日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

子供の頃の友達。

2006年10月23日 | その他の日々
ひつこくひつこく、試食販売の日のことを(笑)

母からメールがあったので、
帰り、実家に立ち寄ると、
母はいなくて父がいた。

この日は秋祭りの日。
当番で、町内会の役員をしている母は、
ちょうど出かけていなかった。

かわりに、町内会で炊き出しで作られた、
かやくご飯と、豚汁があった。

夫の分もお持ち帰りの状態で、
準備されていた。ラッキ~。

父はほったらかしにされたせいか、
母のことを少し不満げにグチった。

そんな父を見て、
私はなんとなく、
実家で晩御飯を食べて帰ることにした。

     ★

父はこの前、京都へ行ったのだそうだ。

小学校の頃の同級生が来るというので、
(なんでも娘さんが京都で結婚式をするためだとか)
三十数年ぶりに、会おうということになったのだそうだ。

はぁ~、そりゃよかったねぇ、と聞きながら、
少し感動していた。

父は、いわゆる、
その時代によくあった(昭和30年頃だろうか)、
集団就職というやつで、
故郷の愛媛県から大阪に出てきた人だった。

だから、学校での友達というのは、
中学校までしか作っていないわけで。

それ故になのか、
やたら同窓会も多いし、
結束力も固い。

数年前も、
たまたま実家に私が戻ってて、
たまたま私が電話に出たら、
父の田舎の同級生で、

「今日の6時から、NHKのBSで、
愛媛県のことやってて、
○○ちゃんとこの闘牛(←さかんな田舎なのです)が、
出てくるから、見とくように言っといてください。
それまでに(父が)帰ってこれないようだったら、
ビデオ撮っといてあげてください」

と言われ、
あわてて録画したことがある。

とても大切にしあうというか、
懐かし合う(っていう言い方は変?)というか、
父は父の、母は母の、
学校時代の友達を、
まるで昨日からずっと付き合っているかのように、
時間の壁を越えて、
数年に一度、気軽に連絡を取り合う。

私の目からすれば、少し不思議ですらある。

そういえば、私が子供の頃、
おそらく、そういう親たちを見て育ったせいなのか、
小学校のとき、
3年、5年でクラス替えをしていたのだが、
ぜんぜん、懐かしくもないのに、
子供たち同士で、春休みや冬休みに、
同窓会をしていたような記憶がある。
すぐ会えるのに。廊下ですれ違いあうのに。

今思うと、父の世代の
大人のマネゴトだったのかもしれない。

     ★

小学校の頃の同級生と、
その頃以来、会っていない子と、
果たして、私は、
昨日から会っているかのような振る舞いで、
懐かし合うことができるだろうか、と、
ふと思う。

ちょっと、想像できない。

樹実や楽人さんのように、連綿と今でも付き合っている人は、
いるけれど。

ましてや、
学級崩壊で、
授業中でも歩き回っているような、
学校生活を送っている子供たちが、
老後を迎える頃、
どこをどう懐かし合うのだろうか、とふと思う。

未来の期限が目前に迫る頃に振り返る、
豊かではない幼少の過去なんて、
なんだか、さびしい。

(でも、父の集団就職後の苦労話も聞いているので、
父の時代には父の時代の大変さがあり、
手放しでうらやましいとは思ってないけど)

連絡を取り合って、
三十数年ぶりの友達と会いに行く。
それは、父だけの財産。
娘に話しても、一向に減らない財産。

だから、
母の気遣いがちょっと手抜きだからって、
怒っちゃいけないと思うわよ(笑)

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