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【展覧会】デ・キリコ展

2024-08-18 14:26:34 | アート・文化
形而上絵画。
遠近法の意図的な破綻。
"いつもの"モチーフの、構成、再構成、再構成。
独自と古典とを行き来する表現技術。

哲学への傾倒、戦時に"表情"(ないけど)が抜け落ちた表現を見ていると、
心理を描いているように思われるけれど、晩年はちょっと違うなと。
何を描いているのかな?と暫く進みながら、なるほど遊んでいるのかなと。

初期の肖像画の着衣の生地の質感の豊かさ、
マヌカンに現れる縫い目とおぼしきステッチや、刺繍にも見える星印、
関節や幾何図形の鋲のような小丸は、
クラフトにアンテナが立つワタシには興味深いところでした。
後年、造形を多く成されているのと関係あるのかどうなのかしらん。

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デ・キリコ展
東京都美術館
2024年4月27日~8月29日
https://www.e-tix.jp/dechirico/

(2024.8.18)