横山ノックが死んだ！

そのまんま東が宮崎県知事として大人気の今。
いつもダブって思い出すのは横山ノック大阪府知事だった。

００年に女子大生セクハラ裁判で実刑判決を受け、０３年には３年の執行猶予（懲役１年６ヶ月）が満了した頃から体調を崩した。
心筋梗塞を発症、入院を繰り返した。

そのノックが３日午前７時半ごろ亡くなった。

府知事を一期で終われば、人気知事として浪速の政界に足跡を残した。
関西空港空路拡大にからむ利権で時の警察官僚出身の大物大臣、亀井静香をバックにしたのが、裏目に出た。

９９年に２期目で当選したものの、当時の女性運動員を選挙カー内でセクハラした。
第２期政権をスタートした時から、すでに裁判の連続。

被害者といわれる女子大生は大学で「セクハラ研究会」のメンバー。
同僚の落語家が知り合いから紹介した人物だった。
一説には、政敵から放たれた「刺客」との噂もあった。
そうだとすれば、まさに「くノ一」に人生を葬られた形になる？

それまでのノックは明るいキャラクターで、人気は、その政策の実力とは反比例したものだった。
閑散としていた府議会を満杯にし活気をもたらした。
今の東国原知事を当選させた宮崎県民の期待感に似ている。

ノック退陣の発端になった女子大生セクハラ事件。

「いやあ、やってしもうた」と　あのツルツル頭をなでて、謝っていれば深傷を負わずにすんだはず。
強力な警察権力をバックにしたがゆえに、逃げ切れると錯覚した。

ところが、当時の関西空港の利権がらみの政策では、もう「ノックは無用」と大物政治家が判断していた。

ノックはマヌケなくらい知らなかった。
あとは、裁判の経過を見るまでもなく惨敗。
タレント生命まで失ってしまった。
青島都知事、ノック府知事とタレントブームを巻き起こした名物男が、人生に淋しく幕を下ろした。　

【NEWS引用】人気漫才師から参院議員に転身した前大阪府知事の横山ノック（本名・山田勇）氏が死去したことが３日、分かった。７５歳。神戸市出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。１９９９年の知事選中の強制わいせつ事件で在宅起訴され、有罪が確定。米軍キャンプの通訳などを経て芸能界入りし、上岡龍太郎氏らと「漫画トリオ」を結成、時事コントで人気を集めた。６８年の参院選で初当選し、通算４期目の途中の９５年４月、大阪府知事に初当選した。９９年４月の知事選でも過去最高得票で再選されたが、選挙期間中に運動員だった女子大生にわいせつ行為をしたとして、同年１２月に在宅起訴され辞職。翌年に有罪が確定した。