思いきり飛び起きた、
夢か、最近おかしいからな 毎日遅くまで仕事だからかな
歯ブラシを取った、鏡に映った沈んだ顔の自分を二度見する
深いため息が出た、これだよ、
落ち込みそうになる自分を支えるように笑ってみた、
気にしすぎだ、
歯ブラシを忙しく動かし自分の顔を睨むように見た
ねー、今日はどの色にする、いつもの柄でいい、
んんん・・・、誰だ、 ノン？・・・・・ノンなの、
そうだよ、バカだね、何言ってるの
どうして？さっき起きた時夢だったろうに、
何ふざけてるの、ワイシャツにアイロンかかってないよ、いいの、
ああ、洗濯屋はノリがきいていて、首がすれていやなんだ、
じゃ、軽くしわだけ取るね、
あああ、お願い 悪いな
何言ってるの、いつものことじゃない 変な好、今日おかしいよ、
何、頭が変になりそうだ、どうなってる まだ夢のなかなのか、
好、今日は忙しいの、仕事
どうかな、外には出ないけど、
やったね、じゃ一緒にランチしよう、
いいけど、何食べるの、
ううん、私がお弁当を作るよ、芝公園のベンチで食べたいの、
あ、あそこか、いいね なっかしい もう何年も行ってないな、
ランチか？ノンの手ずくり弁当も、長いこと食べてはいない
この時間で間に合うのか？
大丈夫、時間はどうにでもなる、
どうにでもなるって・・・・・？おかしい なんか変そう思いながらもこの状況、今を楽しみたかった
これは、夢だ
好、遅刻するなよ、
解ってるよ、昼休みは短いからな、お前との時間も
そうだね、
ノンの目に涙がにじんでいるのか、声が小さい、
ネクタイはこれだね、ニットの紺、ストライプにしなよ、ペイズリーはダサいぞ、
ハイハイ解りました、
ノンが後ろに回りワイシャツを着せてくれる、
腕を通すとノンの黒髪に触れた、香りがした、なっかしい、
急に背中が熱くなった、
ノン、なんだよ、どうしたのさ、
・・・・・・・・・・・・・
ノンは答えてはくれなかった、
どうした、大声とともに僕は跳ね起きた、
夢・・夢なの、
茫然とベットの上から動けなかった、
なんだこの夢は、
まだ午前6時だった、
キャスターに火をつけた、
茫然とした時が流れていく、