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こだわりの小市民レビュー~映画・小説・ニュースからダイエット・環境問題まで

レコーディングダイエットでフルマラソン完走。その他サブカルチャー、環境問題もあり。役に立つこだわり記事にご期待を!

家族場面

2010年05月12日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
家族場面 (新潮文庫)
筒井 康隆
新潮社

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 平成9年に文庫化された本著、久しぶりに読んでみました。

 筒井作品独自の毒は十分含まれているし、悪夢を楽しめる中編集です。
作者自らが売れる最後の本は「宇宙衛星博覧会」だと20年以上前にいっていたような気がしますが、ところがどっこい、この本も筒井中毒の読者なら若い時の作品に負けず劣らずです

 特に「妻の惑星」

 悪夢にでてきた情景をそのまま私小説風にデフォルメして、一般読者も楽しめるエンターテイメントに仕上げるのはさすがですね。





サイコサスペンスとホラー

2010年05月01日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
スティーヴン・キング 痩せゆく男【廉価版2500円】 [DVD]

アスミック

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 公開中の「シェルター」という映画を観ました。

 多重人格のサイコサスペンスということくらいしか前知識がありませんでした、内容はほぼ完全にホラー映画でした。罰当たりなことをした報いで、ゾンビ?吸血鬼化?する歪んだ魂

 手垢がついたストーリーですが、特別な特殊視覚効果が使われていない分、多少は新鮮でした。

 しかしもう観たくない作品ではないですね。
後味が悪いラストも「もう勘弁して~」という感じでした。

 そう、スティーブン・キングの「痩せゆく男」にも少し似ていました。
呪いをかけられた男の恐ろしい運命を描くホラー。昔からB級ホラーによく取り上げられていた題材ですが、後々まで恐怖が残ったりします…

 この作品もそれなりには面白いのですが、一昔前ならTVドラマのクオリティです。
アメリカ映画のネタ切れしている実情もうかがえました。





ノウイング

2010年04月29日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
ノウイング プレミアム・エディション [DVD]

ポニーキャニオン

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 ニコラス・ケイジ主演の「ノウイング」、ようやくDVDで観ました。

 この手のデザスタームービーは少々荒唐無稽な話でも、知的恐怖心を煽られて「これは映画でよかった」とか「こんなひどいことが起こるなら現実の方がマシだ」などとエンターテイメント的としてだけではなく、バーチャルに身をゆだねる複合的な楽しみを得られるので好んで観ています。

 しかし、この作品はイマイチでしたね…

 冒頭の導入部は良いのですが、半ば以降はどうなっているのかが分かりにくく、ちょっと寝てしまいました。極めて独善的なストーリーだった「2012」よりはマシなような気がしますが、せっかくの大作なのだからもっとひねっって観客を引き込むレベルに仕上げて欲しかったですね。

 ラストのくだりはかなり唐突感があります。

 もっとも劇場で見ればもっと違う感想だったかもしれません。
我が家はいまだにアナログ受信の1995年製造の25型ブラウン管式テレビですから、色やディテールなどほとんどわかりません。そんなところで重要な情報を逃したかもしれません。

 自宅鑑賞なら大型液晶テレビでこんなSF大作を観たいものです・・・





DUST

2010年04月28日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
特別法第001条DUST(ダスト) (幻冬舎文庫)
山田 悠介
幻冬舎

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 「リアル鬼ごっこ」の著者の近未来小説です。

 納税あるいは勤労しない人間(いわゆるニート)を隔離する「棄民法」が成立した日本を捨てられた人間の目線から描きます。

 棄民の犯罪は軽微なのに、実質的に死刑である島流しという法律が成立するなどあり得ない事ですが、窮余の策としてやられかねない可能性を感じます。
 小説としては意外と設定が甘くて、絶望的ながんじがらめ的国家の重圧まで実感させるできまで高まってきていませんね。

 モラルも経済もボロボロのニッポン、このくらいの荒療治はむしろやったほうが良いのでは…とさえ考えてしまいます。





サマーウォーズ

2010年04月23日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
サマーウォーズ [DVD]

バップ

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 評判が高かった本作、昨夜DVD鑑賞しました。

 感想は…

 良く分かりませんでした。
ジャンルを問わず、特にSF作品は理解できると自負する私ですが、この作品はストーリーが理解できませんでした。劇場で見ていればもう少し違った感想だったかもしれませんが、ダメですね。

 ついていけないし、この映画が面白かったと言うのが正直理解できません。

 主人公その他のキャラは良いのですが、バーチャルな世界と隔離されたコミュニティの関係と危機感が全然共感できませんでした…
 途中で寝てしまったからなのかもしれませんが、面白いポイントを教えてくださる方がおられれば幸いです






 

時をかける少女

2010年03月21日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)
筒井 康隆
角川書店

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 公開中の「時をかける少女」、観てきました。

 前評判通りの出来だと思います。
人の心を動かせる作品に仕上がっていると思います。元気100%の主演女優にも好感を持ちました。私は1983年大林監督版の続編というよりも原作の続編であるように思いました。理由は下記2点です。

