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一意専心の資格マニアの記録

いくつか資格を取得するうち、楽しさを覚えるようになりました。主にビジネス系です。

「世論調査」で取り上げられた誤用の一覧(「檄を飛ばす」など)。

2013-08-07 04:30:22 | 日本語・漢字

昨日(2013/8/6)の日経のコラム「春秋」に、次の文がありました。

TPP交渉の作戦を練るため、約100人の官僚たちが研修所で合宿をした。直立不動の交渉チームを前に、担当大臣の甘利明さんが「同じ釜の飯を食って団結しよう」と熱く檄を飛ばした

下線を引いた「檄を飛ばす」という言葉は、「自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求める」という意味であり、「がんばれと励ます」ことではありません。「国語に関する世論調査」(文化庁)でも取り上げられたことのある、有名な誤用です。

ですから、新聞のコラムで、この言葉が、「がんばれと励ます」の意味で誤用されるのは意外でした。

「国語に関する世論調査」で取り上げられた誤用くらいは避けたいと、個人的には思うので、この機会に、それらの正しい言い方や正しい意味をメモしておくことにします(一部、誤用のままのものがありますが、それらには「×」をつけています)。縁あってこのブログをご覧になる皆さんも、参考になるようでしたら、この表をお使いください。

*「国語に関する世論調査」では、「誤用」という言い方はせず、「本来の言い方ではない」というような表現を使っています。


【23年度】
煮え湯を飲まされる
信頼していた者から裏切られる

うがった見方をする
物事の本質を捉えた見方をする

にやける 例文:彼はいつもにやけている。
なよなよとしている

失笑する 例文:彼の行為を見て失笑した。
こらえ切れず吹き出して笑う

割愛する 例文:説明は割愛した。
惜しいと思うものを手放す

「本心でない上辺だけの巧みな言葉」
舌先三寸

「何かを食べたくなる,転じて,あることをしてみようという気になること」
食指が動く

「ひっきりなしに続くさま」
のべつまくなし

「世間の人々の議論を引き起こすこと」
物議を醸す

「快く承諾すること」
二つ返事

【22年度】
情けは人のためならず
人に情けを掛けておくと,巡り巡って結局は自分のためになる

雨模様 例 文:外は雨模様だ。
雨が降りそうな様子

姑息 例文:姑息な手段
「一時しのぎ」という意味 

すべからく 例文:学生はすべからく勉学に励むべきだ。
「当然,是非とも」という意味

号泣する 例文:悲しみの余り,号泣した。
「大声を上げて泣く」という意味

「することや話題がなくなって,時間をもて余すこと」
間が持てない

「古くからのやり方にのっとった様子で」
古式ゆかしく 

「僅かの時間も無駄にしない様子」
寸暇を惜しんで 

「大きな声を出すこと」
声を荒(あら)らげる

「前に負けた相手に勝つこと」
雪辱を果たす

【20年度】
「チームや部署に指示を与え,指揮すること」
采配を振る

「目上の人の気に入られること」
お眼鏡にかなう

「はっきりとしていて疑う余地のない様子」
火を見るより明らかだ

「是が非でも。どんなことがあっても」
石にかじり付いてでも

「よく分かるように丁寧に説明すること」
嚙かんで含めるように

手をこまねく (例文:手をこまねいて待っていた。)
何もせずに傍観している

時を分かたず (例文:事件の後には,時を分かたず,厳重な警備が行われた。)
いつも

破天荒 (例文:彼の人生は破天荒だった。)
だれも成し得なかったことをすること

御の字 (例文:70点取れれば御の字だ。)
大いに有り難い

敷居が高い (例文:あそこは敷居が高い。)
相手に不義理などをしてしまい,行きにくい

【19年度】
「全力で物事に取り組むこと」
心血を注ぐ

「論理を組み立てて議論を展開すること」
論陣を張る

「何かがきっかけになって,急に物事の本質が分かるようになること」
目から鱗(うろこ)が落ちる

「卑劣なやり方で,失敗させられること」
足をすくわれる

「胸のつかえがなくなり,気が晴れること」
溜飲(りゅういん)を下げる

さわり 例文:話のさわりだけ聞かせる。
話などの要点のこと

煮詰まる 例文:七日間に及ぶ議論で,計画が煮詰まった。
(議論や意見が十分に出尽くして)結論の出る状態になること

憮然 例文:憮然として立ち去った。
失望してぼんやりとしている様子

檄を飛ばす
自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求めること

琴線に触れる
感動や共鳴を与えること

【18年度】
「混乱したさま」
上を下への大騒ぎ

「前言に反したことを,すぐに言ったり,行ったりするさま」
舌の根の乾かぬうちに

「そんなに思いどおりになるものではないこと」
そうは問屋が卸さない

「差し出て振る舞うものは他から制裁されること」
出る杭(くい)は打たれる

「夢中になって見境がなくなること」
熱にうかされる

役不足 例文:彼には役不足の仕事だ。
本人の力量に対して役目が軽すぎること

流れに棹さす 例文:その発言は流れに棹さすものだ。
傾向に乗って,勢いを増す行為をすること

気が置けない 例文:その人は気が置けない人ですね。
相手に気配りや遠慮をしなくてよいこと

ぞっとしない 例文:今の映画は,余りぞっとしないものだった。
面白くない

やおら 例文:彼はやおら立ち上がった。
ゆっくりと

【17年度】
周囲のみんなに,明るくにこやかな態度を取ること
あいきょうを振りまく

激しく怒ること
怒り心頭に発する

我慢できない思い
腹に据えかねる

はっきりと言わないあいまいな言い方
言葉を濁す

× うそをついてあとで後悔した
× 早起きして行ったのに,順番を一番最後にされた

× 今年の元旦の夜は,みんなで初もうでに行こうよ
× その方法は,従来から行われていたやり方だ
× 美術館建設の候補地として,この村に白羽の矢が当たった 

【16年度】
○ 会社が学生を青田買いする
○ 前回失敗したので今度は汚名返上しようと誓った
○ 知事は議会解散という伝家の宝刀を抜いた

他山の石
他人の誤った言行も自分の行いの参考となる

枯れ木も山のにぎわい
つまらないものでも無いよりはまし

世間ずれ
世間を渡ってきてずる賢くなっている

【15年度】
檄を飛ばす
自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求めること

姑息  例文:姑息な手段
「一時しのぎ」という意味

憮然  例文:憮然として立ち去った
失望してぼんやりとしている様子

つっけんどんで相手を顧みる態度が見られないこと
取り付く島がない

実力があって堂々としていること
押しも押されもせぬ

物事の肝心な点を確実にとらえること
的を射る

【14年度】
奇特  例文:彼は奇特な人だ。
優れて他と違って感心なこと

役不足  例文:彼には役不足の仕事だ。
本人の力量に対して役目が軽すぎること

確信犯  例文:そんなことをするなんて確信犯だ。
政治的・宗教的等の信念に基づいて正しいと信じてなされる行為・犯罪又はその行為を行う人

流れに棹さす  例文:その発言は流れに棹さすものだ。
傾向に乗って,ある事柄の勢いを増すような行為をすること

気が置けない  例文:その人は気が置けない人ですね。
相手に対して気配りや遠慮をしなくてよいこと

【12年度】
情けは人のためならず
人に情けをかけておくと,巡り巡って結局は自分のためになる

一姫二太郎
一人目の子供は女,二人目の子供は男であるのが理想的だ

かわいい子には旅をさせよ
子供は手元で甘やかさず,世間に出して苦労をさせた方がよい


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