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最適生産量決定モデルを考える

2008-05-13 | クロス分析チャート

        『最適生産量決定モデルを考える 』
 


経済生産ロット分析

経済学で議論されている最適生産量の考え方があるが、経済発注量の考え方を
生産量の検討に活用することも実務的である。
今回は経済発注量の考え方を生産量決定の考え方にトレースする。
最適生産量は生産コストと在庫コストの合計が最小になる量で決まる。1回
当たり生産量が増大すれば単位当たり生産コストは減少し、単位当たり在庫
コストは在庫期間が長くなって上昇する関係にある。
そこで、できるだけ多くまとめて生産すれば製造原価は安くなる。
しかも、多量にまとめて作った生産品が在庫にならないことが理想である。
「クロス分析チャート」を活用することによって、経済生産量の計算式が戦略
として簡単に活用することができる。

分析指標は以下の通り設定する。
 
X軸:月間生産回数
 Y軸:在庫高
 円の面積:1回当り生産高
 分析単位:製品
 ベストポジション:第4象限

<第1象限>
生産回数が少ないにもかかわらず、在庫高が多いポジションである。
1回当りの生産量を減らすと共に、ある期間内の生産回数を少なくして生産期間
を延長する事を検討する。つまり第4象限への移動を目標とする。1回当りの
生産量を減らすことがこの象限の基本戦略である。

<第2象限>
生産回数が多く、在庫高が多いポジションである。
管理レベルが低く、目が届いていない生産品と想定される。
生産期間の延長(週から旬へ)により生産回数を減らす。延長された生産期間
においての在庫(在庫消費)量を把握しながら、1回当りの生産量を減らす事
も検討する。

<第3象限>
生産回数が多いにもかかわらず在庫量が少なく抑えられている。1回当りの
生産量を少しずつ増やしながら生産期間を延長して生産回数を減らす。
当然、生産コストの点では生産回数が少なく生産ロットサイズが大きいほど
生産性が高まる訳である。在庫量を増やさない範囲で、生産サイクルを以前より
長く設定して1回当たり生産量を少し増やす微妙な調整が必要である。

また、生産計画コストを生産回数に連動させないという仕組みを作ることが
必要である。この場合は情報システムによる生産計画作成を考慮することが必要
である。

<第4象限>
最適生産量状態であるが、欠品防止策として予備在庫の設定も必要である。
また事故やトラブル発生等の緊急時対応措置を考慮することが大切である。
                             
以上

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