元祖美人女子アナ癌に死す

　波乱に満ちた人生ではなかったか？
美人女子アナとして、キャスターとして華やかな人生を歩んだ。
NHKからフジテレビの朝の顔「小川宏ショー」キャスターを務めた。
それだけなら、どうしたということもなかった。
　８４年、フジサンケイグループの暗闘劇の中、フジテレビ・鹿内春雄副社長（当時）と結婚。
女子アナを引退し実権を振るったところから週刊誌などで話題を集めた。
２児をもうけたが次期社長間違いないといわれた夫の鹿内が４３歳の若さ急死。
８８年に死別し波乱万丈の人生となる。
　頼近は女性の厄年３３歳の若さだった。
悲しみを癒すかのように２児とともに渡米。
やがて、古巣のNHKでテレビ復帰。
９６年にはNHKの大河ドラマ｛秀吉」にお市の方役で渡哲也、竹中直人らと競演した。
　その後、食道がんのため千葉市内の病院に入院。
最後は自ら延命措置を拒否して亡くなった、という。
その時、どんな思いで天国へ旅立ったのか。
　愛する夫を亡くしたのが３３歳。
夫は４３歳で故人。
自らは５３歳で息を引き取った。
　１０年周期の奇妙な符号。
フジサンケイグループの鹿内ファミリーの女帝として君臨した頼近の壮絶な死は、お市の方の生き様そのものだった。
【NEWS引用】頼近美津子（よりちか・みつこ＝本名、鹿内キャサリーン美津子＝しかない・きゃさりーん・みつこ）さんが１７日午後１時４６分、食道がんのため千葉県柏市の病院で死去。５３歳。広島県出身。葬儀は近親者で行った。喪主は長男・鹿内雅雄（しかない・まさお）さん。７８年、ＮＨＫ入局。バラエティー番組「テレビファソラシド」の司会やニュースのキャスターを務め、人気に。８１年フジテレビに３０００万円で移籍「小川宏ショー」やニュースなどに出演。クラシック音楽にも造詣があり、コンサートの企画や司会もした。２年前から食道がんの治療を続けており、先月１３日に体調を崩して入院していた。