goo blog サービス終了のお知らせ 

地方の商工会議所 経営指導員(中小企業診断士)のブログ

田舎の商工会議所が行う中小企業への支援。そのリアル。

相談の途中で、こちらが勝手に諦めるな

2025-04-14 08:14:00 | 中小企業診断士・伴走支援
昨日は日曜日でしたが、会員事業者さんからどうしてもと言われ借入の相談を受けました。

フォトグラファーがデザインの仕事も始めたところ軌道に乗って、中小企業相手にビジネス広報関係の仕事をしてきた。でも、最近のCanvaなどの安価なデザインアプリの隆盛で仕事は減少。簡単なスタジオを設けてフォトグラファーに原点回帰したいとのこと。その新規資金が欲しいと。

市場動向、競合、自社の強み、そして自分がこのビジネスを始めた根源等、あらゆる要素が検討された事業計画書をお持ちになりました。
資金繰りは厳しい。
そこに新規借入。
その意味するところは本人も重々承知されていました。
それでも!新事業をする必要がある!
まさに起死回生というような…
今始めないといけない理由も理解できるものでした

でも、返済遅延やリスケ経緯あり…
最初リスケの話を聞いた時は、この相談の結末が落ちていく場所が見えた気がしました。
あとは、思いや言い分を目いっぱい話してもらおう。それに対して出来うる限りの共感と助言を精一杯試みようと思いました。

子供の塗り絵を大人がするように、1マス1マス着実に仕上げていきました。
すると、思わぬところで様々なプラス材料が出てきました。
やっぱり、一生懸命考えて毎日頑張ってる経営者の頭と体には、自然と筋肉が付いているんだなと思いました。
あとは、それを見える化して、必要なら支援者が翻訳すればいい

結果はどうなるか分かりません。
借りた後もどうなるか予断は許しません。
でも、彼の思いを実現するためにもう少し骨を折りたいと思っています。

とりあえず、
相談の途中で、こちらが勝手に諦めなくてよかった!ということ
それをメモしておこうと思いました