今回は誰もがご存知の「愛のロマンス」です。
この変な題名とか、曲の由来、作曲者は誰かと言ったことは抜きにしても、この曲は美しいし純真で素敵です。
この純真で美しいのには理由があります。
1美しい曲、名曲は短調音階の5番目から始まる。
2旋律が基本リズムで出来ている。(すべて四分音符で構成)
この曲はホ短調です。ホ短調音階の5番目シから旋律が始まっています。長調の曲では3番目、ハ長調だったらミ、ホ長調ならソ#です。短調音階の5番目、長調の曲では3番目から始まる曲には美しい曲が一杯あります。(例;アルハンブラの思い出、オリエンタル、メンデルスゾーンのVn協奏曲、人しれぬ涙)
ただし長調の場合はアフタクトで6度跳躍して一拍目に音階の3番目の音が来る場合が多いです。(ハ長調ならソ~ミ)
基本リズムだけの曲は子供の歌にはいっぱいあります。単純なだけにとっても歌いやすいし、一度覚えると記憶から薄れにくいのも特徴です。そして作為が無い分とても純粋です。
(例;きらきら星、平城山、ペチカ、喜びの歌、荒城の月)
では細かく見て行きます。先ず形式です。
大きく見ると、ホ短調の部分(A)が16小節、次に同主調のホ長調が(B)16小節、もう一度初めのA部分に戻って終わります。
つまり3部形式(ABA)ですが、A部分は4+4+4+4(a,a’,b,b')の2部形式。次のBも同じ2部形式です。と言う事で正しくは複合3部形式となります。
ここまではごく当たり前の事ですのですが、同主調転調の事は大切です。ラグリマでも触れましたが短調から長調に移行する場合で、同主調の場合は、弾んだり明るく移ったりしないこと。ソフトに、ホッとするように移って下さい。救われた感じがいいと思います。
(探し物が見つかった様な感じ、懸案事項が解決したような感じ、燭光を見い出した感じです。)
アルハンブラの思い出のイ長調に移る時も同じです。
Aについて
4小節のフレーズが4つで出来ています。
1-4(1小節から4小節)と5-8は同型反復進行です。(a,a')
それぞれ頂点は1の1(1小節目の1拍目)と4の1です。旋律線は、下がって上がる、いわゆる谷型。
9-12、と13-16は同型反復とまではいきませんが旋律線は反対で山型です。同じ山型なのでb,b’と考えます。
bの頂点は10の1、b'の頂点は14の1です。
A全体の頂点は10の1です。
テンポは速く演奏する人も多いですが私は遅い方が好きです。
注意するのは遅いと2小節を一つのフレーズと取ってしまう事です。
6の3の和音(伴奏音)がドラ(下属和音)となっている楽譜がありますが、ここは非和声音シソ(先取和音)の方が7の1が美しくなります。
1,5,13、15の各小節はすべて同音連続です。
同音連続は同じ気持ちで音を出さないこと。
この曲では15小節以外は皆、緊張感が高まる様に音を出すといいでしょう。
ギターの曲はいい曲ほどテクニックが大変ですが、この曲は例外です。易しいけど本当に魅力のある曲です。さらっと弾き流す様なことは避けて、愛情をこめて一音、一音大切に弾いてみて下さい。
Bは次回書きます。
この変な題名とか、曲の由来、作曲者は誰かと言ったことは抜きにしても、この曲は美しいし純真で素敵です。
この純真で美しいのには理由があります。
1美しい曲、名曲は短調音階の5番目から始まる。
2旋律が基本リズムで出来ている。(すべて四分音符で構成)
この曲はホ短調です。ホ短調音階の5番目シから旋律が始まっています。長調の曲では3番目、ハ長調だったらミ、ホ長調ならソ#です。短調音階の5番目、長調の曲では3番目から始まる曲には美しい曲が一杯あります。(例;アルハンブラの思い出、オリエンタル、メンデルスゾーンのVn協奏曲、人しれぬ涙)
ただし長調の場合はアフタクトで6度跳躍して一拍目に音階の3番目の音が来る場合が多いです。(ハ長調ならソ~ミ)
基本リズムだけの曲は子供の歌にはいっぱいあります。単純なだけにとっても歌いやすいし、一度覚えると記憶から薄れにくいのも特徴です。そして作為が無い分とても純粋です。
(例;きらきら星、平城山、ペチカ、喜びの歌、荒城の月)
では細かく見て行きます。先ず形式です。
大きく見ると、ホ短調の部分(A)が16小節、次に同主調のホ長調が(B)16小節、もう一度初めのA部分に戻って終わります。
つまり3部形式(ABA)ですが、A部分は4+4+4+4(a,a’,b,b')の2部形式。次のBも同じ2部形式です。と言う事で正しくは複合3部形式となります。
ここまではごく当たり前の事ですのですが、同主調転調の事は大切です。ラグリマでも触れましたが短調から長調に移行する場合で、同主調の場合は、弾んだり明るく移ったりしないこと。ソフトに、ホッとするように移って下さい。救われた感じがいいと思います。
(探し物が見つかった様な感じ、懸案事項が解決したような感じ、燭光を見い出した感じです。)
アルハンブラの思い出のイ長調に移る時も同じです。
Aについて
4小節のフレーズが4つで出来ています。
1-4(1小節から4小節)と5-8は同型反復進行です。(a,a')
それぞれ頂点は1の1(1小節目の1拍目)と4の1です。旋律線は、下がって上がる、いわゆる谷型。
9-12、と13-16は同型反復とまではいきませんが旋律線は反対で山型です。同じ山型なのでb,b’と考えます。
bの頂点は10の1、b'の頂点は14の1です。
A全体の頂点は10の1です。
テンポは速く演奏する人も多いですが私は遅い方が好きです。
注意するのは遅いと2小節を一つのフレーズと取ってしまう事です。
6の3の和音(伴奏音)がドラ(下属和音)となっている楽譜がありますが、ここは非和声音シソ(先取和音)の方が7の1が美しくなります。
1,5,13、15の各小節はすべて同音連続です。
同音連続は同じ気持ちで音を出さないこと。
この曲では15小節以外は皆、緊張感が高まる様に音を出すといいでしょう。
ギターの曲はいい曲ほどテクニックが大変ですが、この曲は例外です。易しいけど本当に魅力のある曲です。さらっと弾き流す様なことは避けて、愛情をこめて一音、一音大切に弾いてみて下さい。
Bは次回書きます。