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こだわりの小市民レビュー~映画・小説・ニュースからダイエット・環境問題まで

レコーディングダイエットでフルマラソン完走。その他サブカルチャー、環境問題もあり。役に立つこだわり記事にご期待を!

ダンシング・ヴァニティ

2011年02月09日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
ダンシング・ヴァニティ (新潮文庫)
筒井 康隆
新潮社


 活字数でいうと300字くらいの段落が繰り返し、繰り返し出てくる実験的な小説です。
以前(1月20日)紹介の「巨船ベラス・レトラス」よりもはるかに往年の筒井らしい小説で、繰り返しが倒錯した効果を生み出しています。

 しかし

 どんな人でも思うことでしょうが、この「繰り返し」は枚数稼ぎとしか受け取れないのです。
特に今はワープロソフトで執筆するので、コピーなど極めて簡単です。

 巨匠筒井先生はよもやそんな姑息な事はしないでしょう

 純粋な文学的実験です。







奥様は魔女

2011年01月30日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
奥さまは魔女公式DVDコレクション 2011年 1/26号 [雑誌]
クリエーター情報なし
アシェット・コレクション・ジャパン


 創刊号790円購入しました

 子どもの頃、毎日再放送されていて生活の1部分のようになじんだ作品です。
若夫婦が一戸建ての邸宅(日本人から見れば)に住むというアメリカのライフスタイルに子ども心にあこがれました。

 英語の勉強にも使えそうです

 キャラクターとしては、「どんな顧客の要望にも瞬時に合わせる」ダーリンの上司ラリーが大好きでした。

 ちょっと植木等の無責任男にも通じるものがあります。







レイ ハリーハウゼン大全

2011年01月26日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
レイ・ハリーハウゼン大全
レイ・ハリーハウゼン,トニー・ダルトン
河出書房新社


 ハリーハウゼンの特撮作品といえば精密な人形アニメです。

 着ぐるみ怪獣と明らかに合成とわかる画面を見慣れた日本の特撮ファンの多くが、全く異なる臨場感と非現実感を味わせてくれる作品群はTV放送の度に楽しみでした。

 東宝特撮には手作りの良さがあり、「馴染みの居酒屋」的な鑑賞方法ですが、ハリーハウゼンの作品群は未だにイタリアレストランという感じです。

 しかし、非現実の世界に導いてくれるのはCGアニメではなく、この様な人形アニメの方ですね。それは若年のファンでも同じではないでしょうか








巨船ベラス・レトラス

2011年01月20日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
巨船ベラス・レトラス
筒井 康隆
文藝春秋


 一体こういう作品をどういうつもりで書いているのかと思います。

 「大いなる助走」を純文学的実験作としてアプローチしたのかなと思いましたが、作中の作家が創作した人物に会うなど何を意図しようとしたのか全く分からない小説でした

 普通の人よりはるかに筒井康隆を理解している自身がある私にとっても一番意味が分からない小説でした。
そのような意味では一番面白かった小説なのかもしれません。

 最後の無断収録された「満腹亭へようこそ」の顛末は爆笑してしまいました。
小説をぶち壊した小説ですが、この部分のみでも筒井ファンにとって読む価値はあります。






ヤマトと海底軍艦

2011年01月17日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
SPACE BATTLESHIP ヤマト 映画 - goo 映画

 「ヤマト」、年末に見てきたので少々前の感想になりますが、SF映画として評価すると…

 △ですね…

 ダメな点は、
1.ラストシーン
 地球を救う最後の希望なのにメンバーがすべて日本人なのは日本人以外すべて滅びたという事でしょう。
光速を超えるワープを繰り返し船内時間1年でも、地球では何万年も過ぎているはずという「相対性理論」無視はまあ理論自体が間違えていたという事にしましょう。
 しかしラストシーン、映画の終わらせ方があまりにも安易です。もっとひねらないと映画としての価値がありません。
2.唐突な展開
 あのキスシーンは一体何なのか
恋愛関係となる象徴的な出来事ショートカットして表現しようとしたのでしょうが、唐突&安易な表現過ぎます。
SFではなく、キムタクラブロマンスを観に来た女性客向けサービスであってもこんなシーンで喜ぶ客は少なくとも映画好きとは思えません。
3.説得不足
 地球人類を救おうという切迫感が不足していました。
同じジャンルの「インディペンデンスデイ」とは雲泥のできです。
コックピットのセットもかなりチープで予算が足りない裏事情を見せ付けられているようでした。こんな程度の画面つくりでは臨場感がありません。

 良い点は、
1.ガミラスの設定
 意識態生物という設定やイスカンダルとの関係設定はなかなか面白かったです。
てっきり顔を青く塗った伊武雅刀がデスラーを演ずるのかと思っていましたが、意表をつかれました。
SF映画好きとすればこれはかなりポイントを上げても良いと思います。

 合計良い点1点、悪い点-1点×3、×に近い△という評価です。
ボロクソ言われるほど酷いできでもなく、1,000円以上かけて見る値打ちはあると思いますが、決して期待してはいけません。

