La foule(群集)

2006-05-20 10:08:28 | Weblog
Leonard FOUJITA 藤田嗣治の個展最終日真近にかけつけたらこの群集。入るのに1時間待ちだ。

仕方ないから群集にまぎれて待っていたら
愛媛のフラメンコギタリスト青木敏郎さんから電話をいただいてるのを
見つけかけ直す。すぐにでも愛媛に飛んでいきたい気持ちになる。
皇居のすぐそばから遠く四国にいる人を想う。

ところで、
藤田が生きていたらこんな光景を想像し得ただろうか。
日本人であることを捨て
フランスに国籍を取得しフランス人になった
日本人画家にこんなにも日本人が熱狂するとは。
ダラダラと続く群集の列。
不思議なものだ。やはり外国カブレが大好きな国民性かな。
それはともかくとして
かくゆう私も彼の描く乳白色の肌にうっとりするために
個展があるたびに足を運ぶ。
彼がパリでピカソのアトリエにて
1からやりなおそうと
思ったその時代、モディリアーニも傍にいた。
腕を競い合ったそうだ。
(そういえば偶然にも今度28日に愛媛でライブする
美術館の展示はピカソとモディリアーニだ)
貧しい時代に描いた彼にとって大切な
1枚の静物画。
パリで初めて評価を受けた1枚の作品。
なんということはない目覚まし時計や人形やガラス瓶が
淡々と並んでいる。
彼の当時の部屋に飾られていたもの。
毎日見ていた風景。
この時代があったからこそという
想いが強いのだろう。
彼が最後に描いた教会の壁画を
きっと自分はいつか見に行くだろうなと
思いつつ個展を後にする。


その後 木部与巴仁さんの「新宿に安土城が建つ」朗読を
聞きに小石川図書館へ行く。
偶然にも木部さんも愛媛出身の方だ。
北条市だという。(今は松山に合併された)

今日は愛媛日和。