ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【映画】ソング・トゥ・ソング

2020-12-27 20:51:17 | 映画
垂涎なキャスティングとゲスト。
(ルーニー・マーラとライアン・ゴズリングが主演な時点で
 内容がどうでも監督が誰でもワタシは観に行くであろう)。

そのうえ、
全編、あますところなく、どこをどう切り取っても
俳優陣のエモーションといでたち、
室内(瀟洒だ)・街・ライブ・路上・自然、
あらゆる光景が、完璧な絵で、美しいことこの上ない。

交情の幸福感と、パワーに沿うなかで自己が見失われゆくプロセスが、
切れ切れに積み重ねられ前後しながら定らない数多のシーンに映り、
観るものの心中にはさざ波が途切れることがない。

-----
公式サイト:https://songtosong.jp/

「何者か」になろうともがくのは世の圧を読んでいるからだろうか。
だとすると前日観たジョゼと似たテーマが内在しているのかも知れない。
決着のしかたは、しかし、20世紀っぽかった。

手肌の接触の描写がたいへんに多くて、2017年作の本作が
たまたまなのか触れることが禁忌化した2020年に上映されるのは
配給社が機をみたのか、偶然か。

…何はともあれパティ・スミスかっこいい。

(2020.12.26)


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【映画】ジョゼと虎と魚たち | トップ | 【読書】三体2 黒暗森林 上... »