イオン効果があったらいいな。

朝、集中的に、強い雨が降った。

本を読んでいた手を止めて、窓の外を見る。

すると、写真の手すりのところ（青い線の入ったところ）に跳ね返って、
いきおいのある雨粒が、
さらに細かく砕けて、ミスト状（霧状）になって舞っていた
（赤い楕円のところね）。

ミストのあるところに、イオン効果あり。

……なのかどうかは知らない（笑）

知らないけれど、浴びてみたい細かさ。

玄関のドアを開ける。

　　　　　★

一歩、二歩と歩んで、
ミストの中に入っていく。

きゃ～って、踊りたい衝動に
踊ると、変な人すぎるというブレーキ。

霧とはいえ、水。

だんだんと、眼鏡に水滴がついて、
目からひとすじの涙ならぬ、
眼鏡からいくすじもの涙。

私と世界の間にある透明なガラスに、
冷静になるようにと
忠告を受けているような。

踊りませんでした。

――あぁ、雲の中を歩くのも、
　　きっとこんな感じ。
　　意外とフワフワしていないんだろうな。
　　はしゃいで踊らないんだろうな。

なんて、どんどん変に具体的な想像で、妥協していくテンション。

結局人が来るまで、
じっとつっ立っていた（十分変な人か……？）。

　　　　　★

家の中に戻って、
ティッシュで眼鏡を吹いて、
コーヒーを入れて、
再び本を読み始める。

イオン効果かどうかは、わからないが、
リフレッシュ効果は、あった気がする。

これからも、機会があれば、
冷静さを保ちつつ、やってみたいです。