグストアというものが、従来の薬屋の範疇をはみ出していることは分かっているのだけど、じゃあ具体的に何を売っているのかは分かってない。ダイエット食品やサプリメントを使うようになって薬屋ではなくドラッグストアによく行くようになったが、そこで、パン、お菓子、生鮮食品まで売っているのを見ると戸惑うばかりである。
先日、タクシードライバーに密着するNHKのドキュメンタリーで、このコロナ禍、白血病の男性が、深夜ドラッグストアの前でタクシーを拾い、買った日常雑貨や食料品を見せながら、「感染が怖いので、確実に空いている一店舗で全ての買い物を済ますには、ここしかないのです。」と言うのを見て、ドラッグストアのメリットについて、大きく納得した。

駄菓子屋というと、娘が今熱中している銭天堂というアニメが思い付く。近所に駄菓子屋はないはずなので、「駄菓子屋知ってる?」と聞くと、保育園に行く途中のある店について拙い日本語で一生懸命説明してくれる。そこは正確には駄菓子屋ではなく八百屋もしくは菓子屋なのだが、昔ながらの雰囲気のある店で納得する。
「お休みになったら、パパとママと<娘>ちゃんで一緒に行こうね」と言ってくれるのだが、ニューカマーには少し敷居の高い店なのだよ。
昭和を代表するレトロ感がある駄菓子屋は、ドブ板と未舗装の砂利道が似合うと思う。昔はどこにでもあったのに、コンビニに真っ先に駆逐された業種なのだなあ。

銭湯も懐かしい商売なのだが稿を改めたい。
商店街の子供だったからか、お駄賃貰って買い物に言って失敗したエピソードは二つや三つではないのだけど、これももうちと整理してから書かせて下さい。どうせなら、甘酸っぱく懐かしい感じを共有できる文章にしたいのです。昭和の日はもうとっくに過ぎ去りましたが。

皆さんの連休明けが平和な滑り出しとなりますように。



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