 東宝特撮映画(この作品も東宝マークがでるので入れてもいい)として認めても良いですが、宝石箱のような「海底軍艦」との違いに時代を感じさせられました。






ヤマトの感想

2010年12月29日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
「ヤマト」ブーム再発進 実写映画に30~40代夢中(共同通信) - goo ニュース

「SpaceBattleShipヤマト」、先日観てきました。
ちょっとだけネタバレしているのでこれから観る人は読まない方が良いでしょう。

 SF映画として評価すると…

 △ですね…

 ダメな点は、
1.ラストシーン
 地球を救う最後の希望なのにメンバーがすべて日本人なのは日本人以外すべて滅びたという事でしょう。
光速を超えるワープを繰り返し船内時間1年でも、地球では何万年も過ぎているはずという「相対性理論」無視はまあ理論自体が間違えていたという事にしましょう。
 しかしラストシーン、映画の終わらせ方があまりにも安易です。もっとひねらないと映画としての価値がありません。
2.唐突な展開
 あのキスシーンは一体何なのか…
恋愛関係となる象徴的な出来事ショートカットして表現しようとしたのでしょうが、唐突&安易な表現過ぎます。
SFではなく、キムタクラブロマンスを観に来た女性客向けサービスであってもこんなシーンで喜ぶ客がいるとは思えません。
3.説得不足
 地球人類を救おうという切迫感が不足していました。
同じジャンルの「インディペンデンスデイ」とは雲泥のできです。
 古代が艦長の命令を無視した行動をとりますが、軍隊ではありえない行動です。独房送りくらいで済まされるはずはありません。
コックピットのセットもかなりチープだったので予算が足りない事情は理解できますが、それにしてもこんな程度の画面つくりでは臨場感がありません。

 良い点は、
1.ガミラスの設定
 意識態生物という設定やイスカンダルとの関係設定はなかなか面白かったです。
てっきり顔を青く塗った伊武雅刀がデスラーを演ずるのかと思っていましたが、意表をつかれました。
SF映画好きとすればこれはかなりポイントを上げても良いと思います。

 合計良い点3点、悪い点-1点×3、総評△という評価です。
ボロクソ言われるほど酷い出来でもありませんが、決して期待してはいけません。





カールじいさんの空飛ぶ家

2010年12月15日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
カールじいさんの空飛ぶ家 [DVD]
クリエーター情報なし
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント


 あたりハズレがないディズニー作品ですが、これも思わず引き込まれたエンターテイメント作品でした。

 元ネタは過去にもあったのかもしれませんが、仕立て直して万人が楽しめる出来にまとめるのは良質な職人の仕事だと思います。

 じいさんが「思い出の家ごと風船で飛んで冒険の旅に出る」という設定はあまり興味を引くものではありませんが、話が進むにつれあれよあれよと意外な方向に引きずられ、予定調和的ハッピーーエンド。

 画にセンスオブワンダーを求める私ですが、良質なプログラムピクチャーが少ない今、家族で安心して鑑賞できるこのジャンルの作品は貴重だと思います。






金星調査

2010年12月06日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
探査機「あかつき」金星の周回軌道投入へ(読売新聞) - goo ニュース

 金星探査を行おうとする日本の宇宙事業があるとは知りませんでした。

 全くばかばかしい芸能ニュースなど止めて、こんなニュースをもっと報道すべきだと思います。

 金星は灼熱の惑星で濃硫酸の雨が降り、着陸しても数時間しか持たない

 という話を聞いたことがあります。
人類型の高等生物が生存できる環境ではありませんが、微生物くらいならいるのではないでしょうか

 学術的意義もそうですが、地球外の事を考えさせてくれるきっかけになります。
何事も閉塞モードに入ってしまっている日本ですが、外向けの明るい話題をもっと報道して欲しいですね。

 今回の金星探査など本来、ゴールデンタイムの科学特集で1時間以上放送する価値はあると思うのですが




エディプスの恋人

2010年11月25日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
エディプスの恋人 (新潮文庫)
筒井 康隆
新潮社


 久しぶりに「エディプスの恋人」を読み返しました。

 前読んだ時よりも深かったです。
テレパス七瀬三部作の完結編ですが、切れ味の鋭さは他の作家には絶対にないものがあります。

 ラストは圧巻です

 何度も読んで結末は知っているのに息をのみました…
全く古さを感じません。

 若いSFファンにも是非読んでほしいと思います。





モダンタイムス

2010年11月12日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)
伊坂 幸太郎
講談社


 辞書並みに分厚い本書ですが、実質5日間で読みきりました

 この著者らしい小説でライトで一風変ったキャラクターたちが面白かったですね。
最後まで全く予想できないストーリー展開はさすがです。

 特に気に入ったのは、
「恐怖の妻」佳代子さんです。

 ホントに恐ろしい女ですが、ちょっとあってみたい気がします。
実写化するなら綾瀬はるかか戸田恵理香(ちょっと若すぎ)くらいが適役でしょうか

 すべてが監視されているのではないかと言う視点は誰しもが感じたことがあるはずです。本作はそれをエンターテイメント的に小説化しており、入り込みやすい世界でした。

 しかし、これらのキーワードで検索した人はどのくらいいるでしょうか
本当に何事か起こりそうな予感を持たせるくらいに好奇心を喚起する小説でした。