1.時代設定
 時代は原作の1972年~74年がメインです。
大林監督版よりも10年以上前であり、明らかに原作での時代設定を意識していると思います。時代風俗その他、この10年の差はきわめて大きく、例えば2000年と2010年よりも違いは大きいと思います。大林版の1983年は中途半端な過去なので映像化しても面白くないからかもしれません。
2.SF的設定
 大林版では彼は自分の記憶も消さねばいけない・・・といっていました。
本作ではそんな設定ではありません。未来人は超越者であり、絶対者です。しかし、「情」はあります。
 そんな設定はむしろ、やっつけ仕事で書いたという原作に忠実です。

 私のようなオタク系おじさん、2006年アニメ版のファンと思しき若年層(女の子が多し)、色々な観客層がいましたが、若い人のほうがたくさん泣いていました。この作品で泣ける人は優しい人だと思います。

 タイトルは同じでもリメイクとは言えない作品ですが、製作して良かった映画です。
感情移入しにくい部分(20歳でこんな清い男はおらんでしょう)もありましたが、なぜか心に残ります。愛にあふれた作品だと思います。





2012

2010年03月19日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
2012 スタンダード版 [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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 小学生の時に「日本沈没」を観て衝撃を受けて以来、この種の終末デザスターモノ?は結構良く観ています。
 
 邦画では、現在いまだにソフト化されていない「ノストラダムスの大予言」や自然災害ではなく核戦争の恐怖を描く「世界大戦争」、SF作品「妖星ゴラス」など。
 今やカルト作品ですが、「吸血鬼ゴケミドロ」も終末物のカテゴリーに入れてよいと思います。

 洋画はほとんどハリウッド映画ですが、「地球が静止する日」「大地震」「アルマゲドン」「デープインパクト」などでしょうか・・・ 

 「いかに映像のテクニックを駆使して臨場感を与えられるか」

 がこの種の映画、成否を決定します。
 
 そういう点からはこの「2012」、イマイチです。全く及第点は挙げられませんね。
ノアの箱舟伝説をそのまま映画化したような作品です。
 CG技術がいかに進歩して膨大なお金をかけても「魂がこもった脚本」を書き上げていかなければ観た人に感動を与えられない事を実証したような感じです。

 自分が災害に巻き込まれたような臨場感はそこそこ味わえますが、主人公にも感情移入できず最後は自分だけ取り残されたような気がしました。もっとストーリを詰めれば違った印象を与えていたような気がします。相変わらずアメリカ万歳的な内容にも違和感がありました。

 この監督の映画でもう監督作品から外された?ようなあの失敗作「Godzilla」ほどではないにせよ、残念な映画です。とはいえDVDでディテールを楽しむには良いかもしれません。





アホの壁

2010年03月18日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
アホの壁 (新潮新書)
筒井 康隆
新潮社

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 久しぶりに読んだ筒井康隆の著作。

 「バカの壁」のパロディという点は著者の真骨頂ですが、昔の「欠陥大百科」のような毒もなく、「私設博物誌」のような一般人が読んで面白いような博識も感じられませんでした。

 ベストセラーといえるかどうかはわかりませんが、かなり売れているのは知名度とタイトルのインパクトが効いているのではないかと思います。

 とはいえ私のようなオールドファンには十分楽しめる本でした。
もちろん特に精神分析の教養は得られる本ですが、「筒井さんの本」としてフィルターをかけずには読めません。
 まあそれでも良いのではないかと思いますが・・・

 さて今週末は、公開中の「金を稼ぐ少女」でも観にいきますか





金を稼ぐ少女

2010年03月02日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
時をかける少女 [DVD]

PI,ASM/角川書店

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 3年前のアニメ版に続いてまた「時をかける少女」が映画化されたそうです。

 原作者の筒井康隆曰く、

 「私にとっては「金を稼ぐ少女」です。」との事。

 筒井康隆らしい正直な言い回しで久しぶりに笑いました。
たとえは悪いですが、少年雑誌に間に合せ的に書いた小説だと以前コメントしていました。確かにこの原作は数少ないジョブナイル作品の中でもそんなに優れているとは思えないですね。

 「ミラーマンの時間」
 「超能力アゴーゴー」
 「白いペン赤いボタン」

 などの方がはるかに筒井らしい毒がありつつも夢がある優れたジョブナイルSFだと思います。

 「時をかける少女」、最初のドラマ化であるNHKの「タイムトラベラー」から見ていますが、やはり映画として出来が良いのはこの大林監督・原田知世版です。

 今でも映画化されたりして人気があるのはひとえにこの作品のおかげでしょう。
いかに演技が稚拙でも、映画は人を感動させえることを証明した稀有な作品です。今月半ばに公開の作品は続編のような形をとっているらしいので楽しみです。

 筒井康隆も演技者としてそのあたりの事を理解しているがゆえにこんなコメントをするのだと思います。





リービング

2010年02月27日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
リーピング 特別版 [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ

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 「リービング」をDVDで観ました。

 しかし、「観た」といって良いのかどうか…
DVDプレイヤーの不調で、なぜか白黒でしか映らなくなったのです
 確かに3,980円の激安プレーヤーですが、こんな事ってあるのでしょうか

 +深夜眠くてうつらうつらとなり、時々記憶が飛んでいます。

 という事でちゃんと観たとはいえませんが、オカルト生態スペクタクルだと思ってみた映画、ちょっと印象は違いましたね。宗教色が強くてあまりストーリーに入り込めず、消化不良の感想です。まあ、ストーリーに入り込めたら眠くはならなかったでしょうが。




 今度機会があったら、ぜひともカラー映像で観てみたいものです。