歌舞伎座百三十年
十二月大歌舞伎
歌舞伎座
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女形の芸の継承を目の当たりにする。
玉三郎さんから教わったという話は菊之助さん七之助さんなど
これまでも耳にしてはいましたが。今月は殊更エポックメーキングな印象。
十二月大歌舞伎
歌舞伎座
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女形の芸の継承を目の当たりにする。
玉三郎さんから教わったという話は菊之助さん七之助さんなど
これまでも耳にしてはいましたが。今月は殊更エポックメーキングな印象。
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◆夜の部
◆夜の部
阿古屋。
演者の全パターン押さえるのはスケジュールも財布も厳しいので、
あえてBプロを2回取って、梅枝さんと児太郎さんのと両方観ました。
目撃したかったのです。
演者の全パターン押さえるのはスケジュールも財布も厳しいので、
あえてBプロを2回取って、梅枝さんと児太郎さんのと両方観ました。
目撃したかったのです。
観たら結局、Aプロも観たかったと思っちゃったけど。
観客からするとまずは観ること自体が喜びだった。
同じ役でも演者の個性が滲むのね。観る方の思い込みかも知れないけど。
未来につながる何か、
学びながら伸びる若芽のエネルギーや美を観たと思う。
継ぎながら、それぞれの表現をこれからじっくりと成熟させていくのだろう。
次回も観たいよ。
Bプロの岩永左衛門は何と玉三郎さんなのですが、
女形の柔らかさを、人形という特性がもつ愛嬌に包んでいて
人形としてのリアリティが面白かった。
女形の柔らかさを、人形という特性がもつ愛嬌に包んでいて
人形としてのリアリティが面白かった。
あんまと泥棒。
中車さんのあんま秀の市と松緑さんの泥棒権太郎の丁々発止。
あんまはからりと明るく軽く見えるのだけれど、よくよく考えれば
社会から虐げられ続けたことで強固な不信の殻を纏っていて、
こわい人かもしれない。
傾城雪吉原。
新作、玉三郎さんの舞踊。
感想を言語化するだけ野暮だ。私の場合。
観て、聴いて、香りを感じて(冒頭お香かおしろいっぽい香りがしたような?)、
そのまま胸の辺りに雪の光があわく映るのを感じ取る。
寒いけどそこはかとなく幸せ。
そんな空間。
そんな空間。
(2018.12.15と16)
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◆昼の部
世話物。上方vs江戸。
◆昼の部
世話物。上方vs江戸。
一、幸助餅
よくできた構成なんだけど、現代人の目には、ラストシーンに
病の再発の予感が漂ってしまわなくもない。
っていうくらい、松也さんの幸助の相撲好きの病ぶりが熱演です。
病の再発の予感が漂ってしまわなくもない。
っていうくらい、松也さんの幸助の相撲好きの病ぶりが熱演です。
二、於染久松色読販
幾度もの早替わりを入れつつ、壱太郎さんが七つの役柄を演じ分けて
テンポよく、芝居が進み。
全般楽しく安定の見せ場が続く。
油屋の場面の演出もメリハリに新味があったりして。
お六、竹川、貞昌といった薹が立った年齢の役がカッコいい。
テンポよく、芝居が進み。
全般楽しく安定の見せ場が続く。
油屋の場面の演出もメリハリに新味があったりして。
お六、竹川、貞昌といった薹が立った年齢の役がカッコいい。
船頭長吉・松也さんと女猿廻しお作・梅枝さんとお光が邂逅する場面に
何故だかドキドキ。
今までに見たことがない感じの気持ちいい違和感というか。
ある種の新しさ、予定調和ではない組み合わせが持つ未来感。
妙味だったなぁ。
何故だかドキドキ。
今までに見たことがない感じの気持ちいい違和感というか。
ある種の新しさ、予定調和ではない組み合わせが持つ未来感。
妙味だったなぁ。
(2018.12.24)