ブラックサンダーの売上高は単純計算で30円×1億3000万個=39億円に上る。有楽製菓の2012年度の売上高は90億円で、ブラックサンダーはまさに会社の屋台骨を支える商品だ。同社は今回の出店を機に、バレンタイン商戦でも稼げるより太い収益柱に育てていく方針。 《リンク》
(東洋経済オンライン 「もらう男性は複雑?義理チョコ専門店が登場 『ブラックサンダー』の新たな販売戦略」 2014/02/03)
「ブラックサンダー」とは有楽製菓(東京都小平市)という会社が製造するチョコレート菓子ですが、駄菓子であるため、これまではバレンタイン商戦に加わることはなかったそうです。しかし、駄菓子という位置づけを逆手に取り、一目で義理とわかるチョコとして前面に押し出す戦略を取っているとのことです。
さて、有楽製菓の収益の柱となっている「ブラックサンダー」ですが、上記引用文中では、「会社の屋台骨を支える商品」とされています。
まず、「屋台骨」の意味を確認しましょう。
やたい‐ぼね 【屋台骨】(デジタル大辞泉)
2 一家を支える働き手。また、組織などをささえる中心となるもの。「―がゆらぐ」
「一家を支える働き手」が屋台骨であるのですから、「ブラックサンダー」は「有楽製菓の屋台骨を支えている」のではなく、「有楽製菓の屋台骨である」のです。「屋台骨を支える」はかなり気になる表現です。
次に、日本語コーパス「少納言」で、同様の使用例を探してみました。「屋台骨を支」を検索してみると7例が見つかりました。そのうちの一つを次に引用します。
今回の業績下方修正は、シャープの屋台骨を支えてきた液晶事業の投資・開発と収益の好循環が維持できなくなる可能性を意味するのである。
(週刊ダイヤモンド 2001年9月15日号(第89巻35号、通巻3900号) ダイヤモンド社)
さらに、青空文庫を全文検索したのですが、「屋台骨を支える」というような使用例は見つかりませんでした。比較的新しい言い方なのかもしれません。
「会社の屋台骨を支える商品だ」、「シャープの屋台骨を支えてきた」は、それぞれ「会社の屋台骨(の商品)だ」、「それまでシャープの屋台骨であった」と言い換えればよいでしょう。
「屋台骨」に関して少し書きました。
相当強引ですが、ご参考になれば。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2983.html
アクセス数は、残念ながらまだ低迷しています。超低空飛行です。
さて、「屋台骨を支える」もありうるのでしょうが、そういってしまうと、既に屋台骨自体は既に揺らいでいるように感じられるのですが、いかがでしょうか。
o( ̄ー ̄;)ゞううむ
下記だといかかでしょうか。
創業以来、屋台骨を支える3人の活躍により、同社の経営は盤石だ。揺らいだことなど、ただの一度もない。