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国盗り綱引は“ロマン味”

2010-03-14 08:04:59 | Weblog
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「辛口」の住む三次市布野町では、まちづくり連合会が主催する“国盗り綱引き大会”という行事があって、今年も4月18日(日)島根県境の「赤名峠」で、島根県飯南町の自治会と共同で行う。この行事の綱引きについて、問い合わせがよくある「それは何故峠の頂上で綱引きなのか?」というものだ。そう聞かれると他愛もない話しではあるが、一応語らせていただこう。

 現代の戦争はすさまじく、大量破壊兵器の代表格である“核兵器”が作戦上見え隠れする。最近は特にテロという名で国境の無い無差別殺傷さえ現れる始末で、人間の身勝手さには辟易する時世だ。
 ノーベルが火薬を作り出す以前、戦争はそれなりに悲惨な結果を生んだことには違いないが、その中にもなんだかほっとするような、人間性を垣間見るという表現が妥当かどうかは別にしてこんな逸話が残っている。

 皆様ご存知と思うが、日本の雌雄を決する源平合戦が続いていた頃、瀬戸内海の屋島を臨む海域で源氏と平家の軍勢が激しく戦いにらみ合っていた。両軍ともに攻めあぐねていたその時、平家の軍船の間から舳先に扇を高々と掲げた小船に女官が乗り込み両軍の対峙する海へ漕ぎ出してきた。
 それを見た源氏の頭領は、誰か腕に自信があるものにこの扇を打ち抜けという平家の誘いかけと解釈し、那須与一という弓の名手にそれを命じた。与一は見事扇を射抜き両軍からやんややんやの喝采を浴びたという。

 前置きが長くなったが、山陰と山陽の要路であった出雲街道では、領地拡大を目指す戦いが幾度も幾度も繰り返されている。中でも尼子と毛利の戦いは熾烈で、戦いの跡も各地に残り伝えられている。ここ国境の赤名峠でも同様であったがある時、峠の山頂をはさんでにらみ合っていた両軍の、どちらであったか定かでないが、一本の太い麻縄を持った上半身裸の武将が進み出て相手方を手で招くではないか。これは綱を引き合う力比べの誘いと見て、これもまた筋骨隆々の武士が躍り出て、両軍の面目をかけた“綱引き”を始めたのである。

その結果がどうなったのかは聞き忘れたが、戦いのひと時のいわゆる“洒落”であったのだろう、核兵器の氾濫する現代では考えられない昔話だ。その話を聞いたお方も既に鬼籍に去られ、訊ねなおすすべも無い。訪ねていったら真相が分かるかも知れないが、現世に帰ってくることは無理だろうから止めておく。そんな悠長な話を現代に引っ張ってきて、しかも県境をはさんだ住民が「国盗り綱引き大会」という行事に置き換えての交流もまたロマン味がする。


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