飲み会が終わって、同じ駅で降りた1人とは、一人暮らしの家まで一緒に歩きながら、自然と、その話になってしまいました。
うちの母は、去年の今ぐらいから入退院が頻繁になり、二度の一時帰宅もあったけど、結局、11月3日にあの世に旅立ちました。だから、病気との闘いに勝てなかったマサキの言うことが彼女の手助けにはならないかもしれないけど、話を聞くことぐらいは…と思って、話をしました。
家族間の葛藤に大きく気を揉んでいました。これから手術みたいだけど、どうしても家族間で些細なことでも、ぶつかってしまうことが少なくないようです。共感はできても、うまい対処法が思い浮かばなくて歯がゆかったのですが、静かに彼女の話を聞いていました。
一緒に歩いてた彼女も、もうひとりも、普段は思い悩む素振りなんて、少しも感じさせません。キビキビと仕事をしているし、時にはバカなこともしているし。自分の時も、あえて、仕事に打ち込んでいたっけな…なんて振り返りました。
彼女の家に着く別れ際のこと。
今年の初めに、何人かで、彼女の部屋で鍋をやりました。また、やろうね、って話を前からしていました。しかし、彼女は今回のことをきっかけに実家(同じ市内)に戻るそうです。
なのに、彼女は、実家に戻る前に、みんなでやろうね、って言ってくれました。そんな気丈な彼女の役に立てるようなことがあったらいいのにな…と思いました。