北の国から
最近、全話通して見ました。
昭和から平成までの大作ドラマ
DVD 24枚…
なが~い。
はじめは1980年代、連続ドラマでスタートして、後半は数年毎に3時間とかスペシャルでやっていました。
中学生くらいの時に親がTVでシリーズ後半の「秘密」とかを見てた記憶があります。
リアタイでは見たことなかったんですが(連続ドラマがやってた頃は自分、赤ちゃんやってましたんで…)、ふと思い立ち数ヵ月前辺りから見始めて最近ようやく何とか終わりました。
長かった
後半特に長いし正直時間稼ぎというか冗長に感じる所もありましたが、しかし、
まぁ見て良かった。
昭和・平成の代表ドラマですからね。
ということで以下、登場人物とかについて色々思ったことを書いていこうと思います。
まず主人公、五郎さん
田中邦衛は見た目がいい笑
吉岡秀隆演じる息子の純が主人公だと思っていたが、一応これって五郎の物語らしい。
見た目から入ると田舎の優しく陽気なおじさんという感じの五郎さんだが、
ドラマを見た人ならわかるだろう。
実は、とにかくよく不機嫌になる人で、ちょっとしたことですぐヘソを曲げる。父さんの機嫌を損ねないように子ども達が気を遣うというシーンが多く、それでいてお調子者であり頑固者であり周囲としては扱いが大変なのである。しかしこれが物語としてはいい味を出している。昭和の親父はこうなんだよな、と自分の親父を重ねたりして見ていた。
息子の純はお母さん子で甘えん坊なこともあり、父の五郎と最初は気持ちのすれ違いが多い。「父さん、僕のこと嫌いなのかな」と漏らすシーンが何度かあり、視聴者は純を可哀想と思う半分、五郎の気持ちもわかるという構造である。
ちなみに五郎さん、後半は全然怒らない。息子と娘、後半けっこう色々ひどいのだが、とにかく全然怒らない。年取って丸くなったんだなと考えれば、まぁリアルな人間ドラマではある。
次に、その息子である純。
残念ながらシリーズ最後の方(30代になる)まで、幼いのか根が腐ってるのかとにかくクズっぷりがすごい。何事か起きる度に純が全て悪いというわけではないのだが、そうでないとしても尊敬できる部分がほとんどない。
物語の設定上仕方ないのだが、女にモテるのも相まって腹が立つ。作品中の立ち位置として、人間の芯の弱さを表すキャラクターなのかもしれないが、とにかく終盤近くまで駄目人間だった。吉岡秀隆は好きだが。。。
そして、蛍。
成人してからも美人ではあったが、幼い頃が特別可愛すぎた。
そのために、大人になってからの不倫だとか金貸してだとか正吉と離散だとかのゴタゴタが一層悲しかった。人生何があるか…的な観点で考えればこれもまたリアルな話と言えるのかもしれない。
子どもたち、どうしてこうなった…。
それ故後半の五郎さんの純真無垢さがより悲しく映るのである。
そして何より、
草太、つらら、雪子おばさんの三角関係である。
つららを捨てて、その上で雪子おばさんにもフラレる草太。倉本聰(脚本)エグい笑
三角関係というか、草太が基本一人で暴走しているという印象なのだが、、、
しかしそれより何より雪子おばさんが実は一番残念な人だったという衝撃の結末。
雪子おばさんの人生をおさらいすると↓
不倫相手との関係が終わり、東京から逃げたいがため義兄の五郎のもと北海道へ→
草太の好意に満更でもなく甘えてつららを闇に落とし、そのまま草太とゴールイン!と見せかけるも土壇場で離婚した元恋人のもとへ→
姉(五郎の元妻)が死去→
数年後結局その恋人と離婚、またも現実から逃れるために北海道へ→
息子が出会い系サイトにハマり超絶残念な引きこもり野郎と化す→
ちなみにその息子、命の次に大事なケータイを五郎の友人の中ちゃんに川に投げ捨てられて精神崩壊、しかも本編とはあまり関係ないサブのサブの出来事みたいな雰囲気で扱われる→……
雪子おばさんの描かれ方救い無さすぎる。
しかしこれは、若い頃欲望のままに生きてきた人への報いを表しているのでは、とも思えた。あるいは、意外にも雪子おばさんの生き方が登場人物の誰よりも不器用であったということだったのかもしれない。
何だかんだ個人的に一番印象的な人物だった。
最後に、正吉。
草太兄ちゃんの計画に合わせたとはいえ、蛍が好きで結婚したんなら、たとえ牧場の借金背負ってでも北海道から去ってでもとりあえず家族と生きろや。
結果的に蛍とその子ども捨てとるやんけ。
(最後蛍と再開を匂わす終わり方だけど)
とりあえず、ここまでにしておきます。
フィクションではあるけれど、我が事のように考えさせられるシーンがたくさんある魅力的なドラマでした。