Carpe Diem-Seize the Day-

Because life means just right now for us...

どうしておまえは。。。

2011年03月06日 15時50分16秒 | 呟き・慨嘆・ゆきへ・他
4日、散歩中。。。
熱い、本当に熱い鉄を
溶かしたのではないかと
思う程のモノが
込み上げ、どうし様もなくなる。

何の事は無い。。。

家を出、我が家の門代わりの
貧弱なアコーデオン状のモノ
の手前にオモチャと化した
飼主百均で購入したイヤーマフ
が転がる。
それを勢い良く咥える。

まだ部屋の中での6時。。。
散歩行きたいと目で訴え、幸運にも?
それが直ぐ飼主に
解って貰えた嬉しさからなのか
はしゃぐ。

それを咥え、珍しく匂い嗅ぎも
せず胸を張り狭い道路真ん中を
誇らしげに歩く。

その仕草が今更乍ら愛おしく
可愛く胸を張る彼女の
後ろで声を掛けつつ、大声で
笑って居た飼主。

後ろから聞こえる飼主の
とんでも無い大きな歓喜の声に
振り返る彼女。
笑う飼主を確認する。
満更でも無さそうに、むしろ
満足気に又、胸を張り闊歩。

そのウチトイレタイムに。
その頃には咥えて居たイヤーマフは
落とす。
その上に用足しをしそうな
勢いであった為に速攻拾う。

この日の散歩はノロノロと
50分近くも歩く。
その間、何度も固まる。
茂みに入った後であった為に
飾り毛やパッドに何か
不都合が無いか念入りに
調べるも、何もない。

脚が痛いのか、背中であるのか。。。
或いは心臓が苦しいのか
解らず、抱っこをするも
苦しそう故、暫く撫でその場で休む。

この様な繰り返しの中、
本日は右回りで社交場周りを歩く。
相変らず右回りに因ると
社交場へはすんなりと向う。

誰も居ない。

10メートル程先に赤い物が
落ちて居る。
ゆきは全く違う方向を見る。

飼主に促され、はぃはぃと
いった表情で赤い落し物の所へ。

パイロンの欠片であった。

興味無さそうな彼女はずっと
飼主の顔を見る。
飼主も彼女の動向を見る。

ヒト同士であればこの様な時
には思わず微笑み合うのだろう。
その様な雰囲気であった。

飼主が彼女にそれを
さも面白いオモチャだぞ、
という様に足で裏返しにする。

彼女はそれでも飼主の顔を
穴が開く程に見詰める。

ほら、ゆき、とそれで遊ぶ事を
促すと彼女の方が幼児を
あやすかの様にパクッと
咥え、走り出す。

リード越しに伝わる彼女の
思い遣り。。。
ほんの3メートル走る間も
振り返り振り返り、飼い主
の表情を確かめる。

何故、おまえは。。。
と誰も居ないのを良い事に
溢れ出る本当に熱いモノを
汚い手袋で拭う。

マスクの中も鼻水塗れになる。

真のところは違うかも知れない。
しかし彼女の一連の行動を
見る限り、全て飼主を
喜ばせようとして居る行動
にしか見えない。

昔から彼女はそうであった。。。
と言うよりむしろ飼主が
イヤだと思う事は一切しなかった。
甘噛みも、全てのいたずらも。。。
恐らく何等かの兆候はあったのかも
解らないがその折、飼主が
この上無く嫌な表情をしたのを
一瞬で読み取ったのかも知れない。

イヌというのは人間を慶ばせる
為だけに作られたのではないか、
と心底思う。

イヌは褒められる事が好きらしい。
広い社交場の真ん中で彼女を
きつく抱き締める。

あらゆる賛美の言葉と飼主の
喜びを身体全体で彼女に
伝える。

彼女からすれば、人間というモノ
は相当不可解な生命体に見える
だろう。

喜んで抱き締め、褒めちぎり
であるのに泣いて居る。
全く支離滅裂なエイリアンだ。

一瞬走った為に息が上がり
何処かしらが辛くなったのか
固まり、飼主に何かを求め
目を向ける。

具合が悪かろうが調子が良く
なかろうが、イヌは飼主を
喜ばせたいのだろう。。。
いじらしく、健気過ぎる。

これから益々、身体のあちらこちら
に不都合が発生するであろう
愛おしい我命へ徐々に
飼主がして喜ぶ事、として
布団に伸びて横になる事だ、等も
伝えておかなければいけない。

そして領土防衛に付きも
防衛しなくても良いのだ、と。。。

身体の自由が奪われ乍らも
ようやく持ち上がる首を
擡げ必死に飼主を守ろうと
躍起になる姿が目の前に浮かぶ。

今の彼女は自分が領土防衛を
する行動を飼主が喜んで居る、
と感じて居る様に見える。

何故、イヌという生き物は
こうなのだ?

何方かが言った。。。
イヌは愛情という塊だけで出来て
居る、と。。。

小さな出来事であるが---

パイロンの欠片をそれでも
放さず飼主の表情を
伺うゆき。。。

もう良いんだよ、落として。。。

やっと落とす。



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