続・退屈シノギニ…

どっかの日記のサイトの続きから発展したような主として簡素な感想文等

「人のセックスを笑うな」(山崎ナオコーラ)

2005-01-08 01:48:50 | 読書
続いて、大分前に読んでいたもう1つの文藝賞作品かつ芥川賞候補作を。
こっちの方が芥川賞取るかもしんない…。

きれいな文章っていう印象です。
作家名とタイトルからはちょっとかけ離れてるくらい。
掲載されている筆者の写真を見る限りでは、静かそうな感じなのに…。

主人公は男性なのだが、作者は女性なのに男性の描写が上手いと思った。
ただ19歳の男が39歳の既婚の女に惚れるかねぇ。
29ならまだしも、39は実際にはありえないなぁ。

話は短くて、2時間もかからない内に読み終えます。
あっさりしてるんだけど、悪くない。
印象に強く残る感じもしないんだけど、妙な余韻がある。
これが透明感なのかは分からないんだけど。

「野ブタ。をプロデュース」(白岩玄)

2005-01-07 01:38:01 | 読書
文藝賞の受賞作にて、今回の芥川賞候補作。多分、受賞しないと思う。(笑)
図書館で「文藝」で半分弱くらい読んだ後は、本屋で立ち読みする。

なるほど、高橋源一郎が絶賛しそうな感じではある。
文体は軽く、ストーリーと関係ないとこで笑わせてくれる。
多分、平均的な高校の日常生活がうまく描写されている。
自分の高校時代を思い出す人もいるだろう。

冴えない転校生「野ブタ」を主人公が題名通り、プロデュースしていく。

そんな中、主人公は孤独だ。
優秀かつクラスで人気者かつカワイイ女の子が側にいる。
だが彼は彼女に対しても、一定の距離を置く。
彼に共感できる部分はあるだろうが、彼の極端な人物に全肯定は出来ないだろう。

いじめられっ子を人気者にしていく、という単純な話を
軽快かつギャグを入れて(かつ主人公の内面を描きつつ)進めていくが、
後半はややまとめようとし過ぎたか。