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仏縁

2018年05月19日 10時06分13秒 | 慈しみと悲しみと

               静岡県浜松市 天龍山洞雲寺本堂

タイトルの仏縁とは、仏との間に結ばれる縁とか引き合わせといった仏のゆかりのこと。仏様が引きあわせてくださったように思える良縁とか、墓参りに行ったらそこで良い人にであえただとか、観音様を信仰していたら良いことに巡り会えたとかいうようなことと言われている。

昨日、まさに仏縁ではないかと思うことがあった。というのは郷里浜松で兄の車を借りて、2度ばかりお参りしたことがある洞雲寺での出来事。

いつもどおり境内の古めかしい祠の数々に参拝、写真撮影したのちに本堂へ上がらせてもらって般若心経を唱えさせていただく。ご本尊は薬師如来で秘仏。このところ右肩の痛みなどもあり、お薬師さんのご真言「オンコロコロセンダリマトオギソワカ」を3回唱える。

その時、須弥壇の横の本堂建て替えの瓦寄進の記事に目が留まり、何のわだかまりもなく寄進させてもらう。本堂奥の位牌堂から出てきたご住職とお話ししていたら、今秋本堂を取り壊して建て替えが始まるが、檀家さんからも今の本堂や仏像を写真に残してほしいとの要望があるとのこと。

ご住職に私が仏像写真撮影をライフワークにしていることをお話しすると、仏像の撮り方を教えてほしいと言う。そこで私でよろしければお手伝いしたいと申し出したところ、快く是非にとおっしゃって下さった。

仏像写真家として初めての大仕事をさせていただくような錯覚を覚え、途端に全身に鳥肌のたつ思いがした。秘仏のご本尊薬師如来も写真に撮ってほしいという。これは仏様のご利益かもしれないと仏縁を感じた一瞬であった。無償の布施の精神で写真を撮らせてもらうことは勿論のことである。

撮影スケジュールは後日打ち合わせることになったが、8月はお盆で多忙のこともあり、7月までに終える約束をして帰路についた。

ちなみに、洞雲寺の縁起等はつぎのとおり。

宗派は臨済宗方広寺派、名称天龍山洞雲寺、本尊薬師如来、開基応永11年(1404年)。現在の本堂は元禄4年(1691年)に再建されたもの。

 

 

 

 



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