ソウル在住の宝田さんから広島県隊友会熊野支部宛の便りを入手しましたので、以下紹介します。
韓国からアンニョンハセヨ(支部長韓国だより)
- 梨泰院でのハロウィン惨事を悼む
先月29日にハロウィンを楽しんでいた多くの若者が将棋倒しになり、日本人2人を含む158名の尊い命が奪われました。発生した場所は、有名な観光スポットとして知られ、若者に人気のある梨泰院(イテウォン)地区でした。先月号で紹介したちゃんこ料理店「時葉山」とは300mしか離れていません。
今回の事故は、坂道で極めて狭い道路に大勢の人が集まったことが原因といわれています。情報によると11畳の広さに約300名という想像を絶する過密状態がこの狭い路地を覆っていたそうです。
この事故で大変残念に思うことは、亡くなった人が10代20代の若者だったことです。こちらで生活をしてみて、これらの若者、特に男性が非常に親切で礼儀正しいことに感心させられます。儒教の教えや軍隊経験などがその要因になっているのかもしれません。また、彼らは年配の人たちと違って、反日的な考え方に必ずしも同調していません。むしろ、日本に興味を持っている人が多く、将来の日韓関係の改善に力を発揮してくれるのではないかと期待感さえ抱かせてくれます。このような若者の死は、本当に韓国にとっても日本にとっても大きな損失だったと思います。
写真左は事故のあった路地で道路幅が3mもありません。警戒中の警察官の身長と比較してみてください。写真右は現場付近の献花とメッセージです。右端に供養中のお坊さんがいます。
- 臨津閣(イムジンガッ)国民観光地 自力で行ける北朝鮮に最も近い場所
時節柄、板門店に足を運びその展望台から北朝鮮を眺めようと思ったのですが、北朝鮮がミサイル発射を繰り返していることもあって、現在は立入禁止となっています。このため、近くの臨津閣国民観光地を訪れることにしました。この公園は、軍事境界線から南方約7㎞、民間人統制線より南の場所に位置し、「自力で自由に行くことができる北朝鮮に最も近い場所」となっています。
写真は、朝鮮戦争時に北朝鮮に爆破された旧臨津江(イムジンガン)鉄橋の橋げたです。左の新しい鉄橋は、北朝鮮に通じており、開城(ケソン)まで21㎞の距離です。川はザ・フォーク・クルセダーズの歌でも有名なイムジン河です。