日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

2007年2月のAQ歌会

2007年02月25日 | 五行歌な日々
新横浜駅は、
去年、AQ歌会へ行ったときと同じく、
まだ工事の真っ最中だった。

もちろん、去年と同じ場所を、
うんしょ、うんしょとしているわけではなく、
去年より、工事の場所が、中央寄りになっていた。

おかげで、溝の口行きのバスに、乗り遅れるところだった。

溝の口直行のバス停は、
新横浜駅の中央出口を真っ直ぐ行けばすぐのところ。

ところが、
その中央出口は閉鎖されていて、
矢印に従って行くしかなく、
蛇行、蛇行、また蛇行。

キャリーバックを持ち上げて、
走る、走る、また走る。

新幹線の到着時間と、バスの出発時間の間は、
7分~10分しかないのだ。

なんとか乗れて。
バスは、私が乗車したのと同時に、動き出した。
揺れながら、お金を前払い。

そんな大島紬の私の内側は、
襦袢も裾よけも、ぐっちゃぐちゃ。

はぁはぁはぁ……、ぐっちゃぐちゃ。

     ★

歌会会場へ行く途中で、
水源純さんと会う。……というか、迎えに来てくれた(笑)

朝五時起床(着付けのためにね)で、
すっかりお腹のすいた私は(走ったしねぇ・笑)
コンビニでパンなどを買い込んで。

歌会会場で、純ちんとパクパク食べながら、
あんなことと、こんなことを話す。

やがて、歌会参加の人々がやってきて。

     ★

去年、おとどしとお会いする
よしださんとか、OKさんとか、ま のすけさんとか。

おにとさんと松橋さんと佐々木さんは、去年からお会いする方。

海青(かいせい)さん戸田さんは、AQ自体初参加だそうで。

かおるさんは、1ヶ月ぶり。
セルフなのに、コーヒーを作ってもらってしまった。あぁありがたやありたがや。
(まぁ、私が失敗したからなんだけどね・汗)

しづくさんと由奈さんは着物で登場されて、
会場の景色は、加速して華やいでいった。

と、いうところで、稲田の出した歌、お披露目


     ★

       
       翌日
       両親にあげたお年玉と
       同額のポチ袋をもらう
       私がヘタクソに折った
       新札の折り目のままで


出来事としては、
それほど、補足するところはないかな。
歌会では、もう少し、具体的な背景も話したけれど。

私がお年玉としてあげた千円札五枚が、
そっくりそのまま戻ってきて。

「いくらぐらい入れたのか?」というような、
数えた形跡もなく、
つまり、なんのためらいもなく、
お年玉として帰ってきた、ということなんだけど。

親の偉大さ、ありがたさ、
というようなものを感じていることと、
同時に、
一人前に扱われていないような、
微妙に素直になれない、
複雑な気持ちの色合いまで、
出ていれば、
歌としては合格点なんだけれど、というところ。

作者談のところで、
負の感情の部分の説明をしていると、
角をはさんでお隣さんだった
しづくさんが深々とうなづいていたので、
あ、合格点かな、と思った。

また、

「でも、お年玉として一旦もらって、
すぐに突っ返されるんではなくて、
一日置いて、渡しているんだから、
親としては、ちゃんと一人前として、
受け取っていることは受け取っているんだよ」

という意見が聞けたのも(ま のすけさんだったかな?)、
人に読んでもらって、よかったなぁと思ったりした。

     ★

歌会が終わって、
二次会は、(私にとっては)いつものところだった
(ちなみに、歌会会場はいつもと違うところでしたのよ。おほほ)。

座席の関係で、
主に、しづくさん、よしださん、OKさんとお話をする。

今回、歌の雰囲気が一番変わったという印象を持ったのは、
よしださんだった。

上位ではなかったので、
AQ歌会のHPにも掲載されないだろうから、
本人の許可もなく、ここに載せたりするけれど(笑)。


       
       戦艦みかさに飾られていた
       今でも着れそうな
       軍服たち
       着ていた人たちの代わりに
       大切にされてきたようで



丁度司馬遼太郎の本を一通り読み終えて、
私はそこから得た、いろんな知識がまだ記憶に残ってて、
ちょっと独特な感想を持ったりしたけど(長いし、まとまってないので割愛)、
私が過去に記憶している、
よしださんの歌の残り香とは、全然違う歌だったので、
作者を聞いたときは意外だった。

