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Feelin' Groovy 11

I have MY books.

応募完了

2005-07-10 | 村上春樹
先日宣言していた「新・新刊採点員」の応募をした。
課題図書20冊の中から下記の3冊の書評で。

① 栗田有起の「オテルモル」集英社
② デイヴィッド・ベズモーズギスの「ナターシャ」新潮社
③ 乃南アサの「夜離れ」新潮文庫


今回、村上春樹の「象の消滅」も課題図書の1つであったが
どうしても書評が書けない。
理由は分かっている。
『風の歌を聴け』の冒頭にある文章のような気分になるのだ。

私の考える書評は
まず要約・そしてその本の評価すべき点を指摘し説明するもの。

村上春樹の本を要約したら、それを読んだ人に
全く違ったものとして伝わってしまう気がするのだ。
それも一番大事なものが抜け落ちてしまう。
だからこのブログでは引用にしている。
まあ、書評の内容を読者が本を読みたくなるものにすれば
最終的には本と読者が直接触れ合って、
その大事なものは伝わるのだが。
要は、私の書評力がないだけか。。。

こんなことを言ったら失礼だけれど
他の作家は要約しても差し支えない気がするんだよねぇ。

メッセージ拝見

2005-07-06 | 村上春樹
野球負けちゃったし
気分が暗くなっていたところで村上モトクラシをのぞくと
ああっ!今週も春樹さんのメッセージが・・・

ジャズレコードのお話なので
その趣味の無い私にはほとんど内容は分からないけれど、
いつもの如く馴染みやすい文章なので
楽しめてしまうんでぃ。

「オアシス」の名前が出て、
やっと「ほうっ」っとしてしまったんでぃ。

村上春樹期間限定サイト

2005-06-29 | 村上春樹
村上春樹期間限定サイト「村上モトクラシ」なるものを
見つけてしまいました。

春樹さんの昨日(6/28)のメッセージもあり、
別にストーカーではないけれど
最近の情報を得られるのは嬉しいことですね。
新しい文章を読めることも幸せです。

ところでこのサイト、
TOPページの魚をクリックするといろんな画像が見られます。
 
こちらで体験してください→村上モトクラシ

押すたびに異なる画像が見られるため、
半ば病的に魚をクリックし続ける私でした。

「キャット・ミュージアム」がオススメ。
出てくるまでクリックしてくださいね。

鼠は強かった

2005-06-19 | 村上春樹
suiminshaさんの『風の歌を聴け』にトラバ。

そして今の私の感想。

「我々はどうやら同じ材料から全くべつのものを
 作りあげてしまったようだね」と鼠は言った。
        (『羊をめぐる冒険(下)』)

この場合の「同じ材料」を私は「弱さ」と考えた。

僕も鼠も弱さを持っている。
鼠はその「弱さ」を自分だけの特別のものと考えたが
僕はその「弱さ」を誰でも持っている一般的なものと考えた。

私は鼠が好きだけれど、「弱さ」に対する考えは僕派だ。
社会に出ると、強いフリをしていないとやっていけないもの。
そして「強い人」なんていないんじゃないかとも思っている。
でもね。
これも時と場合。
会社では強いフリ。家では弱さ全開。
あるいは知人の前では強いフリ。友人の前では弱さ丸出し。
てな感じで、ずっと強いフリをする必要はない。

鼠は羊を呑み込んだまま死んだ。
羊の力とはいえ、完全な権力が約束されていたのに
自分の弱さを守るために首を吊った。
これが本当に弱いといえるだろうか?

もし「本当の弱さ」というものが存在していて
私が知らないだけなら申し訳ない。

ただ鼠は強いフリをして死んだのではなく
強かったんだと思う。

鼠の小説がもっと読みたかったのに。

ねじまき鳥

2005-03-07 | 村上春樹
  近所の木立からまるでねじでも巻くようなギイイッという規則的な
  鳥の声が聞こえた。我々はその鳥を「ねじまき鳥」と呼んでいた。
  クミコがそう名づけたのだ。本当の名前は知らない。
  どんな姿をしているのかも知らない。でもいずれにせよねじまき鳥は
  毎日その近所の木立にやってきて、我々の属する静かな世界のねじを巻いた。
                     (「ねじまき鳥クロニクル」村上春樹著)


私の近所でもその鳴き声はした。
隣の土手がまだ整えられる前、まだ木々が生い茂っていた
その奥から決まってギギイーギギイーって聞こえてきた。
どう考えても動物園でしか聞けないようなその声に
小さい頃から興味を持っていたが、姿を見たことはなかった。

そうか。ねじまき鳥だったんだ。

私は「ねじまき鳥クロニクル」を読んでそう思った。

これは子供時分の話というわけではない。
この本を読んでいた頃もまだ、
部屋でゆっくりと過ごしている休日なんかには聞こえていたのに。
いつからだろう。
最近その声が聞こえてこない。
その声をしばらく聞いていない。