夏休みをとりました。
もっとも、もう「夏休み」なんて陽気じゃないですがね。しかし、今月、あと3日も休まなきゃいけない…。
千葉市美術館に行ってきました。NHKの地域のニュースで、歌川広重の浮世絵展をやっている、というのを見聞きしていて、機会があったら観てみたいな、と思っていたところでした。車で一路、千葉市へ…。
東海道五拾三次と木曾街道六拾九次などの浮世絵の展示です。歴史の教科書や資料では、「日本橋」や「箱根」のが載っていて観たことがありました。まとまったものを観るのは、もちろん初めて。これだけ、まとまっているのは、すごく貴重な機会のようです。
無学なので、ただ珍しがって観ていただけでしたが、気づいたこと。
描かれている様々なモノが本当にイキイキとしていました。
まず、人物。
筆でちょん、と点を打っただけのような感じの目鼻口でも笑い声や話し声が聞こえてきそうな感じ。歩いてるところ、雨に降られてるところ、強風に吹かれてるところ、食事しているところ、訴えかけてくるモノがありました。
次に、風景。チケットの半券は雪景色ですが、晴れ、雨、日の出、夕焼け、夜など、すごく自然な感じ。雪景色なら、しんしんと降る雪の音が聞こえてきそうだし、雨や風の音、濡れてる感じ、みんな見えてくるようでした。現在は、大きく様変わりしてしまった風景だけど、当時のありのままを感じられます。
最後に構成。
普通の旅人、大名行列、芸者、飯屋のおかみさん、お百姓さん、赤ちゃん…いろんな登場人物が現われ、いろんな生活の一コマが描かれていました。勉強にもなるし、見ていてクスッとなる場面も。宿場町で客引きのオバチャンが強引に引っぱりこもうとしてたり、強風で雨笠が飛ばされて、慌てて引き返してる旅人とか、みんなでご飯を食べてるところとか。温かみを感じます。
今日のように、まじまじと鑑賞したのは初めてです。そして、最後になってしまうかもしれませんが、いつもと違った休日を過ごせました。ちょっと知的な、教養を深められた休日でした。