「儚く可憐な良さ」が持ち味だったのが、
「滲み出る良さ」に、
歌の照り(?)が変わっているような。
一年という長いロー低ションでの鑑賞なので、
たまたまなのかも知れないけれど(決め付けだったら、ごめんなさいです)。

人生の次のステージに、行かれているんだなぁと、勝手にしみじみ。

三回目にして、
初めてじっくりお話させてもらったし、
お話を聞かせてもらった(まぁ、私が照れ屋さんなのも原因だけれど・笑)。

     ★

今回の宿泊先は、
歌会会場に近いところだったというのもあったので、
三次会まで、席をもうけてもらった。

少し座れるのに時間がかかったけれど(土曜日の夜だからねぇ)、
純ちん、OKさん、海青さん、かおるさんと、
あんみつなどを食べる(いや、純ちんは生ビールだったけかな?・笑)

かおるさんが、遠方なので、
途中で退席されたが、
四人になって、
何かがきっかけで、
急に私が饒舌になった。
と、いうか、ナルシになったというか(笑)

その中のひとつだけ
主張した話の内容をまとめてみると、
書き手には書き手の自由があるが、
それはあくまで、「もの思い」に関する自由であって、
思いもなく、
言葉の字面で、
読み手を「試す」ようなことをすれば、
そんな自由は、
自由とは言わない、と思っているということ。

そういう自由さを、私は自分の歌会内では、許していない。

それは、人を選んでいるとか、寛容ではないとか、
その表面だけを見れば、賛否両論あるかもしれないが、

私は、自分が運営する歌会において、
書き手の自由を保障すると同時に、
読み手が真剣に歌を読む時の、
純粋さを
可能な限り
保護しなければならないと思っている。

純粋に
歌の意味するところを汲み上げようと
懸命になっている人の
心を冒涜するするような、
書き手の度を越す自由さまでは、許していない。

歌会内で一石を投じて、
ある一定の猶予期間を経ても、
私の言っている意味を、
誤解したり、理解していただけない場合は、
ご自分にフィットした歌会を、
探してみてくださいとお願いしている。

時々、ちゃぶ台をひっくり返すような、
星一徹バージョンで(笑)

まぁ、星一徹になるときは、後々反省もするんだけれど(笑)

こんなこととか、いろいろ。
最後になって、エンジンが加速した(笑)

     ★

気がつけば、23:00だった。

23:00以内にチェックインだったので、
慌ててホテルに電話を入れる。

私鉄を一駅だけ乗るつもりでいたが、
道が分かるというので、
純ちんに歩いて案内してもらって、ホテルを見つける。

こんなに近かったのか!!
値段も手ごろだし、
来年からは、常宿にしようと決める。

はい。もう、毎年2月に行くことに決めました。
夫にはまだ言ってませんが(笑)

かばんから、着物用のハンガーを取り出して、
着物を掛けながら、

興奮すると必ずする、
頭の中の回想に向かっての語りかけを、
ぶつぶつぶつぶつ声に出して言いながら、
洗顔だけして、布団に入って、一時間ほどして、ようやく寝た。

その間、ぶつぶつぶつぶつ。
幽霊のほうが、不気味がるほど(笑)

明日は、その後の珍道中のお話を。

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4 コメント

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Unknown (かおる)
2007-02-28 10:19:16
稲田さんとは二回目だというのに、すっかりお友達のような気分になりました。(ごめんね、勝手に。気合いそうやったから)
稲田さんの歌に対するコメントや姿勢を聴いて、勉強になることばっかりでした。(友達ちゃうやん、師匠やん!)
私はいつも言葉や歌に対して不安で、人のお歌に対しても深い読み取りが欠けていると思います。
あんなに、いろいろお話できて、もう尊敬の眼です。
もっと聴いていたかったです。私も横浜、泊まったらよかった・・・(て、日曜日仕事やった!)
私の歌についても聴きたかったよぉ。(いや、師匠にそうんな大胆な事言えない・・・)

大阪の歌会、行ってみたいな・・・
返信する
ありがとうございました (よしだあやの)
2007-02-28 12:23:42
純ちゃんから連絡もらって、いそいそとお邪魔しにきました。

遠方からのお越しをちゃんとお出迎えできたかどうか不安でしたが、でも、かおるさんと同じく、いなださんのお話でとても勉強させていただきました。
私の歌にも、素敵なコメントいただけて、すごく幸せ~な気分になりました♪
ぜひ、独特な感想も伺いたいです。

歌は、たぶん変化していると思います。
(発展途上、と思いたいです)
それを、ちょっとでも毎年感じ取っていただけるよう、毎月の歌を積み重ねていけたらな、と思いました。
・・・ああ、これって、自分にかる~くプレッシャー与えてるのかしらン?
でも、歌会は、いい意味での緊張感が軽くあった方がよいですね。

そして・・・私も意外にかなりの照れ屋さんなので二次会の席は最初緊張したのですが、でも思い切って座ってよかったです!
返信する
かおるさま (いなだっち)
2007-02-28 12:26:19
あぁ、なんだかなんだか。

私もそうなんですが、
()の独白が、
「かおるさんの関西人的なところ」を感じます。
自分で言ったことに、ツッコミを入れておく感じが(笑)

尊敬だなんて、そんなそんな。

私も、数年に一回、
衝動的に、自分の作品に絵を書いたりするのですが、
合同歌会の後の小川珈琲でみた、
かおるさんの作品は、
作品と絵のバランスが、とてもいいと思ったんです。

私はどうも、絵が、歌の説明っぽくなって、
「ベタ」になるというかなんというか……。

なんていうんだろう、絵と歌の関係の
「ひっかけ具合」がいいなぁと、
私のほうこそ、尊敬しました。

かおるさんの歌は「弾」という字が効いていたのと、
その背景にある、先月の二次会での、
純ちゃんの言ったことが、
かおるさんの胸に残っていること、それ自体が、
とても素敵なことだと思いました。

ぜひ、機会があれば、東大阪歌会にも、
いらしてくださいませませ~
返信する
よしだあやのさま (いなだっち)
2007-02-28 12:50:36
まぁまぁ、お越しいただきまして、
ありがとうございましたm(_゛_)m

今回の歌会は、
全体的にいい歌が多かったと思うのですが、
作者さんを聞いても、「納得」というより、
「意外」な感じがしたのが、よしださんの歌でした。
もちろん、いい意味で、です。

私は「戦艦みかさ」については、
何一つ知りませんでしたが、
そこで感じ取られたよしださんの「じわーっ」としたものを、
間接的にでも伝えてもらったことを、
幸福に思います。

何故なら、もしかしたら、
私が「戦艦みかさ」を見に行ったとしても、
そういうところは見落としていたかもしれないから。

まぁおばちゃんのように「かっこいいわぁ」って、
いうことはないでしょうけれど(笑)

同じものを見ても、同じことを感じるとは、限らない。

でも、歌で他の方が、その思われたことを、
クローズアップして、伝えて下さることを、
とても幸福だと思うのです。
とても得した気分になります(変かしらねぇ・笑)

私も、来年、
どんな歌を持っていけるのか、軽くプレッシャーですが、
どうぞよろしくお願いします。

また、お会いしましょうね!!
返信する